概要
Cycles は、Blender 2.61 以上で利用可能な新しいレンダーエンジンです。まだ開発中で、従来の多くの機能に対応しつつ、インタラクティブ性と使いやすさを主としたレンダーエンジンにすることを目的としています。
Cycles はデフォルトで利用可能なアドオンの一つとして同梱されています。Cycles を使用するには、トップヘッダ(Infoヘッダ)で、アクティブレンダーエンジンとしてセットしなければなりません。一旦設定した後は、3Dビューエディタで、描画モードを Rendered に設定すれば、インタラクティブレンダリングが始まります。このレンダーはマテリアルやオブジェクトの編集が行われれば更新し続けます。 (Doc:JA/2.6/Manual抜粋)
特徴
物理ベースのレンダラーで光の計算を正確にシミュレートしてフォトリアルな結果を出力します。通常レンダリングに加えて、プログレッシブレンダリングを内蔵しており、リアルタイムな変更を即時反映した結果を表示できます。また、ボーダー機能があり指定した部分のみを切り取ってレンダリングすることも可能です。
レイヤー機能とマルチパス機能について
内蔵レンダラーにも搭載されている、オブジェクトを分割管理するレイヤー機能とレンダリング結果を分割出力するマルチパス出力機能があり、それらをOpenEXRマルチレイヤー形式でレンダリング結果を保存することが出来ます。オブジェクトをレイヤーで分割管理し、マスク機能で隠滅処理することで、レンダリング後のコンポジット作業をBlender内部で効率的かつ高速に編集することが可能です。
GPUについて
GPU機能が付いており、特定のグラフィックボードを使用することにより高速にレンダリングが出来るようになりました。
環境マッピングについて
浮動小数点精度の画像をしようできるようになり、特にHDR画像の利用が可能であるため非常に高精細な背景を高速かつ簡単に表示できます。
未実装の機能
マテリアルのボリューム機能
爆発や炎や煙などの特殊効果や、氷など内部で屈折率が変更するような素材のマテリアル効果は現在実装されていません。