オ・キ・テ
約 束 を 思 い 出 し て
概要
ホラーゲーム『SIGNALIS』の登場人物。
日本語名はPLAYISMの公式訳だと「アリアーネ・ヤン」になっている。
惑星レン出身の人間(ゲシュタルト)女性。年齢は不明だが外見10代後半~20代程度。銀髪ショートカットの女性で、軍の制服を着ている。しかし物語後半ではロングヘア、白のワンピースという恰好で登場する(関連イラスト参照)
ある事情から惑星ロートフロントへ移住、いち市民として暮らしていたが、兵役により惑星探索任務ペンローズプロジェクトに志願する。要望は認められ、部下として与えられた女性型アンドロイド(レプリカ)のエルスターと共に宇宙へ旅立つ。物語が始まる少し前まで、未開惑星の手がかりを求めて宇宙で当てのない旅を続けていた。
しかし任務中、何らかの機材トラブルが発生し、乗っていた宇宙船ペンローズがどこかの惑星へと墜落する。だが何を思ったかアリアーネはスリープ中のエルスターを置いて宇宙船を飛び出し、そして行方不明となる。
エルスターは消息不明のアリアーネを探すため、彼女の行方を追って外を探索するのだが...
人物
母子家庭の出身で、幼少期は惑星レンの辺境にある通信施設で母と二人暮らしをしていた。しかし進学の年齢になったため、母の勧めで惑星ロートフロントにある叔母の住居へ引っ越し、以後近所の本屋でアルバイトをしながら学校へ通っていた。
芸術の分野に強い関心を持ち、絵画、文学、音楽、ダンス等を嗜んでいる。作中では有名絵画『死の島』やクトゥルフ小説『黄衣の王』に惹かれる描写があり、ホラーテイストの作品を特に好んでいるようだ。
しかしゲームの舞台となる宇宙は冷酷な社会主義国家が支配しており、国家の忠誠に寄与しない学問や分野は異端視されていたため、その典型例である芸術を好むアリアーネは周囲から孤立し学校でいじめに合う等、散々な目にあっていた。
ペンローズプロジェクトに志願したのは、兵役という理由もあるが、地上で生きることに何の希望も見出せず、せめて一人で静かに宇宙で暮らしたいと願ったため。
任務で一緒になったエルスターのことは当初は疎ましがっていたが、何度もやり取りする中でお互い惹かれ合うようになり、最終的に恋仲となる。回想シーンでは二人だけの空間でハグしたりダンスをする等、ロマンスを謳歌していた。
エルスターとの恋愛描写から同性愛者とされることもあるが、エルスターはアンドロイド(ロボット)で無性別なので実際のところは不明。とは言え二次創作界隈では事実上の百合カップルとして扱われている。
関連イラスト
関連項目
エルスター ... パートナー
ゲームにおいて(ネタバレ)
※ネタバレ注意
以下、多くのプレイヤーに採択されている考察を前提に解説する(あくまで考察なので注意)
実は物語開始時点で、アリアーネは死亡もしくは危篤状態にある。
彼女が志願した惑星探索任務ペンローズプロジェクトだが、その実態はでたらめに調査員を宇宙にばら撒き、人海戦術で未開惑星を見つけるという酷い代物だった。しかも宇宙船に医療設備はなく延命用の冷凍睡眠装置があるだけで、もし病気や大怪我になったら助かる見込みはない。仮に未開惑星を発見できても救助されるかどうかは怪しい。
そして案の定、アリアーネは設備故障が原因で漏洩した放射性物質により病気にかかり、老化による衰えもあってどんどん衰弱していく。エルスターが懸命に治療や延命を試みるも、もはや手遅れであり、最終的にアリアーネは自然死or安楽死を迎えた。
ゲームの物語はそんな死が間近に迫ったアリアーネの見た夢、もしくは走馬灯という説が有力である。
作中でたびたび「約束を思い出して」と言うが、この約束が何なのかは最後まで明かされず、エルスターの行動指針も謎に包まれたまま終わる。恋人を助けるために足掻いていたのか、あるいは諦めようとしていたのか、全ては妄想だったのか、果ては恐ろしい儀式を行っていたのか、全てはプレイヤーの解釈次第と言える。