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概要編集

米国のシコルスキー社が民間でのシェア拡大を狙って開発した双発の中型ヘリコプター。報道・警察・社用機など広く運用されており、流麗な外見と乗り心地の良さからVIP機、遊覧飛行にも使われる。

搭載するエンジンによってA、B、C、D型があり、B型を元にした軍用機型も存在する


日本での運用編集

日本では警察や消防の一部で使用されているほか、海上保安庁が採用した(詳細は後述)。民間では東邦航空が離島を結ぶ航空便に運用しているほか、朝日航洋が報道、遊覧飛行、海洋開発支援などで運用している。


海上保安庁での運用編集

海上保安庁では低水温海域のため迅速な救難の求められる第1管区(函館、稚内)向けへの配備が1995年に開始された。当初は基本モデルのC型が1機のみであったが、1998年に2機、1999年と2007年に1機ずつの計5機が導入された。

1998年に導入された機体のうち1機(JA6904号機)と1999年に導入された機体(JA6905)はエンジンの出力を強化したC+型(もう1機、JA6903号機については不明)であり、2007年に導入した機体(JA909A)はさらに出力を強化したC++型である。2005年には1998年に導入されたJA6903号機が事故により喪失したほか、2011年にはJA6905号機が用途廃止により記録が抹消された。

導入当初は海上保安庁最速の称号を手にしていたが、より高速なアグスタ・ウエストランドAW139やユーロコプターEC225LPの導入によって称号を手放している。

2014年以降は巡視船に搭載されていたベル212(自衛隊のUH-1の双発バージョン)の置き換え用として、最新のD型の導入が始まった。

このとき、すでに基地航空隊向けに導入が進んでいたAW139が採用されなかったのは、AW139には艦載機型のモデルがなかったため(S-76にはオプションで艦載機型がある)だとされている。


関連タグ編集

航空機ヘリコプターシコルスキーUH-60(同じシコルスキー社製のヘリコプターであり、S-76のメインローターなどではUH-60で開発された技術が活用されている)

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