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概要編集

正式名称は「Fusil semi-automatique(フューシル セミ・オトマティック) 7.5mm M.49」。

1949年7月にフランス軍で正式採用されたダイレクトインピンジメント式軍用半自動小銃。MAS Mle1949とも。


1913年、フランス軍はどの国よりも先に自動小銃の配備を決定し、RSC1917という自動小銃を開発したが、当時は第一次世界大戦に突入していた為に量産する時間が無かったことと、技術不足によりRSC1917は重く嵩張り弾薬が特殊で整備性に難ありと兵士たちからは大不評だった。

これを受け、また戦場が戦車などの大型兵器が主導となったことと他の国が取り入れてた当時の戦闘に適したライフルの要項を満たす物は既に自国に有ったため、更に大戦が終わって大国同士がぶつからなくなると思って居たフランスは、自動小銃を態々開発しなくても良いとのことで、1931年には時期主力となる自動小銃の要項を決定したもののその開発は遅れていた。

だが一応、1938年にはMAS-49の直系の先祖となる「Fusil Semi-Automatique(FSE)MAS M1938」を開発したものの第二次世界大戦が始まったことで完全に生産が頓挫してしまった。


しかし第二次世界大戦で電撃的敗北をしたフランスは、現代戦に適した装備を求める事になり、1944年6月2日に臨時政府を立てたフランスは戦中に一応開発していたMAS M1938の小改良型であり「MAS-40」を元に「MAS-44」を開発、出来るだけ生産して海軍に配備した。

そして戦後、再軍備の為に50,000丁を発注した後、アサルトライフルを重要視していなかったフランスは、戦時に高い性能を見せ戦後も自軍へ給与されたM1カービンに魅せられ、急造だった「MAS-44」の仕様を整えるために開発を開始。そして改良を得て完成したのがこのMAS-49である。


しかしこのMAS-49も波乱の連続で、1949年は第一次インドシナ戦争で劣勢となり総攻撃を計画してた最中で、MAS-36の2倍の値段を持っていた新装備に時間を割く余裕がなかった。

さらにアメリカとイギリスが当時、NATO正式採用弾を揉めていた事もあり、自身に旗色を促す為にフランスに軍事援助プログラムを通じて20万丁のM1ガーランドと21万丁のカービンが渡された。

このためMAS-49はあまり生産されず、合計20,600丁程度に留まってしまった。


だがMAS-49は整備不良の状況でも信頼性が高く、ぼろ布とモーターオイルだけで清掃しても動くため、インドシナ戦争及びその後に発生した第二次中東戦争で使用した兵士からの評価は高かった。

これを受けて銃の性能を確信した軍部は、一通りの戦争を終えてその年に改良計画を立て、MAS-49/56を開発した。

MAS-49の最終型であるMAS-49/56は短く軽量で扱いやすく信頼性も高いことから兵士からも大好評で、今まで国外品に頼っていたフランスの標準装備を無事、置き換えるに至った。

そして1977年7月に長年開発していたFA-MASが完成し正式採用されるまで、フランス軍を支えた。


主なバリエーション、派生型編集

MAS-49/56

改良モデル。現場からのフィードバックを受け、機械化部隊と空挺部隊の機動力を上げるため、軽量・短縮化が為されている。生産数は275,240丁ほど。


MAS-49/56 CR59

MAS-49/56の折り畳み式スケルトンストック&ピストルグリップモデル。空挺部隊向けに開発され、1960年7月20日に採用された。7.62mmNATO弾を使用する。


フィクションでの使用編集

スパイ対スパイ - 1962年のフランスの白黒冒険コメディ映画。「モノクル」の冒険を描いた三部作の第2作。フランス外人部隊の兵士たちがパレードで使用する。

317小隊 - 第一次インドシナ戦争を題材にしたシェーンデルフェールの小説を元にした1965年の白黒戦争映画。

アルジェの戦い - 第一次インドシナ戦争を題材にした1966年の白黒戦争映画。

奇襲戦隊 - 第二次世界大戦のフランス中部を題材にしたフランス・イタリア合作の1967年のアクションドラマ映画。MAS-40やMAS-44の代わりとしてMAS-49が登場する。

ジャッカルの日 - 1971年の小説を元にした、ド・ゴール暗殺のために送り込まれた暗殺者ジャッカルとそれを止めようとするフランス兵を描くスリラー映画。フランス憲兵やパレードに参加する兵士たちが使用する。

MilitaryConflict:Vietnam - ベトナム戦争を題材にしたFPS。ベトコンが突撃兵と狙撃兵で使用できる。

RisingStorm2 - ベトナム戦争を題材にしたFPS。北ベトナム側が使用できる。

7554 - 第一次インドシナ戦争のベトミンを題材にしたFPS。49と49/56の両方を使用できる。

TheWalkingDead:TheFinalSeason - 2018年に発売されたウォーキング・デッドシリーズのゲーム化作品。デルタのガッドやドリアンが主に使用する。


性能編集

全長1100mm
銃身長580mm
重量4.7kg
使用弾薬7.5mmフレンチ弾(7.5×54mm)
装弾数10発
口径30口径

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