E-mote(エモート)とは、M2が開発した イラストを立体的にアニメーションさせる技術、および開発ツールの名称である。
名称は「Emotional Motion Technology」の略である。
概要
キャラクターの立ち絵で、表情やポーズなどのアニメーションを簡単に作成することができる。
例えば表情をアニメーションさせる場合、通常は口パク・目パチ・眉毛など様々な差分パターン画像を用意しなければならないが、E-moteでは目・口・眉などの各パーツを変形させてパターンを作るため、少ない画像素材で簡単にアニメーションが作成できる。
各パーツについて、物理挙動(硬さ・重さ・揺れ具合)、風や角度の影響、変形遷移・円形クランプなど、様々な設定が可能。
また「男子正面」「女子正面」などのテンプレートがあらかじめ用意されており、立ち絵画像をそのテンプレートに当てはめることで、すぐに立体的なアニメーションとして動かすことができる。
類似ソフトとして他社のlive2Dがある。
開発の経緯
M2では以前から、アクションゲームのキャラクターやユーザーインターフェイスの制作ツールを社内で開発していた。
『魂斗羅 ReBirth』や『ドラキュラ伝説 ReBirth』の開発で使用したモーションエディターをベースに、アドベンチャーゲームのキャラクターを動かすことに特化した技術として「E-mote」が開発された。
開発のきっかけはうぃんどみるからの「動く立ち絵」についての相談で、
2012年11月30日に発売された『ウィッチズガーデン』(うぃんどみるOasis)で正式に導入された。
『ウィッチズガーデン』開発時にはまだE-mote用のUIツールが無く、元々のモーションエディターを使って開発していたが、そのままでは複雑で操作が難しいため、キャラクター作成に必要な機能だけを搭載した専用ツール「E-mote Lite」が開発された。
なお、E-moteの技術には、雪などの背景パーティクルを動かす機能もあるが、これらの背景テンプレートについては今後E-mote Liteに組み込まれる予定。
主な導入作品
SEGA AGES ヘルツォーク・ツヴァイ:ヘルツォークアカデミーで使用。