MUTO(ゴジラ)
むーとー
概要
全高:300ft(約91m)※メスの身長。オスは不明。
Massive Unidentified Terrestrial Organism (未確認巨大陸生生命体)の略で呼称される怪獣。
シリーズ史上初となる、ハリウッドオリジナルのゴジラ怪獣である(マグロを食っているアレはもちろん除く)。
その正体はゴジラと同じ時代(古生代ペルム紀)に生息していた放射能を餌とする古代の怪獣で、天然の原子炉であるゴジラの体内に卵を産み付ける寄生生物でもある。ゴジラもまた、自らの脅威となるMUTOを排除するために執拗にMUTOを追跡し攻撃を加える。古代からゴジラと戦うことを宿命付けられた、いわばゴジラの宿敵と言える怪獣である。
三角形の頭部と顎、赤く輝く目、鍵爪型の長い腕を持っており、全体的な風貌は昆虫を思わせる(実際、繭の状態を経て変態する、一度に大量の卵を産卵する等、生態も昆虫のそれと似ている)。劇中では、巨大な2対の腕で陸上戦を得意とするメス(上の画像右)と、やや小柄だが腕の1対が巨大な翼となり飛行能力を持つオス(上の画像左)のつがいが登場する。
性格は非常に凶暴。人間に全く興味を示さないゴジラとは対照的に、人間に対しても攻撃を仕掛ける。
生態
海底に棲息しながら天然の放射性物質で生き永らえてきたゴジラと違い、地上の人工的な放射能源、つまり原子力発電所や核弾頭を積極的に狙うという性質を持つ。
ゴジラの熱線のような遠距離攻撃は持たないが、爪から強力なEMP(電磁パルス)を放出してあらゆる電子機器を無力化してしまう能力を持つ。その規模は極めて大きく、一撃で大都市を丸ごと機能停止させ、米軍の軍艦や戦闘機も残らず戦闘不能に追い込んだほど。EMPを使用する際は、腕の先端付近が赤い光を放つ。なお、このEMPはもともと攻撃のためのものではなく、イルカに見られるような「エコロケーション」によって互いに交信できるようにするためのものである。
また、その巨体に見合って力は非常に強く、ゴジラとの戦闘ではオスが空中から奇襲して翻弄し、その隙にメスが格闘戦で攻めるという見事な連携攻撃でゴジラを苦戦に追い込んだ。一方、耐久力は雌雄で異なり、雄雌共に米軍のアサルトライフルの射撃や戦車の砲撃等には平気で耐えることができるものの、雄は小柄な体格故か、ゴジラの尻尾の一撃を受けてあっさり死亡してしまったが、雌の個体は(ダメージこそ受けたものの)ゴジラの放った最初の放射火炎には耐え抜いている。
劇中での活躍
15年前の1999年、フィリピンの鉱山で発見されたゴジラの祖先の化石に寄生していた卵から生まれたオスの個体が、日本の雀路羅(ジャンジラ)市の原発を襲撃した。この事件は政府および特別研究機関MONARCHによって地震による原発事故として隠蔽されたが、その際に原発は崩壊し、一帯は立ち入り禁止区域となった。主人公のフォード大尉の母親もこの時犠牲となっている。
その後、MONARCHの監視の元、原発崩壊の際に流出した放射能を吸収しながら、繭の状態で生きながらえていたが、十分に放射能を吸収しつくしたために繭から羽化し、雀路羅氏の研究施設を破壊して脱走する(この時、フォード大尉の父親であるジョーが死亡)。
その後、原子力潜水艦や原子力空母などを襲いながら東へ移動し、ハワイへと上陸。電磁パルスでホノルルを停電させたのち、米軍と激しい戦いを繰り広げる。さらに、そこへMUTOを追跡してきたゴジラも出現し、三つ巴の戦いになるも、結局決着はつかず、MUTOは飛び去り、ゴジラもMUTOを追って海へと消えた。
その頃、ネバダ州の放射性廃棄物処理場に保管されていた雌の繭が羽化し、施設から脱走。ラスベガスなどの大都市を襲撃した後、アメリカ軍が移送中だった核弾頭を奪い去り、サンフランシスコで雄と合流すると巨大な巣を作り、卵を産み付ける。
やがてゴジラが上陸してきたため戦闘になる。当初は連係プレーでゴジラを苦戦させたが、フォード大尉が巣を卵ごと爆破したの気を取られた一瞬の隙を突かれて反撃されてしまい、まず雄が撃破されてしまう。雌は巣から核弾頭が運び出されたことに気づき、米軍に襲い掛かるが、ゴジラに急襲され、最後は口を無理矢理こじ開けられ、そこへ体内に直接放射火炎を注ぎ込まれたことで遂に倒されたのだった。
余談
- 無機質な見た目とは裏腹に非常に感情表現が豊かであり、思わずリア充爆発しろと言いたくなるほどのイチャイチャぶりを披露する。
- 「ムートー」という名前から、日本の一部のファンからは「武藤さん」というあだ名で呼ばれている。間違ってもこの方ではない。
関連動画
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