グラーフ・ツェッペリン(艦隊これくしょん)
ぐらーふつぇっぺりん
艦名 | Graf Zeppelin |
---|---|
図鑑No | 232 |
艦級 | グラーフ・ツェッペリン級1番艦 |
艦種 | 正規空母 |
CV | 早見沙織 |
絵師 | 島田フミカネ |
「Guten Morgen!私が航空母艦、Graf Zeppelinだ。
貴方がこの艦隊を預かる提督なのだな。そうか……了解だ。」
史実の航空母艦については『グラーフ・ツェッペリン』を参照。
2015年11月18日より始まった秋イベント『突入!海上輸送作戦』において、後段作戦ことE-4にて先行実装されたドロップ艦。
艦これ内ではドイツ語表記だが、pixivではカタカナ表記が一般的。
提督諸氏からの愛称は「グラ子」、「グラたん」など。
艦これサービス開始以来、初の未成艦をモチーフとした艦娘(しかも海外艦)である。同時に初の海外の正規空母でもある。
今までIF改装はあったが、就役自体していない艦艇が艦娘化するのは初であり、これを実例として他の就役が叶わなかった艦の実装にも期待が寄せられている。
なお、史実のグラーフ・ツェッペリンは最初から空母(正規空母)として計画され、艤装の完成こそしなかったが船としてはしっかり完成しており、進水まで済ませている。(なので、実現しなかったが、ミッドウェーで大敗した日本から「穴埋め」として譲渡を打診されもしている。設計・開発に当たっては日本海軍も赤城の設計図を手渡すなど協力しており、未成ながらも日本と縁深い艦である)
日本でこれに近い空母といえば雲龍型の「笠置」や「阿蘇」、艦種は違うが戦艦「土佐」などが存在する。
他国では、アメリカの大型巡洋艦「ハワイ」や戦艦「ケンタッキー」、イタリアの戦艦「インペロ」や空母「アクィラ」などがある。
他にも、戦後に完成・就航した艦(米空母「ミッドウェイ」、イギリス戦艦「ヴァンガード」、フランス戦艦「ジャン・バール」など)、未成に終わった後に別の艦に名前が受け継がれた艦(巡洋戦艦もしくは天城型空母「天城」など)、建造中に艦種を変更された未成艦(空母「伊吹」「信濃」など)もある。
さらには「建造には着手したものの、進水にも至らず建造中止」(モンタナ級、ライオン級、ソビエツキー・ソユーズ級戦艦)や、「そもそも未着工」(空母「鞍馬」や紀伊型戦艦など)、「計画のみ」で予定艦名すらない艦(十三号型巡洋戦艦や改大鳳型空母など)と「形になっていない艦」まで含めれば、候補は数知れず。
これらがいったいどう扱われるのかは不明かつ未知数である。
これらの未成艦のうち、アクィラに関しては後に実装が叶った。伊吹は未実装だが、鈴谷、熊野の軽空母化と、形を変えて実現されたとも言える。
髪型は淡い金髪のツインテールであるが、結んでいないフロントまたはトップからの一すじが胸にかかるほどの長さで垂れているため、独特な印象を受ける。
肌の色は真っ白と言って語弊が無いくらいに白く、彼女より白いのは扶桑と山城の姉妹に、あきつ丸くらいなものである。
瞳の色はグレーで、半眼気味の険しい視線をこちらに向けている。
軍服の色は純白をベースとしており、他の黒をベースとしたドイツ艦とは全く異なった印象。
軍服の上から羽織ったケープが特徴的で、ケープにはケルト結びの模様が入り、留め紐には錨が吊るされている。
中央に赤いラインが縦に入った黒いネクタイには、バルケンクロイツが描かれている。
腕部は内側が白、外側が赤になっており、袖口は黒。
腰部分には黒いポーチが左右についており、ここに艦載機となるエッチングカードが収納されているらしい。
スカートは黒いミニのプリーツスカートであり、その下には黒タイツを着用している。
なお、正規空母カテゴリの中でも上位に位置する胸部装甲の持ち主である。
そのせいか、実装早々に「パイオツェッペリン」などというタグが作られてしまうことに……
デザイナーの島田フミカネ氏のツイートによれば、くーくろ空母娘の陰陽式に対抗して魔術師(ドルイド)をイメージしたデザインであるらしい。
艤装は日本の空母娘とは全く異なる形状をしており、どちらかというとビスマルクをはじめとする他ドイツ艦に近い構造の、艤装が腰から体を包み込むコの字型の形状であり、舷側には外側・内側ともに対空砲群が設置されている。
服も合わせて薄い灰色のカラーリングであるが、これは1942年~1943年頃のティルピッツの塗装を参考にしていると、島田フミカネ氏がツイートしている。
艤装後部から伸びるアームには飛行甲板が取り付けられており、ここから発着艦を行う。
艦載機の発着艦形式についても解説があり、「艦載機は、腰のポーチに金属エッチングカードの状態で格納されています。このカードを甲板エレベーター部裏のカードスロットにセットすると、不思議パワーで組み上がりカタパルト発進後実体化します。」とのこと。
アングル的にわかりづらいが、甲板にはヴァルケンクロイツが描かれている。
また、立ち絵では飛行甲板が高く掲げられているためわかりづらいが、中破時には甲板が肩の横に下げられた状態となっており、その状態のシルエットは日本空母のテイストであると解説されている。
手持ちの武器から艦載機を射出する事が多い日本空母とはここでも異なっているが、代わりに、夜戦時に用いる15cm連装砲と射撃指揮装置が据え付けられた銃型の艤装を手にしている。
脚部には船体を模した主機を履いているが、踵部分が独特の形状をしている。
これは史実においても搭載されていたシュナイダープロペラと呼ばれるものである。
改になると、服装・艤装ともにバルチックスキームが描かれ、黒い部分が増える。
服装では帽子やケープに黒とグレーのラインが描かれているほか、艤装も艦首部分に白黒のラインが入る。
ポーズ等はほぼ変更はなく、同じくポーズが共通していたビスマルクと違って、露出度も全く変わらない。
真面目クール。
どんな時も冷静で理路整然とし、提督のお触りにも動揺すること無く真面目に切り返してくる武人肌の強者。所謂「鉄の女」と呼べるようなタイプである。
戦闘も経験は無いはずだがその姿は危なげなく、まるで歴戦の戦士のよう。
一方で自分の開発に協力をしてくれた日本には大きな興味を持っており、その文化にも興味津々。お堅いイメージに反して物事には素直で好奇心旺盛な様子。
だがあのUボートを見習うのはどうなのだろうか。
そして流石に鎮守府特有の奇祭に対しては、説明を聞いて流しかけたあとノリツッコミ気味に思いとどまって疑問を呈している。
ドイツ料理限定ではあるが家事も出来、なによりコーヒーには強い拘りがある様子。
一見冷ややかな印象が強い彼女だが、提督には意外なほど好意的。
放置ボイスで艦載機と並べて提督を好評し、直後に恥ずかしくなって誤魔化す可愛らしい姿や、時報では常に提督に気を使い、献身的にサポートする姿を見ることができる。
男女的な関係については多少不器用なようだが、自分が呼ばれている「正規空母の会」に一緒に誘うなど、積極的な姿も見ることができる。
中破すると、「ちっ、やられたか……だがまだ砲は健在だ、夜戦なら!……アトミラール!」と、夜戦に突入しようとする、空母とはとても思えない台詞を口にするのだが、実際に彼女は中破しても夜戦なら戦えてしまう。詳しくは性能の項目参照。
MVP台詞では「このグラーフ・ツェッペリンが最大の戦果を挙げたというのか? そうか」と口にした後、少し得意気に「ふーむ」と鼻を鳴らすのだが、これに萌える提督が続出。
改になるとMVP台詞が変わり聞けなくなってしまう(加えて所持が一隻限定なので無改造版を別に確保する手段も使えない)ため、改への改造を躊躇う提督もいるとか。
なお改になってからのMVP台詞は「実戦配備されたグラーフ・ツェッペリン。この戦果も当然の帰結だな、アトミラール?」というものだが、これもまたどこか得意気で可愛らしいものである。
なお、戦後ソ連に接収されたという点ではヴェールヌイと同じだが、あちらは極東のウラジオストク、こちらはバルト海で標的艦として沈められたため史実では面識は無い。
分類は正規空母だが、総搭載数は正規空母としては非常に少ない。改で30+13+10+3=56機しか搭載できず、艦載数で言えば軽空母並である。
なので制空権を取り合う場面では搭載機数に優れる他空母に一歩譲るが、艦載機熟練度の仕様上、手も足も出ないということはないし、クリティカル補正が大きい1スロット目だけは30と、正規空母カテゴリ全体を通じても上位に位置する、というより装甲空母を除けばナンバーワンであるため、航空戦での手数はともかく一撃の重さで言えば決して負けていない。
また、五航戦の改二同様射程がデフォルトで『中』となっている。
各種ステータスも防御と攻撃に優れる反面、回避や対空がやや低いなど攻撃に特化している。
ただ、燃費も一航戦並と、夜戦攻撃の代償はなかなかに大きい。
1スロット目の搭載数に起因する航空戦時の打撃力や砲撃戦火力の高さなどを活かしつつ、夜戦での連撃を狙っていくのが特徴を活かす上では理想だが、実際には対艦・制空・夜戦のいずれかを捨てる必要が出てくる。
そういう意味でも軽空母・あるいは航空戦艦に近いと言えるかもしれない。
前述のとおり、味方空母艦娘のなかでは珍しく、夜間作戦航空要員・夜戦・夜攻なしでも夜戦に参加可能という特徴がある。ただ、夜間戦闘機・夜間攻撃機を使った攻撃ではなく砲を使った通常砲撃である為、夜戦攻撃力の計算式上威力は雀の涙程度。一応、中破でも攻撃自体はできるというメリットはある。
また、夜間には昼の計算式が適用されなくなると言っても、「夜戦火力=火力+雷装」という計算式は艦載機のそれにも適用されるため、艦攻を搭載しておけば雷装値が夜戦火力に乗る。
このため、制空権を完全に捨てることにはなるが、艦攻2+副砲2という積み方をした場合、開発可能な装備を例に挙げれば「15.5cm三連装副砲x2+流星改x2」で夜戦火力は「火力64+雷装26=90」となり、さらに連撃装備なので1.2倍の補正がかかり108となる。
この数値は理論上戦艦ル級の装甲も十分に貫通しうる数値であり、あと2以上火力か雷装を上げるレア装備を搭載すれば、戦艦ル級改flagshipの装甲すら貫通可能となる。
もちろん巡洋艦や駆逐艦と異なり命中・回避補正がかからない上、昼間の制空を完全に放棄することになるため他艦によるフォローが必須になるなど、有用性を発揮するのが難しいことに変わりはないのだが……。
彼女と出会うためには前述の通り、E-4海域「西方海域戦線 ステビア沖」のボスマスにてS勝利する必要があった。
ドロップそのものに関しては難易度を問わないため、難易度「丙」でゲージをリセットしながら周回する通称「グラ子掘り」が大規模に行われた。
だが、E-4海域そのものが連合艦隊の編成が必須であったため、資源・バケツの消費量が非常に大きかった上、丙作戦でもボスマスに戦艦棲姫が登場するため確実にS勝利を狙うならば決戦支援艦隊が推奨される(錬度や装備がおぼつかない場合は道中支援も)という難易度であった。
さらにドロップは事実上「運」に左右されるため一向にドロップせず(50周や100周は当たり前と言われた)、E-5に進めぬまま資源や時間を浪費する提督達の阿鼻叫喚が、荒れ狂うステビア海に響きわたっていたという。当然、心が折れたり疲労が溜まったりでうっかり丙のまま突破してしまった提督も出てきていた。
運が良ければ10周、最初の1周目で出たという報告もあったのだが…(逆に200、300周しても出なかった提督もいた)。
おかげでこの深海棲艦が今回のイベントの最大の被害者となった。
余談ではあるが、このイベントの後に何者かによるお詫びの言葉が書かれた掛け軸アイテムが配布された。しかし、その言葉はグラーフが出ずに心身ともに疲弊した提督に届いたのであろうか…。
次のイベントとなる2016年冬イベント、期間限定海域【出撃!礼号作戦】でも最終海域E-3「北海道北東沖」にてボス前のLマスにてドロップが確認されていた(未所持提督のみ)。
前回イベントに比べると周回・S勝利共にこなしやすくなったものの、道中のドロップであったためドロップがコモン駆逐艦だったり、ドロップが無いままシャッターが閉まったり、はたまた違う海外艦がドロップするなど秋イベとは違う意味で提督達の心を消耗させた。
2017年夏イベント、期間限定海域【西方再打通!欧州救援作戦】では最終海域E-7「北大西洋海域」にてボスのいるUマスにてドロップが確認された。
しかも今度は丙作戦の勝利Aでも割とあっさりドロップするチャンスがあるという、いままでのドロップ条件と比較してかなり緩和されたものとなった。
だが本イベントそのものが歴代屈指の難易度とあって、まずE-7に向かうまでに苦労が伴う。特にE-4のボス「戦艦仏棲姫」の異常な装甲の固さと、E-6の輸送作戦で達成すべき輸送量の多さは本イベントにおける鬼門と言ってよい。
そこからE-7でボスに到達するにも、まず最短ルートをこじ開けるためのギミックを解放し、さらにO・T・Uに出現する艦隊へのダメージ増加ギミックを発動させなければ、まともに決戦に至ることが出来ない。
なにより道中が「最終鬼畜全マス姫級」で特に最短ルート2戦目に出現する潜水新棲姫マスは対策の練り様がないことから、どうしても運ゲーになりがちに……。
ここまで来てようやくボスにたどり着き、勝利Aを取ったとしても、最後はやっぱり物欲センサーが仕事をするため、なかなか会えない提督も多い。
また今回は同マスでWarspiteもドロップするため、既にグラーフを持っていてウォースパイトがいない提督からすると「紛らわしい」艦娘として、残念に思われる逆転現象も発生している。(※ただしグラーフ・ツェッペリンがドロップする可能性があるのは未所持の提督のみだったようで、既に所持している提督には特に実害はなかった。寧ろウォースパイトドロップの為にドロップするまで何周もしなければならないのに、1周あたりが長いE7のMAP自体が提督の壁となった感がある。)
そして18年冬の【捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(後篇)】でも最終海域E-7「エンガノ岬沖」にて丙以下の新難易度丁含め勝利Aでもドロップするチャンスが到来。
とはいえE-6の3連ゲージ突破や第1ゲージボスの戦艦水鬼改の突破を始めとした攻略(その全貌の詳細については同記事を参照)に苦戦する人も多く、挫折して丁にすれば今度はラスボス深海鶴棲姫の撃破(乙以上ならギミック発動で装甲が大幅に弱体化する)が難航する始末・・・。
幸いなのは新システムで導入された友軍艦隊が夜戦突入の前にある程度取り巻きを片付けてくれるおかげで、A勝利だけならそこまでハードルが高くないことか。
ただWarspiteこそないものの、Iowa・Saratoga・Ark Royal・Richelieu・Bismarckと良くも悪くも海外艦のドロップが先述の【西方再打通!欧州救援作戦】以上に充実しており(しかも所持を問わないので、場合によっては肝心のグラーフが出ないまま他のメンバーばかり充実してしまう可能性も)、結果としてよりグラーフがドロップしにくくなった。
ちなみに他のメンバー共々友軍艦隊で支援に来てくれることもあるが、同じ空母のSaratogaが夜戦カットイン仕様、直前に攻撃するArk RoyalがSwordfishガン積みなのに対し、艦載機どころか副砲すら積まれていないまさかの完全手ぶら。当時はまさかのSwordfish4スロット論者積みなArk Royalがかなりネタにされていたが、ボスこそ到底無理だが運が良ければ残った取り巻きくらいなら仕留め、少なくとも当たれば一応カスダメくらいは期待できる一方、丸腰のこちらは取り巻きへのカスダメすら満足に期待できない有様だった。いくらドイツ製の夜戦可能装備がなかったからって、それはないとしか思えない・・・。
ついでに言うと最後尾のBismarckも出番が回る前に敵の攻撃で大破してしまい(行動パターン自体は通常の艦隊と同じなので、彼女に限らず時には攻撃を終えた旗艦のIowaを庇って自ら動けなくなってしまうことも)、何もできずに終わることが多々あった。
「グラーフ」とは、独語で「伯爵」を意味する称号である。原義的に言えば「ツェッペリン」部分が人名となる(「フェルディナント・フォン・ツェッペリン」伯爵が由来)。
そして、実は史実においてグラーフを冠する艦はもう1隻存在する。
また、由来が微妙に異なるものの(あちらは「飛行船」のツェッペリンと、さらにそれから名を取ったロック・バンドが元ネタ)、登場人物の某一族と名前が被るため、ジョジョこれの格好のネタ元ともなっている。
ドイツ艦ということで、違うキャラに被ってる場合もちらほらあるが……
史実においてはミッドウェー海戦において主力空母4隻を喪失した日本海軍がグラーフ・ツェッペリンの購入を申し出た事がある。これはドイツから日本への回航が現実的でなかった事もあってドイツ当局から拒否されたが、その代わりとして当時神戸で3年間もの長期停泊を余儀なくされていたドイツ客船「シャルンホルスト」が日本海軍に編入され空母に改装された。これが後の神鷹となる。
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色々落ち着いてきたので久々のSS投稿。 本当は、グラ子着任祈願で書き始めてんだが、書いてる途中にさらっと落ちたんで お蔵入りしてたグラ子着任SS。 まあ、詳しいことは後書きに書くけどただ一言。 艦これ熱再発して艦これSS書きたくなった! 以上! 注記)キャラ崩壊が多分に含まれます。キャラの性格は作者の願望とイメージが多分に含まれています。 そんなん認められないわあって人はブラウザバック推奨しています。8,565文字pixiv小説作品