概要
『パワプロクンポケット10』に登場する彼女候補のキャラクター。
セミロングの緑髪の女子高生で、同作のある人物と秘められた関係を持つ。
本項では裏サクセスに出演した場合の彼女についても触れる。
表サクセス
親切高校の女子生徒で、主人公と同い年。一年後輩の桜井いつきは幼馴染。
非常に明るく楽しいことが好きな性格で、それゆえに社交範囲が広く、登場人物の大半と何らかの付き合いがある。
「周りが楽しいと自分も楽しくなる」と語っており、周りを楽しませるために「新聞部」を組織しているのだが、高校には公式の新聞部はなく(親切高校には運動部しか存在しない)、一人で勝手にミニコミ紙を作って女子寮に張り出しているというのが実情。
本当は陸上部所属だが、校則で強制入部させられているだけなのでやる気がなく、練習をサボって新聞部の活動時間に充てている。
それに加えて、しばしば学校を抜け出しては外で購入した物品を他の女子にペラで転売して話題を提供しているという、自由奔放な女の子。
学力は誇張抜きでとてもバカの部類に入り、100点満点の選択式の試験で平気で一桁の点数を取るバカさを見せる。なお、主人公も彼女と同レベルであり、点数が一桁か二桁かで争っているレベルである。
一年次は男女が別々の校舎で授業を行っており、それ故女子は男子側の施設の様子を知らず、格好の記事ネタになるということでたびたび男子学生用の施設に侵入。
子供の頃に「むかし偶然出会ったプロの情報屋のお姉さん」に潜入術を教えてもらったりしたことで、それを活用して侵入し取材していた。
その際に偶然主人公に見つかってしまい、声をかけられたというのが最初の出会いである。
その後も男子学生用の施設に侵入しては主人公に見つかり、二人で喋るというのがお決まりになっていたのだが、ある日教師に見つかりそうになったところで、とっさに主人公が彼女を抱き寄せて隠れたという出来事がきっかけで彼女は主人公に惚れてしまう。
そこから関係を深めていくと、彼女のほうから主人公に告白してきて、二人は恋人同士になる。
だが、これだけでは彼女との関係はそれ以上の進展を見せず、三年次の春に突然転校していなくなってしまう。
彼女との仲が進展するには、隣のクラスにいる女の子「芳槻さら」との関係を知る必要がある。
奈桜とさらの関係
物語を進めていくと、奈桜とさらの二人は、芳槻家に生まれた双子の姉妹であり、奈桜がさらの姉であることが判明する。
この二人が何故別々の家で育つことになったのか、奈桜が妹の存在を公言できないでいるのかは、芳槻家で過去に起きたある事件(詳細は後述)が原因である。
事件以降二人が会うことは無かったのだが、高校受験時にさらが親切高校を受けると聞いた奈桜が我慢できなくなってしまい、突発的に親切高校を受験し、合格。結果二人とも親切高校に入学し、再会したのである。
「事件」とその真相
元々奈桜とさらは非常に仲の良い姉妹で、さらは人見知りで控えめな性格であることから姉の奈桜は誰より信頼できる存在であり、また奈桜もそんなさらのことを大切に想っていた。
しかし、二人がまだ小さい頃に、彼女達の母親は死亡。更にその後、父親が社長を勤めていた会社が事業に失敗し倒産。多額の負債を社長である父親が被ることになってしまった。
この負債は父親の親友であった高科家が肩代わりをすることになったが、借金がなくなっても、会社を失ったことで収入がなくなった芳槻家は、経済的に姉妹2人を養える状況ではなくなっていた。
そのことに気付いた高科家は「借金肩代わりの代償に姉妹のどちらかを高科家の養子にする」という建前で泥を被り、姉妹を助けることにし、芳槻家もそれを承諾したのである。
ここで問題になったのが「姉妹のどちらが高科家に行くか」ということであるのだが、この当時のさらは人見知りが激しく、「高科家に行っても心を開けない」と判断した奈桜本人が高科家に行くことを志願したのである。
また、奈桜がいなくなることでさらが衝撃を受けてしまわないように、奈桜は「こんな貧乏な家族は要らない」とさらに言い放ち、自分が憎まれ役になることでさらが壊れないようにさせたのである。
そして、親切高校で再会した後も「真実を伝えるとさらは自分を責めてしまう」「また私に依存してしまう」という理由で一切さらには伝えておらず、さら視点から見た奈桜は今でも「貧乏が嫌で自ら家族を捨てた裏切り者」ということになっており、仲がこじれた状態のまま現在に至っている。
また、この事件はによってさらは「姉妹であっても人は裏切る」と人間不信に陥ってしまっており、元々の人見知りも相まって孤立状態にある。
このような経緯もあって、奈桜はさらに話しかけても非常に厳しく当たられ、まともに会話すらできない状況となっている。
だがそのような状況であっても、「一番辛いのはさらなのだから、私がめげてはいけない」と気丈にふるまい、高校の厨房にさらの好物であるブルーベリージャムを置くために外出したり、さらが欲しがっている料理雑誌を誕生日プレゼントとして贈ったり(表向きは父親が贈ってきていることになっている)と、本人に悟られない形で色々と世話を焼いている。
二人の結末
この誤解を正すことになるきっかけは、事故によって芳槻のほうの父親が意識不明の重体に陥ってしまうという事件の発生である。
このことで自分が信頼できる人が一人もいなくなってしまったさらは、「父親までも私を裏切った、この世界に生きている意味なんてもうない」と衝動的に自殺を図ろうとする。
主人公と奈桜の説得も功を奏さず、ナイフで自分を突こうとしたその瞬間、奈桜が身を挺して止め、さらの代わりに奈桜にナイフが刺さってしまう。
そのまま奈桜は病院に搬送されるが、意識不明のまま。さらは主人公から上述の「事件の真相」を聞き出し、奈桜が本当はさらのことを大切に想っていたことに気付かされ、心から自分の行為を悔やみ、姉との仲が修復される。
この時に主人公は、自らが世間ではあり得ないと語られる親切高校の「甲子園出場」という奇跡を起こすことによって奈桜の意識回復という奇跡を起こしてみせると誓う。
その後奈桜が意識を取り戻すかどうかは、主人公が「奇跡」を起こせるかどうかであるが、結末は以下の3パターンに分岐する。
- 奇跡を起こせず、奈桜の意識が戻らないまま(バッド)
- 奇跡を起こし、奈桜の意識は回復する(グッド)
- 奇跡が起こった上に奈桜の回復が早く、学校に戻ってくる(トゥルー)
なお、正史で二人がどうなったのかは触れられておらず、スタッフもはぐらかしているのでどうなったかは正式には不明である。
裏サクセス
パワポケの「裏サクセス」はスターシステムを採用しており、表の世界とは全く異なる人物として登場するようになっている。その中で、彼女はパワポケ10裏で登場。また、姿こそ出ていないが12裏も事実上出演している。
ナオ(10裏)
チャンバの街の住民の一人として出演。プロフィールもない、所謂「モブキャラ」の扱いである。
探偵のリンに憧れ、「世界一強い情報屋」になることを夢見る少女で、リンから戦闘術などを教わっている。
黒の姫君(12裏)
魔物「氷の姫君『サラ』」の姉として登場。本来「氷の姫君」「黒の姫君」と人間達に恐れられていた魔物は姉のほうで、12裏本編時点で「氷の姫君」と呼ばれているサラではない。
度々人間の村を襲撃していたことから魔物ハンターに討伐されてしまったのだが、死ぬ前にサラの持っていたペンダントに意識の一部を残し、姉を失ったことで全てに絶望したサラがこれ以上苦しまないように、とサラを封印し共に眠りについていた。
その後サラが主人公(12裏)によって眠りから覚めさせられると、最初は追い返そうとしたのだが、失敗。サラの封印を保てなくなってしまったが「魔力コントロールが壊滅的に下手ですぐ暴走する」というサラの悪癖を心配して、記憶と共に魔力の大部分をサラから持ち出し、暴走しないようにした上で消えていった。
その後も残留思念はサラの封印されていた洞窟に残っており、サラが記憶を取り戻しに戻ってきた際に、サラの姿をして具現化していた。
この具現化時に本人の姿が直接映ることは無いのだが、「氷の姫君『サラ』」の姉ということで、本当は奈桜の姿をしていたものだろうと大多数のプレイヤーに推測されているため、本項に記述するものである。
なので、公式には12裏の「黒の姫君」の姿は不明である。本項だけはあくまでもプレイヤーの推測によるものである。
ナオ(14裏)
ミマグニの札侍と言う設定。
家庭の事情でフウシュウの大富豪に引き取られた妹のサラを探している。