GOS
げーむさいてきかさーびす
正式名称はGame Optimizing Service(ゲーム最適化サービス)
簡単に言うと特定のアプリを使う時にスマホのパフォーマンス(性能)そのものを抑えて発熱を抑える機能。
これによってあまりコストをかける事無く簡単に発熱問題の対策が可能となっているが、実際に使っている時の性能がカタログスペックとは別モノになってしまう為、詐欺に近い。
後述するようにベンチマークにはGOSが作動しない為、サムスンとしても騙している自覚がある可能性が高い。
発火事故やリコールなどで生じた悪評を払拭したい一心で考えた苦肉の策だったのだろう。
しかしいくら何でもスペック詐欺はやってはいけなかった。
社名を隠すだけなら「調べない方が悪い」で済む。しかし計測してる時以外で性能を落とすように設定するのは明確に騙していると認識され、企業の信頼が無くなって買わなくなってしまうからだ。
こればかりは「告知義務はない」すら言い訳にならず、何も知らずにサムスンの商品を勧めたお店の評判も巻き添えで落ちかねない。
公式曰く「ゲームアプリがデバイスの温度を効果的に管理しながら、優れたパフォーマンスを達成できるように設計されており、ゲーム以外のアプリの性能管理は行っていない」らしいが、実際にはゲーム以外も含めた1万以上ものアプリが対象となっている。
その中にはLINEなど日本でもよく使われているアプリも含まれており、日本では販売されなかったGalaxy Note7の問題とは異なり他人事…もとい他国事ではいられない事態となった。
更にスマホの性能を測定するベンチマークのアプリやサイトは逆に対象外となっている。
これによって性能測定の時だけは他多数のアプリと違った性能が測定され、実際に使った時とは違う評価が出るようになっていた。
つまりSamsungGalaxyは測定の時だけ本気を出して、それ以外の時はほとんど手を抜いていた事になる。
その事が発覚してからベンチマーク操作(要するに悪い意味での性能詐欺)の疑いがかけられる事となった。
2022年3月のサムスンからの今後のアップデートで修正する予定という声明が出た。
そして3月10日に一部モデルのGOSのスロットリングを解除、つまりGOSによって性能が落ちなくする事が出来るアップデートが3月分のセキュリティーパッチに同梱される形で実装された。
2022年の3月3日には韓国のGalaxy S22のユーザーらが「サムスンにだまされた」として集団訴訟を準備していた。
3月11日には米国の個人消費者3人がニュージャージー地区連邦地裁にて、サムスン電子米国法人とサムスン電子を相手に訴訟を起こしている模様。
3月28日の時点では韓国の一部消費者が「表示広告法」違反で集団訴訟を準備しているようで、NAVERカフェ「サムスン電子GOS集団訴訟」によると、1次訴訟に約2050人が参加の意向を示していた。
アップデートでGOSのオンオフを選べるという発表がサムスンであっても、時すでに遅しである。
韓国ではサムスンのスマホを使っている子供が虐められているという事態が起きていた。
「iPhoneいじめ」「Galaxyこじき」という言葉が流行し、サムスンに務めている親が娘に強請られ仕方なくiPhoneを買ったという話もあった。
大人の影響で子供もブランド品を好むようになった事で、アップル社が守ってきたプレミアムイメージがあるiPhoneが人気になったと考えられている。
サムスンスマホのベンチマーク不正であるGOSの騒動の他にもサムスンのテレビがベンチマーク不正をしていた事やアメリカの消費者が起こしたサムスンの冷蔵庫についての訴訟等、
あれやこれやをネットで調べられる時代の中で分かりやすい不祥事を起こしているとなると、韓国の柱ともいえる企業の株価が暴落しても仕方がないのかもしれない。
こうなってしまうと、イメージが下がったサムスンが作るGalaxyを持っている人達は、より肩身が狭くなっていることだろう。
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