金はすべて輝くとは限らない。さまよい歩く者が皆迷っているとは限らない。年老いても強い者は枯れない。深い根に霜は届かない。
- J・R・R・トールキン
概要
仲介者(INFP)は控えめ、または静かそうに見えるかもしれませんが、心の中は情熱であふれ、生き生きとしている人たちです。独創的かつ想像力豊かなので、色々な空想をしながら、さまざまな会話やストーリを作り上げることが好きなタイプでしょう。繊細な気質の持ち主として知られていて、音楽、芸術、自然、そして周りの人に対して、深く感情的に反応する人たちです。
仲介者は高い理想を持ち、共感力が高く、人助けが自分の使命だと感じていて、深く心を通わす人間関係を求めます。でも全人口のうち仲介者が占める割合はとても低いので、仲介者特有の気質を正当に評価しない世界にさまよいながら、「自分は他の人に見えていないようだ…」と感じたり、孤独感を覚えたりすることもあるでしょう。
仲介者は人間性の深みについて心の底から興味があります。根っから内省的な上に、自分の思考と感情をものすごく的確に把握できる人たちで、周囲の人についても理解を深めたいと強く望みます。断定的判断を避ける気質があり、また、慈悲深い性分の持ち主で、どんな時でも他の人の話に耳を傾けるでしょう。「仲介者になぐさめてほしい」と誰かが思っていたり、誰かに心を打ち明けられたりしたら、相手の話を聞き、力になれることを光栄に感じるでしょう。
仲介者にとって理想的な人間関係は、大それた夢や希望だけでなく、ひそかに抱いている恐れや他の人に言えない自分の脆弱さについても、安心して共有できる関係です。
仲介者が持つ最大の資質の一つは共感力なのですが、これはマイナスに作用してしまうこともあります。仲介者は世の苦しみを重圧として抱え、他の人が持つ否定的な考え方や気分を吸収しがちなので、バウンダリーを引くようにしなければ「是正されなければいけない悪が多すぎる…」と感じ、精神的に打ちのめされてしまうでしょう。
仲介者は自分を偽ると、ものすごく不安を感じてしまいます。自分らしさを大切にする上に繊細な気質があり、さらにクリエイティブに自己表現をする機会を切望する人たちなので、著名な仲介者の多くが詩人、作者、俳優、芸術家なのも納得でしょう。人生の目的や意義について思いを巡らせずにはいられず、そうする過程で色々なストーリーやアイデア、可能性を考え出す人たちなのです。
仲介者は自己表現の才能があるので、架空の人物や“例え”を通して、心の奥の思いや秘密を明かすこともあります。
このような想像の世界で、自分の居場所と自分の本質を仲介者は探るでしょう。これは美しい気質でもあるのですが、そのせいで行動を起こす代わりに空想にふけってしまう傾向もあります。充足を感じられなかったり、自分は無能だと感じたり、イライラしたりするのを避けるためには、自分のアイデアや夢を現実のものにするようアクションを起こす必要があります。
自分の人生における目的意識を理解できなければ、「人生に方向性がない」「行き詰まりしている」と感じてしまう傾向があります。多くの仲介者にとって“人生の目的”は、他人の苦しみをあたかも自分の苦しみのように感じる能力や、他の人をサポートすることに関するものです。仲介者は皆を助けたいと思うのですが、エネルギーと努力を集中して使わなければ自分が疲れ果ててしまうでしょう。
春が来ると花が咲くように、幸いにも非常に暗い季節の後でも、仲介者の理想主義と想像力は開花します。完璧な世界を作るのは無理だと分かっていても、「できる限りよい世界にしたい…」と仲介者は思うのです。この“正しいことをする”という静かなる信条のおかげで、仲介者はどこに行っても大抵、慈悲の心、優しさ、美しさを周りから引き出すのです。
特徴
①共感力が高く、傾聴が得意
INFP(仲介者型)は、人の感情や考えていることを感じ取る力が強い。人の喜びや高揚感、悲しみや後悔などを自分のことのように受け止める。
また、人の話を聞くのも得意。表情や声のトーンなど相手と調子を合わせながら、その場に応じたコミュニケーションを取る。
誠実な態度で真剣に話を聞き、コミュニケーションを取れるINFP(仲介者型)は、周りの人から寄せられる信頼も高い。
INFP(仲介者型)は、周りの空気を読んで行動するのが得意で場を円滑にしてくれる。
②理想の実現のために行動できる
INFP(仲介者型)は、自分の理想を実現するために行動できる。
夢や理想を追い求める。 仮に、理想を実現するためのリスクや困難な問題があっても恐れず、前向きにチャレンジする。
固定観念にとらわれず自由な発想で物事を考えられるので他の人が途中で諦めてしまったことやできないようなことを実現することもある。
③想像力が豊か
INFP(仲介者型)は、想像力豊かでさまざまな視点から物事を考えるのが得意。
型にはまらないアイデアで次々と新たな可能性を拓いていきます。そのため、周りからはクリエイティブと評されることも多い。
想像力豊かで独創的な感性を持つINFP(仲介者型)は、アーティスト・作家・芸術家にも多いのが特徴。
割合
INFP(仲介者型)は、16パーソナリティのうち日本人の中で最も割合の大きいグループで16.44%を占めています。
日本の中でINFP(仲介者型)が多い要因として考えられる1つは、MBTI診断のような心理テストに興味を持ちやすいタイプだから。つまり、INFP(仲介者型)のような性格の人がよく利用する傾向があるということです。