概要
世界各国の個性的な格闘家たちが1対1で戦いをくりひろげるという内容のアーケードゲーム。現在まで続く対戦格闘ゲームの流れをつくりあげた世界的大ヒット作品で、格闘ゲームの代名詞とも言える作品である。
1992年にはスーパーファミコンに移植作品が登場。日本国内だけで200万本以上を売り上げ、こちらも大ヒットとなった。
なおIIとあるように前作である初代『ストリートファイター』も存在するが、一部のファンがつき一定の成功をおさめたものの、本作ほど大きなブームとなっていない。(だが、そのヒットを受けて本作が作られたことと、通称『必殺技コマンド』を発明したことを考えると、その歴史的価値は計り知れない)
初代ストリートファイターを含め、対戦格闘ゲームの初の作品は何かと言う場合は諸説あるが(カプコンもかつて他社と裁判沙汰になっている、なお和解済)、RPGの最初がドラクエである(これも誤り)というような認識みたいなものである。それを抜きとしても、多くの亜流ゲームを出したという流れの源になったことには異論はないだろう。
対戦台
本作リリース当時、アーケードゲームで二人プレイをする場合、ひとつの画面の前にとなりあって座ってプレイするスタイルしかほぼなく、シャイな日本人の間では「知らない者同士でゲームをプレイ」するというスタイルは一般的ではなかった。
対照的に欧米では、知らない者同士でもゲームを楽しむのが一般的な文化だったらしく、本作はそれをふまえて作られ、当初カプコン社内では、日本でのヒットはそこまで大きくは見込まれていなかったと言われている。
本作リリース後、日本でも爆発的ヒットをしたのは言うまでもないが、やはり対戦については若干敷居が高く、しばらくの間はゲーマー同士声を掛け合って対戦したり、各店舗『対戦求むの札』を作って工夫したりといった時期がすくなからず続いた。
そして、あるとき画面・筐体を背中合わせに配置した、いわゆる『対戦台』が発明され、それが全国的に普及。対戦ブームの大きな後押しとなった。現在こそ、ゲームセンターにおいて、2台以上つなげて対戦ができるようになっている筐体は一般的だが、それらの原型が作られた(すくなくとも全国的に普及させた)のは、このストリートファイターIIが初である。
対戦台の登場により、内気で照れ屋な日本人も、声を掛け合ったり、顔をつきあわせたりせずに対戦を楽しむことができるようになり、現代につながる対戦ゲームのスタイルの基盤となった。本作がなければ、直後の対戦格闘ゲームの大ブームのみならず、現在のあらゆる(格闘モノ以外も含めた)対戦型ゲームが日本で根付くことはなかったかもしれない。
関連作品
ここではストリートファイター2の名前のつく作品のみ挙げる。その他ストリートファイターシリーズ(ZERO、Ⅲ、Ⅳ等)については各項目およびストリートファイターの項目を参照
ストリートファイター2
スト2の初代作品。それまでのゲームからは考えられないほどになめらかにアニメーションする個性的な格闘家たちに、当時、ゲームファンのみならず、多くの人々が夢中になった。
プレイヤーが操作できるキャラクターは、前作から引き続き参戦のリュウ、ケンの他、エドモンド本田、春麗、ガイル、ダルシム、ブランカ、ザンギエフの8人。
前述のとおり、スーパーファミコン版も発売され大ヒットとなった。
ストリートファイター2'(ダッシュ)
対戦バランスが大きく調整された他、同キャラでの対戦が可能に。
四天王(ボスキャラ)のM.バイソン、バルログ、サガット、ベガもプレイヤーが操作できるキャラとして選択可能になった。
家庭用ゲーム機では、PCエンジン版とメガドライブ版が発売(スーパーファミコン版はひとつ飛ばして後述のターボを発売した)。スーパーファミコンと違い、両機ともストIIをプレイするにはコントローラーのボタンが足りず、本作の発売は当初絶望的であったが、両ハードメーカーともにストIIのために急遽6ボタンパッドの開発をやってのけた。
PCエンジン版はNECアベニューから発売され、CD-ROMを活用し、スーファミ版では省略されていた樽のボーナスステージや、国名、カウントダウン、インドステージの象の鳴き声、「YOU WIN/LOSE」、「PERFECT」といった音声も後述の「ターボ」に先駆けて再現された。
メガドライブ版はダッシュプラスという名で発売され、音質や画質はスーファミ版よりも劣るも、オープニングデモのストリートファイトシーンが再現されている。(また、あまり知られていないが、実はダッシュターボの内容も含んでいる)
ストリートファイター2'ターボ
スピードアップ化、新技(春麗に気功拳等)が追加。
こちらもスーパーファミコンに『ストリートファイターIIターボ』の名前(なぜか『'』が付かない)で発売。前作に続くヒットとなった。
スーパーストリートファイター2
顔アップ・背景などの各部グラフィック、音声の大部分を大幅リニューアル。メモリ容量の関係上、技が簡素だった四天王も、多くのアニメーションパターンが追加された。
新キャラとして、キャミィ、T.ホーク、ディージェイ、フェイロンの4人が参戦。
家庭用ゲーム機ではスーパーファミコン版とメガドライブ版が発売された。メガドライブ版は、ハードの性能上、画質と音質は若干スーパーファミコン版に劣るが、スーファミ版では省略されていた一部のグラフィックや音声が再現されている。
スーパーストリートファイター2X
溜めたパワーゲージを消費してくりだす連続必殺技『スーパーコンボ』(いわゆる超必殺技)が各キャラに追加された。
その他、なげぬけ、空中連続ヒットなど、今まであえて手を入れていなかったシステム根幹部分に、追加変更が加えられている。
隠しキャラとして豪鬼が初登場。
さる理由で茶色のリュウを好んで(?)使用するプレーヤーが多かった。
家庭用では当時3DOのみで発売。のちにセガサターン、プレイステーションを初め、多くの家庭用機に発売される。
ハイパーストリートファイター2
※この記事は書きかけの項目です。加筆・訂正などして下さる協力者を求めています。
表記揺れ
…表記揺れが激しいため、ストⅡ系のタグはあえて付けず、シリーズ原点である『ストリートファイター』タグのみを付ける例も多い。