概要
一般に、任天堂と言えば誰が遊んでも面白い、健全、万人向け、明るい雰囲気、時折子供向けや設定軽視と揶揄されるなど『健全なゲームを作る企業』というイメージが強い。
しかし、任天堂のゲームは時折ブラックな表現を実践している点がネタにされる。これが黒い任天堂の意味である。
特にブラックジョークや毒が仕込まれていたり、健全な児童は気づかない(後々に初めて気づかされるような)性的暗喩を含んだりといった、藤子不二雄A的な黒さに通ずるものをしばしば仕込んでいる。
任天堂特有と言える点としては、細部まで考えて作られた緻密なゲーム性と子供やライトゲーマーでも楽しく遊べるようにという配慮を両立する結果、複雑な事情やシリアスな設定などを用意していてもあえて強調せず「真実に気づかないなら気づかないままでも成り立つように作ってある」という作りをしているものが多い点である。
これの見方を変えるとどす黒い真実を無害なガワで覆って隠しているようにも見え、この性質が他社の表出しているタイプの黒さとは一線を画する部分である。特にゼルダシリーズにはこれがよく見られる。
要するに、残虐表現やエロい表現は使えば確実にプレイヤーを興奮させられるものの、だからといって「とりあえずエログロナンセンス」的に使いまくっていればプレイヤーの側にも耐性が付いて、「ああ、またこういうノリか」と飽きてしまうので、際どい表現は最後の最後までとっておく、或いはそう簡単には気づかれないようにこっそり入れておく程度にとどめているということである。
また、多様性を広く認めているのか、かなり大人向けの描写が入ったゲームもあまり規制を行わなずに販売をする事が多い。
その最たるものがファイアーエムブレムである。本シリーズは他会社のISが制作を行い任天堂が販売を行っているが、こういう残酷なシナリオが入った聖戦の系譜というゲームも発売を許可しており、表現の幅がかなり自由だとも言われた。
ちなみにサードパーティ(Wii/Wii U、DS/3DSに参入のメーカー)のゲームも含め、「D」(17才以上対象)までのレーティングには比較的寛容な姿勢を示す傾向があるが、さすがにグロテスクな表現の入る「Z」(18才以上のみ対象)に関してはその発表に消極的な節があり、任天堂ハードで発売されるタイトルはそう多くない(ただSwitch以降は「スカイリム」の例や、過去に発売された任天堂のソフトではNINTENDO64の「ゴールデンアイ 007」などその限りでは無くなってきている)。
誤解されがちなために敢えて付け加えておくとするならば、任天堂は自身がCERO-Zのレーティングになりそうな表現を使うことを完全に否定しているわけではない。
なお、近年語られた逸話として、『女神転生』の原作者である西谷史氏が明かしたところでは、メディアミックスの一環としてゲーム化の企画を最初に持ち込んだのは任天堂だった。しかし、当時の任天堂上層部は『女神転生』(デジタル・デビル物語)の世界観に難色を示し、結局は断ったという。
ただし、これは任天堂自身が製作する事に対して断ったのであって実際のリリース元となったナムコ(ATLUS)では問題無かったようである。
以下にその例を列挙する。また、一部ネタバレ注意。
ポケットモンスターシリーズは黒いゲーフリを参照。
黒い任天堂の例
マリオシリーズ
スーパーマリオブラザーズ及びシリーズ全般 |
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スーパーマリオブラザーズ2 |
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スーパーマリオUSA |
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スーパーマリオブラザーズ3 |
スーパーマリオワールド |
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スーパーマリオ64 |
スーパーマリオサンシャイン |
Newスーパーマリオブラザーズ |
スーパーマリオギャラクシー |
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NewスーパーマリオブラザーズWii |
スーパーマリオギャラクシー2 |
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Newスーパーマリオブラザーズ2 |
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スーパーマリオメーカー |
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スーパーマリオ3Dワールド |
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スーパーマリオオデッセイ |
スーパーマリオブラザーズワンダー |
マリオRPGシリーズ
スーパーマリオRPG |
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マリオストーリー |
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ペーパーマリオRPG |
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スーパーペーパーマリオ |
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ペーパーマリオ オリガミキング |
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マリオ&ルイージRPG |
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マリオ&ルイージRPG2x2 |
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マリオ&ルイージRPG3!!! |
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マリオ&ルイージRPG4ドリームアドベンチャー |
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マリオパーティシリーズ
シリーズ全般 |
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マリオパーティ |
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マリオパーティ2 |
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マリオパーティ3 |
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マリオパーティ4 |
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マリオパーティ5 |
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マリオパーティ6 |
マリオパーティ7 |
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マリオパーティ8 |
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マリオパーティ9 |
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マリオパーティ10 |
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スーパーマリオパーティ |
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マリオパーティスーパースターズ |
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マリオシリーズ(スピンオフ)
ルイージマンションシリーズ
共通項 |
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初代 |
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ルイージマンション2 |
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ルイージマンション3 |
ドンキーコングシリーズ
共通項 |
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ドンキーコング |
ドンキーコングJr. |
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ドンキーコング3 |
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マリオvs.ドンキーコング |
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スーパードンキーコング |
スーパードンキーコング2 |
スーパードンキーコング3 |
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ドンキーコング64 |
ドンキーコングリターンズ |
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ドンキーコングトロピカルフリーズ |
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ヨッシーシリーズ
共通項 |
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スーパーマリオ ヨッシーアイランド |
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ヨッシーストーリー |
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ヨッシーの万有引力 |
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ヨッシーNewアイランド |
ワリオシリーズ
ワリオランドシリーズ |
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メイドインワリオシリーズ |
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ゼルダの伝説シリーズ
共通項 |
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リンクの冒険 |
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神々のトライフォース |
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夢をみる島 |
時のオカリナ |
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ムジュラの仮面 |
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ふしぎの木の実 |
風のタクト |
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トワイライトプリンセス |
夢幻の砂時計 |
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大地の汽笛 |
スカイウォードソード |
神々のトライフォース2 |
トライフォース3銃士 |
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ブレスオブザワイルド |
ティアーズオブザキングダム |
その他 |
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メトロイドシリーズ
共通項 |
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スーパーメトロイド |
メトロイドプライム3 |
メトロイドフュージョン |
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メトロイドサムスリターンズ |
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メトロイドドレッド |
パルテナの鏡シリーズ
光神話パルテナの鏡 |
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新・光神話パルテナの鏡 |
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MOTHERシリーズ
MOTHER |
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MOTHER2 |
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MOTHER3 |
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ファイアーエムブレムシリーズ
共通項 |
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紋章の謎 |
聖戦の系譜 |
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トラキア776 |
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封印の剣 |
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烈火の剣 |
聖魔の光石 |
蒼炎の軌跡 |
暁の女神 |
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覚醒 |
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ファイアーエムブレムif |
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風花雪月 |
エンゲージ |
ヒーローズ |
F-ZEROシリーズ
共通項 |
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ファルコン伝説 |
星のカービィシリーズ
共通項 |
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星のカービィ2 |
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スーパーデラックス |
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星のカービィ3 |
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星のカービィ64 |
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カービィのエアライド |
参上!ドロッチェ団 |
ウルトラスーパーデラックス |
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星のカービィWii |
トリプルデラックス |
タッチ!カービィ スーパーレインボー |
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ロボボプラネット |
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バトルデラックス! |
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スターアライズ |
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カービィハンターズシリーズ |
ディスカバリー |
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星のカービィWiiデラックス |
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アニメ版星のカービィ(ブラックアニカビも参照) |
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小説版星のカービィ |
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スターフォックスシリーズ
スターフォックス |
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スターフォックス2 |
スターフォックス64 |
スターフォックスアサルト |
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スターフォックスコマンド |
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大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
ニンテンドウオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ |
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大乱闘スマッシュブラザーズX |
大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U |
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL |
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カスタムロボシリーズ
カスタムロボ |
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どうぶつの森シリーズ
共通項 |
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まさかの公認 |
どうぶつの森e+ |
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街へいこうよどうぶつの森 |
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とびだせどうぶつの森 |
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あつまれどうぶつの森 |
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ピクミンシリーズ
ピクミン |
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ピクミン2 |
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ピクミン3 |
ピクミン4 |
ピクミン ショートムービー |
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伝説のスタフィーシリーズ
伝説のスタフィー |
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大合奏!バンドブラザーズシリーズ
大合奏!バンドブラザーズ |
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押忍!闘え!応援団シリーズ
共通項 |
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一作目 |
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二作目 |
ゼノブレイドシリーズ
スプラトゥーンシリーズ
スプラトゥーン |
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スプラトゥーン2 |
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オクト・エキスパンション |
スプラトゥーン3 |
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ちびロボ!シリーズ
全般 |
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ちびロボ! |
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BAYONETTAシリーズ
ベヨネッタ2 |
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ベヨネッタ3 |
BAYONETTA Origins:セレッサと迷子の悪魔 |
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その他
ピンボール |
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ダックハント |
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ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 |
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タイムツイスト 歴史のかたすみで… |
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パイロットウイングス |
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カエルの為に鐘は鳴る |
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モグラ~ニャ |
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とっとこハム太郎2 ハムちゃんず大集合でちゅ |
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黄金の太陽シリーズ |
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マジカルバケーション |
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動物番長 |
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トマトアドベンチャー |
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可愛い見た目とは裏腹に黒要素満載
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コロコロパズル ハッピィパネッチュ! |
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オリエンタルブルー 青の天外 |
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エターナルダークネス |
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斬撃のREGINLEIV |
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ラストストーリー |
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ソーマブリンガー |
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トモダチコレクション |
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デビルズサード |
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Miitomo |
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寿司ストライカー |
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寿司が何よりも珍重される荒唐無稽な世界観や、食べ終わった後の皿を投げて攻撃するなどといった要素からバカゲーのように思われがちだが…
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ドラガリアロスト |
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nintendogs |
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お天気チャンネル(現在回覧不可) |
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ゲーム業界参入以前 |
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その他 |
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任天堂が公開した映像に登場する他社作品
愉快な共犯仲間達
糸井重里 | MOTHERシリーズ関連の主犯。『ポケモン』が『MOTHER』の影響下にあることを考えるとある意味元凶といえる。 |
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ゲームフリーク | 『ポケモン』世界を黒く染めるゲーム開発会社。⇒黒いゲーフリ |
HAL研究所 | 『星のカービィ』シリーズの世界観をダークマターに染め上げているゲーム開発会社。近年では明らかにCERO:Aでは済まない内容があると一部のファンから言われている。 |
トーセ | 『伝説のスタフィー』シリーズの世界を黒く染めるゲーム開発会社。名前は出さないが他多くのシリーズに関わっている。 |
モノリスソフト | 人肉食、性描写、全裸エンディングなどで有名な『ゼノギアス』の開発チームが設立し、ナムコ(現バンダイナムコゲームス)の元子会社だった企業。任天堂の子会社になった後もその縁から『無限のフロンティア』シリーズという乳ゆれカットインに定評のあるソフトが発売されている。 |
インテリジェントシステムズ | 任天堂発売のゲームにおいて、『ファイアーエムブレム』と『ファミコンウォーズ』、パネルでポンシリーズというゲームを手がけている。ただしペーパーマリオシリーズの制作も行っている通り一辺倒なわけではない。ちなみに任天堂レーベルの作品しかないが、実は任天堂とは資本関係にはない。 |
レア社 | 『スーパードンキーコング』や、『バンジョーとカズーイの大冒険』の開発元。自虐・メタ表現・偽エンディング・汚物に定評がある。特にN64ソフト「Conker's Bad Fur Day(日本未発売)」は「下品・不潔・残酷なネタと汚らしい言葉遣い、ブラックジョークのオンパレード」という、アニカビも裸足で逃げ出す程サウスパークやってる恐ろしきシロモノである。任天堂のセカンドパーティだったが、現在はマイクロソフトに売却されている。 |
アルファドリーム | 『トマトアドベンチャー』やマリオ&ルイージRPGシリーズの開発会社。元は『スーパーマリオRPG』に関わった旧スクウェアのスタッフが独立して設立した。2019年に倒産。 |
ハドソン | マリオパーティシリーズの開発を担当。友情破壊要素は勿論だが、敗北者に対する仕打ちや、演出など黒い要素も多い。ハドソン消滅後はエヌディーキューブに引き継がれた。 |
有限会社ソラ | 『星のカービィ』や『大乱闘スマッシュブラザーズ』の生みの親で知られる桜井政博が社長を務める会社で大乱闘スマッシュブラザーズシリーズに関わる。 |
サンドロット | 『斬撃のREGINLEIV』が返り血塗れなのは、この会社の主な作品が『地球防衛軍』シリーズだからといえば納得してもらえるだろう。 |
セガ | 『F-ZERO AX』、『マリオ&ソニック』シリーズ、『大乱闘スマッシュブラザーズX』に関与しているゲーム開発会社。任天堂に居候してる噂が立っている。任天堂同様時たま色々とやらかす黒い作品の例を挙げるならぷよぷよ。旧作のキャラが異世界に飛ばされたっきり帰れる気配がいつまで経ってもないなど『セガガガ』の初期ROMの偽ゲームも必見。 |
SNKプレイモア | 上記のIFすら可愛く見える、DSで幼女をおさわりするゲームをリリースしている。尚、企画時に任天堂に「小さい女の子にタッチするゲームなんですけど…無理ですかね?」と任天堂に直談判に行ったが、それに対する任天堂が「いいですよ」と回答し、まさかのOKサインが出たらしい。(ちなみにスマブラSPの方でも、全く逆の方向性で似たような出来事が起こっていた) |
タイトー | 『タクトオブマジック』の開発元。エンディングがいつものタイトークオリティのバッドエンドである。 |
プラチナゲームズ | 『killer7』・『ビューティフルジョー』(いずれも前身の時代)、『MADWORLD』『TheWonderful101』『ベヨネッタ』シリーズなどの強烈な個性を持つソフトを任天堂製ゲーム機向けに多数リリース。ちなみにMADWORLDがWii用ソフトとなった理由は「Wiiにはこういう成分が足りないから」らしい。また、スタッフもTwitterで歯に衣着せぬ発言を繰り広げる神谷英樹氏を筆頭に個性派揃いである。 |
スクウェア・エニックス | 『いただきストリートDS』や『マリオバスケ3on3』にてマリオとコラボした『ドラゴンクエスト』シリーズ(旧エニックス)と『ファイナルファンタジー』シリーズ(旧スクウェア)の開発元。例はゼシカの基本的な服装、ポロリギリギリまで胸を露出している。アルパカの宿屋(ビアンカと結婚後)の夜這いを思わせる演出。あぶないビスチェ等のエロネタに定評のある。オルゴ・デミーラの体が溶けて尚も襲いかかる、ダースウルフェンやとさかへびの体が溶けてゾンビ化するシーンなどグロネタも時たまある。毒見と称してチェルスにドックフードの犬食いを強要するハワード(3DS版では修正)など人権侵害シーンも多い。にもかかわらず、『ドラゴンクエストヒーローズ』までCERO:A(全年齢対象)エニックスとの合併前のスクウェアには今では考えられない黒い出来事があった。 |
コーエーテクモゲームス | 零の開発元にしてゼルダ無双の開発元・販売会社。最近では(任天堂のゲームではないとはいえ)『ダービー無双』なる公式が病気までやらかしている。また、ISとの共同開発である『FE風花雪月』ではあまりにえげつないシナリオ展開が話題となった。 |
関連タグ
黒いスクエニ、黒いセガ:ライバル企業の黒い一面を表した言葉。