概要
艦隊これくしょんにおける正妻空母とは、提督と秘書艦(第1艦隊旗艦)を通り越してそれ以上の仲にまで進展してしまった空母娘の事である。
あくまで、ゲーム中に於ける「正規空母」と「正妻」を掛けているだけの洒落であって、基本的に軽空母達は含まれない。ただ、このゲームにはケッコンカッコカリというシステムがあるので、洒落ではなく本当に妻になってしまう。
Pixivでは実質的に空母娘専用の提督LOVEタグとしても機能しているようだ。R-18の作品も多いので苦手な人は注意。
正妻空母ネタはケッコンカッコカリを含むゲーム内のボイスを根拠としているが、百合を好む層の中にはこのネタを嫌悪する人も一部だがいる。
各空母の「デレ」
ゲーム中では明確な「デレ」を見せる事は少なく見える正規空母の面々だが、彼女達のケッコンカッコカリボイスには「提督への信頼」を色濃く見せている。
一部、先を進みすぎているイラストもあったり…。
注意!以下はケッコンカッコカリのボイスのネタバレを含みます!
一航戦
着任後の早い段階で手に入りやすい子だが、基本的に艦娘として仕事の話が多い。
しかしケッコンカッコカリの台詞では、赤城のトラウマとも言える「ミッドウェー海戦の運命の5分間」を提督となら塗り替える事が出来るかもしれないという提督に対する信頼、愛情を語っている。
あまり知られていないが、2014年8月にファミリーマートにて全国で100個限定で発売した「赤城目覚まし時計」には必聴のボイスが隠されている。
正妻空母という用語は当初加賀を指していた。
初期から強力な性能を持つ加賀に思い入れのある提督も多く、嫁艦としての人気は高い。二次創作ではしばしば(提督に対する)クーデレな艦娘として描かれる。
今ではすっかり赤城LOVEな艦娘という解釈が定着しており、時には提督嫌いのクレイジーサイコレズ扱いされることもしばしば。それがゆえにケッコンカッコカリの台詞に驚いた提督は多いであろう。
ゲーム中のボイスでは淡々としており、担当声優も「加賀は赤城や瑞鶴にしかデレない」と述べている。ただしアーケード版ではケッコンカッコカリ時に赤面するため、提督にもデレるようにデザインされている。
二航戦
正規空母の中では比較的影が薄いが、提督にフレンドリーな艦娘として知られている。
ケッコンカッコカリボイスでも「提督は私の事どう思っているの?」と王道アプローチを行っている。
pixivでは全艦娘でも屈指の厚い胸部装甲(九九艦爆乳)で提督を労う(意味深)作品も見られる。R-18の作品の比率の高さもあって、このタグにおける蒼龍の作品は比較的多め。
多聞丸との関係をよく引き合いに出されており一時期は「人妻空母」とも呼ばれていた彼女だが、あちらとは外見上親子同然の関係にあるという認識のほうが受け入れられている。(当然ながら多聞丸は妻子持ちである)
蒼龍同様、提督に対してフレンドリーであり、砕けた態度で接してくる。
五航戦
翔鶴型
不幸を背負っても妹の瑞鶴を大事に想い、150万突破記念の掛け軸にも妹の名前を書くシスコンキャラである一方、その清楚なイメージから人気も高い。そのため、加賀に次いで正妻空母タグのついた投稿作品が多い。
時報では事務的であるが淡々としているわけでもなく、期間限定ボイスでは提督に対して一定の親しみはある模様。
タッチボイスで提督に爆撃を行おうとするなど「ツン」が目立つ。
だがそれだけに「ツンデレ」キャラになる可能性も秘めている。暇だから構って欲しい旨の態度も示すなど、甘えたがりな側面も見せている。
ケッコンカッコカリボイスでは提督の顔が近づいて焦って取り乱すデレっぷりを見せている。
2018年冬イベ。第一期最後にして最難関を突破した提督を待っていたのは、同イベントで姿を変えてまで戦い抜いた彼女の深い愛情であった。
雲龍型
本人の態度や性格がまさに雲の如く掴みどころがない空気を醸しだしており、提督に対する態度が「艦載機を回してくれるなら」というギブアンドテイクなスタンスに則った物が目立つ。よって中々恋愛関係に発展させづらい所があるかも知れない。
ただ、そういったオーラを逆に活かして独特の雰囲気を展開している作品もあるのでそれもまた彼女の魅力であるといえる。pixivではおっぱい系のイラストが多め。
姉の雲龍と比べて提督に対して素直且つ好意的に接してくれる。
また、雲龍に劣らない胸部装甲に加え、改造前限定ではあるが貴重な和服美人で他の空母にはない強みも持っており、正統派の正妻空母として評価されている。
瑞鶴以上にお転婆なところがあり、「覗いたら殺す」と言い放つほどだが、その一方で提督への呼び方が提督と書いて「あなた」だったり、瑞鶴と同じく一種ツンデレな性格をしているだけとも受け取れる。
海外空母
正規空母初のアメリカ艦。また天城に続く2番目の2番艦はスケベボディ艦でもある。
正統派ヒロインのオーラを漂わせ、セリフからは日々の発言から窺える柔らかな物腰、時報での甲斐甲斐しい世話具合、バラエティに富んだ食事のメニューを準備する様子を確認できる。ケッコンカッコカリ時のテンションも一聴の価値あり。
ドイツ艦初の正規空母にして海外艦としても初。普段の冷静で理路整然とした態度とは裏腹に、時報ボイスや放置ボイスでは不器用ながらも彼女なりの提督に対する好意が見られるなど、所謂「クーデレ」キャラである。
パスタの国の艦娘だけあって非常に活発な性格をしており、艦歴の経緯から赤城やグラーフ・ツェッペリンと仲が良い様である。
また提督との関係も良好で、作ってくれる料理は(ナットーを除いて)全て好きとお気に召したりジェノバから見える地中海の夕日をいつか一緒に見たいと語るなど全体的にギャルゲの攻略しやすいヒロイン的キャラな性格をしている。
何よりも口癖で「よしよし」というフレーズを都度用いており、自身への鼓舞に使うだけでなく提督を甘やかす際にもまさしく「よしよし」してくれるその姿はあの艦やあの艦に通じる所がある。…かも知れない。
イギリス艦初の空母艦娘かつ正規空母。既に「姫騎士」や「くっ殺」キャラが定着しているが、その印象に違わぬクールビューティーな外見。秘書艦業務の傍らで朝食や紅茶を用意しウォースパイトの手作りサンドイッチの手配、招待された二航戦のディナーにも提督を誘うなど、意外と甲斐甲斐しい一面も。その他総合的には割とフラットな立ち位置の為、葛城とはまた違った意味で提督とどこまで深い関係に到れるかを想像できる余地がある。特に女性提督などと相性が良いのかもしれない。
サラトガに次ぐアメリカ正規空母。提督のことを「ハニー(愛人や恋人への呼びかけ」と呼ぶなど、完全に上司と部下の関係を超えており、恋人同然に扱ってくる。大人の雰囲気を持ち、アメリカ人提督の間では「僕のママのようだ」という反応も多々あったが、プレイヤーの年齢によって妻のようにも見えるだろう。
関連空母
先述の通り、この節の艦娘達は全員日本海軍における正規空母かつ一等空母である。
提督の寝顔を見て可愛いと言及したり、勝利MVPの台詞でも提督のことを意識して居る他「恋愛小説のような」とも評される時報台詞(特に19時や21時のものなど)が破壊力満載である。また自身が怖いものを正直に提督へ打ち明けたりもしており、デレを見せる一方でケッコン前から信頼をも寄せるその姿には艦娘としての絆を提督と築こうとしているのを感じさせてくれる。
翔鶴型の改二甲は当該項目を参照されたし。
イギリス軍協力の下日本海軍が造り上げた最初の正規空母(そういう意味では赤城や加賀より空母としての純度は高いと言える)。しかし後に訪れた空母の大型化や締結された条約の影響による定義の変遷に伴い、実戦には適さずパイロット育成を行う為の練習空母として扱われる様になった。
前述の通り、艦これ的には軽空母扱いなので彼女がまとう雰囲気とも相まって良妻軽母というタグが付けられている方が圧倒的に多い。
ケッコンカッコカリボイスでも戦いが終わった後の船旅を誘うなど堅実に好意を見せている。
また、加賀と同様に結婚指輪を付けた公式イラストが存在する。
ワシントン海軍軍縮条約では「1万t以下は補助艦艇として制限しない」とされたので古鷹及び青葉型の艦体を元に建造しようとしたが、ロンドン海軍軍縮条約で「やっぱり駄目」となった為無理矢理違法建築を乗っけてkonozama、もとい独特のシルエットになった空母。この影響により計画途上で一等空母に分類される事となったので、彼女もまた立派な正規空母である。
そんな龍驤だからか、やはりお弁当ネタなどきっちり正妻しているネタは多い。同じようにあちこち不足してる某二等空母のような子ども扱いは意外と少ないのだ。さすが元祖一航戦の一員だけはある。
ただし鳳翔達と異なり良妻軽母には含まれておらず、またゲーム中での扱い上正妻空母とも呼べない為あくまで提督LOVEタグのみが付与されている模様。
番外
「だからこまけぇこたぁいいんだよ!!!」
もちろんあなたが深海提督であるならばこれが正統派ということになる。
参照→新婚空母ヲ級ちゃん(鎮守府側の提督が空母ヲ級を鹵獲して正妻空母にする話)
艦種について
大鳳、翔鶴型の改二甲、サラトガMkⅡMod.2については、ゲーム中でのカテゴライズは「装甲空母」として分けられており、厳密には正規空母に分類されていないが分類上はれっきとした正規空母であるし、特に大鳳は自ら正規空母と名乗っているので特に間違いという訳ではない。
また、ゲーム中では軽空母であり本来含まれない筈の鳳翔と龍驤にも付与されている場合があるが、彼女達も史実では(当時の定義として最初から空母であるという意味の)一等空母として元々分類されておりこちらの意味で考えれば使用可と言えなくもない。
この流れから行くと「(本来巡洋戦艦と戦艦からの改装空母である)赤城と加賀の立場は?」という意見も出てくるが、この2隻は「軍艦からの改装」なのでやはり一等空母である。
二等空母は軍艦以外から改装されたものが含まれる。潜水母艦などは日本海軍の内規でいわゆる「補助艦艇」とされる為、これらから改装されたものは二等空母となる。この点は元々商船から改造された特設空母である飛鷹型なども無論当てはまり、戦場においては蒼龍、飛龍に準じた性能の為むしろ正規空母並の艦として運用されているがやはり二等空母である。
アメリカ海軍とイギリス海軍の場合は当時主に正規空母、軽空母、護衛空母といった具合に分類しており(厳密には日本と同じ練習空母や水上機母艦、更に着艦練習艦なども存在していたが当項目とは関係ないので割愛)やはり改造空母や装甲空母という分類は存在しない。
更に突き詰めれば、日本海軍においては(同時期の米英に対して)本来軽空母や護衛空母といった分類も存在しておらず、正規云々であろうが別艦種からの改造であろうが空母ならば全て「航空母艦」として単に括られていた。また、史実では大戦中空母自体完成すらしなかった同じ枢軸国の独と伊も、やはり空母の細かい分類は(そもそも概念を設ける程の必要がないので)行っていない。
一等二等というのはあくまで書類の分類上における扱いでしかないし、艦これ内での分類も単純なステータスの差による便宜的なものに過ぎない(装甲空母は特にその傾向が強い)。
要するに実際はどうなのかとかそんなこまけぇこたぁいいんだよ!!という訳である。