モデルとなった大日本帝国海軍の駆逐艦については「春風(駆逐艦)」を参照。
図鑑データ
「神風型駆逐艦の3番艦、春風と申します。司令官様、どうぞお見知りおきくださいませ。」
第五駆逐隊、概要。出撃させていただきます。抜錨です。
2016年5月2日~3日のアップデートにより実装された。
しかし、2016年5月現在その入手方法は至難を極める。RTA勢すら音を上げた凶悪難易度と名高い2016春イベ「開設!基地航空隊」の最終海域・E7のボスドロップ(A勝利以上)なのだから。E7へ到達するだけでも集積地棲姫・リコリス棲姫・戦艦棲姫・空母棲姫たちを乗り越え、E7ではラスボス・中枢棲姫を旗艦とする最低でも姫4隻を相手に勝利しなくてはいけない。基地航空隊の助けが得られるとはいえ、険しい道のりであることがおわかりいただけるだろうか。
ただし海域自体の鬼畜難易度を考慮してか、少なくとも初入手時においてはそれなりに高めのドロップ率に設定されているようであり、艦これ統計データベースではS勝利時のドロップ率は最も易しい丙作戦であっても7.7%という統計結果が出ている(2016年5月19日時点)。そのため最難関の甲作戦クリアを狙う提督も、丙で春風を手に入れてから甲海域攻略に臨むという計画が現実的に可能となっている(勿論過去のイベントでも実行可能ではあったが、限定艦のドロップ率の低さと資源の消耗を考慮すると、今回に比べると遥かに博打要素が強く現実味の無い手段であった)。近年のイベント限定艦のドロップ率は統計上1%を下回ることもざらであり、丙作戦やA勝利ではドロップ不可にされるケースも珍しくないため、それを考えれば春風についてはいつもより有情であると言えるだろう。(それでも100回近くボスマスで勝利しても、過去のイベント同様一向にドロップせずに資源やバケツを浪費して、悲鳴を上げる提督も存在したのだが・・・)最も運営は、別の新規艦の入手ハードルを上げ過ぎたために、臨時アップデートで修正するという失態も今回やらかしているのだが…。
容姿と参りましょう。皆さん、春風に続いてくださいませ。
セミロングの茶髪の後ろ髪をツインドリルにして肩から前に流し、前髪は左で七三分けにし、緋色の大きなリボンをしているのが特徴。ちなみに瞳の色も緋色。
上の服装は緋色の縁飾りのある桜色の振り袖と、その内側に白い振り袖を着た二枚着。
下は翡翠色の腰帯を巻き、その上からリボンと同じ緋色の袴姿を着用。袴には流れ桜の柄があしらわれており、袴を締める緋色の腰帯の先には錨が付いている。
全体的に和テイストだが、靴は茶色のハイヒールロングブーツを履いており、大正ロマンを匂わせるハイカラさを醸し出している。
ちなみに同時実装された姉妹艦の神風とは上下で服装の配色が真逆になっている。
艤装は艦橋から煙突が生えたような基部ユニットを腰のあたりで接続しており、煙突の前にはマストが一本屹立している。また基部ユニット両側には上向きに2連装魚雷発射管が装備されている。
基部ユニット底部には体を挟みこむように凹型フレームが付いており、その先に艦側面を模した台座が接続されており、その台座前方に12cm単装砲が一基づつ、後方に25mm三連装機銃を一基づつ乗っている。
また艤装と関係あるかは不明だが、その手には緋色の和傘が持たれている。
ちなみに胸は駆逐艦としては有る方。
性格が?本当ですか?有難う御座います。嬉しいです。
とっても物静かで淑やかであり、まるで深窓の令嬢を思わせるような気品と儚さにあふれている。
というより、「ハイカラ」など死語を普通に使っていることからも、彼女の語彙もしくは世界観が大正時代あたりで止まっている疑惑も有る。
また常に囁くようなか細い声で話し、そのウィスパーボイスは提督たちの眠気を誘う。
一見すると何も出来ない箱入り娘のようにも見えるが、家事全般を卒なくこなすなど生活力は意外と高い。またとても献身的な器量良しでもあり、その姿には理想の大和撫子を見るものも居る。
ただし旧型艦という自覚があるのか戦闘は若干苦手としており、艦隊戦よりも主に海上護衛を希望している。
姉妹艦の神風のことは「神風お姉様」として慕っており、それ以外の艦娘に対しては「さん付け」で呼んでいる。
特に二番艦の朝風には強い想い入れが有るらしく、提督にも「大切なパートナー」として紹介している。
姉妹艦以外でいうと軽巡の川内と交流が有り、料理を教えてもらった代わりに夜戦に誘われる一幕がある。
ちなみに多くの艦艇がいる鎮守府に居ることを幸せと感じており、彼女たちを護るために身を捧げたいとも考えている。またそれは彼女の儚さと相まって、しばしば死亡フラグ扱いされている。
提督のことは「司令官様」と呼び、気遣い慕っている様子。
男女の仲については直接言及することがなく、本人も居住まい崩すこと無く常に一歩引いた立場で接しているため、その真意を測ることは難しい。
史実について
神風型(二代目)駆逐艦、ということで太平洋戦争時は睦月型以上に旧式となっていた春風。
色々ワケありながらも2代目春風の名前を継承し、戦前は艦これ登場艦の艦長らが乗り組んだこともある立派なお嬢様艦なのである。
開戦当時は名取率いる第五水雷戦隊所属艦として輸送任務をこなし続け、様々な戦いを経てなおボロボロになっても終戦の日まで旭日旗を掲揚していた古強者。
彼女の艦歴において戦闘におけるものは決して華々しくはなかったが、戦闘だけが戦争では無いということをはっきりと証明しており、以下はその簡単な略歴である。
・名取率いる第五水雷戦隊としてバタビア沖海戦に参戦したが、それが生涯唯一の海戦であった。
・潮の流れが悪く誘導ブイが流されてしまったために味方の機雷に触れてしまい艦首寸断であわや轟沈寸前!と言うところまで行ってしまったが、幸運にも助かっている。
・春風が護衛する輸送船団は「幸運の船団」とまで呼ばれていた。この頃に敵潜水艦を撃沈していたりするから侮れない。
というのも、任務中あるいは戦闘中に潜水艦から攻撃を食らってしまい沈む艦艇は少なくなかったからである。かつての上司、名取もその1隻だったりする。
・輸送任務中12日間漂流してなおも乗員含めて生還する
・修理中に港へ空襲があったが、幸運にも完全な直撃を免れる(乗員には被害が出た)
・その後、艦首修理のため日本に戻り偶然哨戒をしていたP-38を発見するが「幸運にも」見つからず、佐世保港へ入港できた。
・しかし、戦争末期であった故に佐世保も安全な場所では決してなかった。しかも、修理不可能と判断され佐世保に係留される日々が続くその頃、佐世保へ帰って来る傷付いた駆逐艦達を見て春風乗員達は「どこかで戦闘があったのだろう」と思っていた。
それは後にあの海戦を生き延びた艦である事が分かり、不沈艦と呼ばれたあの艦が沈んだ事を知ることとなったという。
・さらにその後の佐世保空襲からも生き延びてついに軍艦の墓場と呼ばれる場所へ移動し、南の方に閃光が落ちた日があった。乗員達はとんでもない雷が長崎に落ちたと話していたが、それは敵の新型爆弾だった…というトンデモエピソードさえある。
そして日本が連合国に降伏して終戦し、平穏を取り戻しつつある……1955年の話である。
海上自衛隊で日本製の護衛艦…即ち、戦闘艦を作るとき、「ゆきかぜ」をネームシップに、という動きが強かったが、雪風があまりにも有名すぎる(しかもその当時、雪風そのものはというと中華民国の艦隊旗艦【丹陽】で、まだ現存していた!)ためこの春風(はるかぜ)の名前を1番艦として採用し、ゆきかぜを先に進水させたのは非常に有名なエピソードである。
そして、このはるかぜ型護衛艦は春風の後継となった特型、そして初春型の後継である朝潮型と白露型のいいとこ取りであったため、はるかぜは妹達の、ゆきかぜは姉達の良いところを受け継いで平和になった日本の守りに従事したのである。
こうしてみると彼女はそれまでの駆逐艦艦娘と違い武勲には優れなかったが、総合的に見ると雪風と並ぶ立派な武勲艦なのである。
旧式でありながらも大切な輸送任務をこなし続けて、戦争が終わるまで色々ありながらも生き延びているのである。そしてそれは、「必ずお迎えに行きますから」と約束し、日本へ帰ってきた姉と肩を並べて誇れるものだということ。
関連タグをご覧になるのですね。春風がお持ちいたします。
名取(艦隊これくしょん)……第五水雷戦隊旗艦。戦時中は最初で最後の、戦闘部隊として上司となる軽巡洋艦でもあった。
雪風(艦隊これくしょん)……上記エピソードの関係があるために、直接は関係がないものの非常にかかわりの深い艦。