概要
実在の空母グラーフ・ツェッペリン
第二次世界大戦直前から戦中にかけてドイツ海軍が建造していた航空母艦。
グラーフ・ツェッペリン級空母の1番艦として、2番艦(仮称B、進水時にはペーター・シュトラッサーと命名される予定であったが、進水する事なく解体)とともに建造された。
ドイツ初の空母という事もあり、設計に当たってはイギリス海軍のフューリアスと日本海軍の赤城が参照されている。
1936年起工、1938年に進水したが空軍総司令官ヘルマン・ゲーリングらの反対により1940年に建造中止が決定され、その後紆余曲折を経ながらも遂に完成することは無く、1945年に自沈処分となった。
後にソ連赤軍によって浮揚され、ロシア語wikiによると、「グラーフ(伯爵)」を取られた「ツェッペリン」という名でソ連バルト艦隊に編入された。1947年まで射撃訓練用として用いられ、最終的には標的艦として雷撃を受け再び沈没した。
日本側は空母赤城の代艦として空母グラーフ・ツェッペリンの購入を希望したが、極東への回航は不可能とドイツ側に拒否された。
ドイツがグラーフ・ツェッペリンの代替として指定したのが、神戸港に係留されていた客船シャルンホルストであった。こちらは空母神鷹となった。
『艦隊これくしょん』のグラーフ・ツェッペリン級
ドイツ海軍の航空母艦の艦級「グラーフ・ツェッペリン級」をモチーフとする空母娘の一種。艦これ史上初の未完成の軍艦をモチーフとした艦娘。同時に初の海外の正規空母でもある。
グラーフ・ツェッペリンの実装によりドイツ艦娘だけの6隻艦隊が編成可能となった。ただし現時点でイベント海域限定が彼女を含む3隻と多く、残りも一朝一夕では手に入らないため編成難度は極めて高い。一方で空母であるにもかかわらず夜戦において砲撃できるという特徴を持つ。
これは実際に15cm砲を搭載していたため砲戦が可能であったことに由来する。
日本でも三段式甲板時代の赤城や加賀が20.3cm砲を搭載していたのだが、全通甲板への改装に伴い前部の連装砲塔を撤去され、舷側後部の単装砲だけが残されている。
夜戦では艦載機による火力補正がなくなるため、艦載機だけでは夜戦火力は雀の涙ほどだが、副砲を2基装備することによって中型艦程度なら撃沈も狙える夜戦連撃も期待できるなど、極めて特殊な立ち位置を得ている。
なお砲を用いるため、夜戦であれば中破状態でも攻撃は可能である。もちろん大破していたら不可能だし、艦載機を用いる昼の戦闘では中破すれば攻撃不能だが。
前述のとおり、味方空母艦娘のなかでは珍しく、夜間作戦航空要員・夜戦・夜攻なしでも夜戦に参加可能という特徴がある。ただ、夜間戦闘機・夜間攻撃機を使った攻撃ではなく砲を使った通常砲撃である為、夜戦攻撃力の計算式上威力は雀の涙程度。一応、中破でも攻撃自体はできるというメリットはある。
また、夜間には昼の計算式が適用されなくなると言っても、「夜戦火力=火力+雷装」という計算式は艦載機のそれにも適用されるため、艦爆ではなく艦攻を搭載することで艦攻の雷装値が夜戦火力に乗る。
このため、制空権を完全に捨てることにはなるが、艦攻2+副砲2という積み方をした場合、開発可能な装備を例に挙げれば「15.5cm三連装副砲x2+流星改x2」で夜戦火力は「火力64+雷装26=90」となり、さらに連撃装備なので1.2倍の補正がかかり108となる。
この数値は理論上は戦艦ル級の装甲も十分に貫通しうる数値であり、あと2以上火力か雷装を上げるレア装備を搭載すれば、戦艦ル級改flagshipの装甲すら貫通可能となる。
もちろん巡洋艦や駆逐艦と異なり命中・回避補正がかからない上、昼間の制空を完全に放棄することになるためフォローが必須になるなど、有用性を発揮するのが難しいことに変わりはないのだが……。
史実で未成艦のまま自沈処分され、その後ソ連に接収されて引き上げられたかと思えば標的艦としてまた沈められたことからか、運の数値は4(改造後は7)と極端に低い。
射程は五航戦改二同様初期で中射程。ただしこちらは正規空母固定なので中破で砲撃戦参加不可能になる。1順目でのパスの順番が早くややリスクが高めだ。
艦娘
- 一番艦「グラーフ・ツェッペリン」
物静かで真面目な性格で、一見冷たい印象を受けるが、割と提督の気遣いもしてくれている。日本の艦載機に興味があるらしい・・・・。
- 二番艦「ペーター・シュトラッサー」※未実装
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