筺底のエルピス
きょうていのえるぴす
オキシタケヒコによるライトノベル。イラストはtoi8が担当。
ガガガ文庫から2014年12月に第1巻が刊行され、第7巻まで刊行中(2023年現在)。
取り憑いた人間を殺人鬼へと変貌させる「殺戮因果連鎖憑依体」――古来より『鬼』や『悪魔』と呼ばれてきた人類の敵とそれに対抗する組織の戦いを描く、現代を舞台とした退魔&異能バトルもの。
「殺戮因果連鎖憑依体」は不可触の存在であり、直接倒す事はできない。そんな敵への対抗手段として主人公達は「霊力」や「魔力」といったオカルト能力ではなく、異星人からもたらされた「SFガジェット」を用いる点がこの作品の特徴であり、物語の根幹にもSF要素が大きく関わっている。
百刈圭と、乾叶――心に傷を抱えて戦う二人が遭遇したのは、歴史上、たった六体しか確認されていない《白鬼》だった。
叶の親友・結に憑依したその鬼を巡って組織が揺れる中、黒ずくめの刺客《ゲオルギウス会》が動き始める。それは日本を守護する《門部》と同じように、ヨーロッパで連綿と戦い続けてきたもうひとつの鬼狩りの組織――バチカンの狩人たちだった。
《白鬼》とは何か。二つの組織の衝突はいかなる戦いを引き起こすのか。そして、滅亡を防ぐ希望はあるのか。
百刈 圭(ももかり けい)
本作の主人公。22歳の細目の青年。普段は頼りなげ様子だが、ここぞいう時には頼りになる《門部》の筆頭封伐員。
小学5年生の時に家族を「鬼」に憑かれた男に惨殺され、唯一生き残った妹はその様子を目撃したショックから廃人状態になってしまう。《門部》に引き取られる事になった妹のそばにいるため圭自身も《門部》に所属する事を決める。以来学校にも行かずに訓練に明け暮れ、15歳の時に鬼狩りの正式封伐員となる。
乾 叶(いぬい かなえ)
《門部》の最年少封伐員。圭の後輩。16歳の女子高生。優れた格闘能力と相手の嘘を見抜く特技を持つ。よく食べる。
中学3年生の時に両親を鬼憑きに殺害された事をきっかけに《門部》に所属する。
百刈 燈(ももかり あかり)
《門部》の現当主であり圭のひとつ下の妹。21歳。12年前の事件で廃人状態となるも、異星知性体の依代となる事で意識を取り戻す。その代償として代謝が極端に落ち、当時と変わらない姿のままでいる。
兄にセクハラする事とゲームが生き甲斐。
朋之浦 結(とものうら ゆい)
叶の幼馴染であり同級生。天文部に所属する宇宙大好きっ娘。ある日突然《白鬼》に取り憑かれた事で戦いに巻き込まれる事に。
阿黍 宗佑(あきび きょうすけ)
《門部》の当主代行。現在は一線から退いているが最強の封伐員。圭の師匠。いつもアロハシャツを着ている。
間白田 俊彦(ましらだ としひこ)
《門部》の戦略官兼技士。優秀だが性格に難あり。
貴治崎 花 (きじさき はな)
《門部》の医療部長。優秀で美人だが性格に難あり。
- スーパーロボット大戦SC:著者がディレクターと脚本を務めた作品。
- スーパーロボット大戦SC2:同上。
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すべて見る捨象想夜
筺底のエルピス、ようやく既刊7巻まで読み終わりました…。素晴らしい作品に出会えたことに感謝するとともに、続きが気になって仕方ありません。 それはそれとして、読者全員が心肺停止してAEDが必要になった巻がありますよね。そう4巻「廃棄未来」。 どうして心が死んだかって、一年弱にも及んだ二人きりの逃避行の終わり方に!人の心が!!皆無だったからですよ!!! 恨みますオキシ先生…。 いやほんと私は一緒に暮らした「あの」二人にも結ばれてほしかったんです…。圭君はなぜこんな問題先送りクソ童貞ヘタレ野郎なんだい教えてくれよ状態なので、そんな行き場のない感情をささやかな妄想で慰めようと思って書きました。妄想です。 いや実際最後まで耐久できてたとすれば百刈先輩の理性が凄すぎということでいっそ尊敬に値する…。あるいはあの正月から春にかけてのぽかっと開いた行間でめちゃくちゃ両思いになってた可能性もないわけじゃないかもしれないですけども! (ただ結局最後ああなるので救われない…) ※時系列は4巻、二人だけの大晦日夜の続きのような何か ※全年齢向けですが、同じお布団に突っ込んだので念のためR-15としています5,834文字pixiv小説作品