──教えてやるよ。ねえちゃんと世界のこと。
概要
作者は漫画家の三友恒平氏。
ある日突然、怪物(作中では「風船人間」と称されている)となって襲ってくるようになった両親や街の人たちから逃れるべく奮闘する姉弟の活躍を描いたサバイバルホラー漫画。
2020年1月18日に最初の4ページが投稿されると以降、1日1ページのペースで投稿し続け、同年12月14日に144ページ目の投稿をもって完結した。連載中は過去に投稿した分をまとめたページも投稿している。なお、一部のページには「軽度な性的描写がある」という理由で年齢による閲覧制限が作者の手によってかけられているが、まとめページには閲覧制限がかけられていないため、ここでは制限なしに閲覧することができる。
まとめページ一覧
ストーリー
物語は主人公の少年・啓が「自分がいる世界の中で起こった出来事」を語るところから始まる。
彼には陽里という5歳上の姉がいた。小さい頃はよく一緒に遊んでもらってはいたが、彼女が高校生になる頃にはほとんど会話もしなくなった関係に。姉思いである彼はその現状に寂しく感じながらも「姉弟ってこんなもんだろう」と思いながら毎日を過ごしていた。
そんなある七夕の日の夕方、彼は自宅の居間で我が目を疑うような光景を目にする。
それは、頭部が巨大化したお母さんのような何かがお父さんを襲っているところだった。
登場人物
- 啓(けい)
(※メイン画像左下の人物)
主人公。テレビゲームと姉の事が大好きなごく普通の小学生。一人称は「オレ」。
姉である陽里のことを「ねえちゃん」と呼んで親しむなど姉思いな子ではあるのだが、「七夕の短冊に『おねえちゃんとけっこんしたい』と書く」「姉の留守中に姉の部屋に何度も出入りしていたのがバレて出禁にされる」など、早くもシスコンの領域に片足が入ってしまっている。
まだ子供だからか、両親が「風船人間」になったところを目撃して以降、夜一人で寝ると漏らしてしまうほどの怖がりになってしまうなどメンタル面はあまり強くはない。また、極度のストレスがかかると鼻血が出て止まらなくなったり、ひどい時は嘔吐することもある。
- 陽里(あかり)
(※メイン画像右上の人物)
啓の姉。ヘッドホンで音楽を聴くのが好きなごく普通の高校生。口元にはホクロがある。
家では家族とはほとんど会話はせず、一人自室に籠っては好きな音楽を聴いたり読書をして過ごすことが多い。そのせいか、弟に対しては邪魔者扱いしている節が見られるなど関係はあまり良くない。ちなみに両親との関係も微妙。
お母さんや街の人達が「風船人間」になっている間は弟と一緒に逃げたり隠れたりするなど姉らしい一面を見せるものの、それ以外の時間帯では再び距離を取るなど相変わらずではあったが、ある事件を機に一転して距離が縮まることとなる…
- お母さん
2人の母親。下の名前は不明。
家族の中では最初に「風船人間」となり、目の前にいたお父さんを襲い、「風船人間」にさせた。その日以降、毎日のように家で「風船人間」となっては2人を脅かしてはいたが…
- お父さん
2人の父親。お母さんと同じく下の名前は不明。
前述の通り、「風船人間」となったお母さんに襲われ、「風船人間」にされてしまう。
アウトドアの趣味があるらしい。
「風船人間」
作中に登場する怪異。元々は普通の人間から変化したもので、普段の姿形や生活習慣などは元の人間の時と全く変わらないが、毎日夕方ごろになると頭部が風船のように膨らんで巨大化する。この姿の状態で普通の人間を見つけるとゾンビの如く襲いかかり、そして、捕まえた人間の頭部に口から常に露出しているドリル状の口吻のような何かを突き刺して、自分自身と同じ「風船人間」にしてしまう。なお、頭部が巨大化してから10分経つと元の姿に戻るが、本人はその10分間に関しては全く覚えていない。