1951年から1975年と1982年以降販売している大型バス。2000年6月ブルーリボンシティへ大幅なマイナーチェンジを実施。、さらに、ハイブリッド車以外は、2005年1月から2005年9月にかけて、いすゞ・[[エルガ]との統合車種「ブルーリボンⅡ」へ移行。2015年よりサブネームなしの2代目ブルーリボンが製造されている。
この記事では初代ブルーリボン路線系と2代目ブルーリボンを取り扱う。
初代ブルーリボン
RT/RU・HT/HU系
K-(P-)RT/RU22、P-HT/HU22系
1982年観光バスRS系で採用されたスケルトンボディを路線バスにも採用。RU6系と同じブルーリボンの名称が与えられた。
RT/RU22系シリーズは従来のRE/RC系に変わる都市型路線車として登場したが、垂直搭載された小排気量エンジンのEM100型が嫌われ、RE/RC系が並行生産されていた関係で販売が伸びなかった。そのため1985年のHT/HUマイナーチェンジに際し、製造が中止されている。
EM100型エンジンは省燃費を目指し、RC3系のER200型(排気量11.6l、出力225馬力)に対し、排気量9.4l、出力225馬力でRE系のEB400型(排気量9.8l、出力190馬力)よりも小さく、排気量が小さいゆえにエンジンを兎に角回さないとパワーが出ず、騒音が大きく実用燃費が悪いという問題があった。それでよく通したものである。
従来のRE/RC系は水平式エンジンを採用していたが、水平式エンジンはバス専用部品が多く、コスト削減の観点からトラックと共通の垂直式エンジンを採用したが、車内後部にデッドスペースが発生。エンジン直上、車体最後部まで座席を設置出来ず、保守面からも水平エンジンに慣れた現場からは不評であった。
RT/RU22系のボディは日野車体製が多かったが、西日本の事業者では西日本車体工業製を架装する事もあった。多くがスケルトンボディの58MCだが、モノコックボディの53MCに架装された例も無いわけではない。対して富士重工業製ボディを架装した例は非常に少なく、小湊鉄道向けの2台が唯一の例とされている。
1984年にRE/RC系の後継車として、従来RC3系が搭載していたER200型エンジンを、そのままRT/RU22系のスケルトンボディに搭載したリアアンダーフロアーエンジンのHT/HU22系が登場。販売のメインはHT/HU22系へ移行したが、製造期間は短い。
P-HT/HU23、HT/HU27系
1985年RT/RU22系とHT/HU22系を統合する形でHT/HU23系が登場。エンジンはRT/RU系のEM100型を改良し水平式にしたM10U型9.9l(230ps)を搭載する。このエンジンも改良されたとはいえ、小排気量で兎に角回さないとパワーが出ないエンジンだった。
ホイールベースは短尺(4.8m)、中間尺(5.2m)、長尺(5.67m)の3種類。サスペンションはHT系がリーフサス、HU系がエアサスである。
ほぼ同時に、電気と空気圧を使用したフィンガーシフトの「FFシフト」が設定。従来のロッドシフトに比べて軽いシフト操作で運転者の負担軽減につなげた。特にシフトチェンジ操作時の日野製バスの特徴ともなっている。
更に1986年からは電子機械式オートマチックの「EEドライブ」を追加。近鉄、京王帝都電鉄、関東バス、都バス、横浜市交通局、大阪市交通局などに納車された。トルコン式オートマチック車と異なり、マニュアルシフトをベースにシフトチェンジを自動化したものだった。しかし実際は運転手の意図したシフトチェンジが行われないなどの欠点も多く、先述の事業者以外では京都バス、奈良交通、西日本鉄道、京都市交通局、神戸市交通局、仙台市交通局などへの少数の導入にとどまる。
1988年、KC-HT/HU2M系の小改良時、EEドライブの設定は抹消された。
U-HT/HU2M、HT/HU3K系
1990年平成元年排ガス規制適合によりU-HT/HU2M系となる。日野車体製ボディの場合、U-代規制以降は前面方向幕部分両端の形状が前絞りになった。
この代より、角型4灯ヘッドライトとセーフティウィンドウがオプション設定された。
KC-HT/HU2M,HT/HU3K系
1995年平成6年排ガス規制適合により、KC-HT/HU系となる。ヘッドライトがU-代規制でオプション設定だった角形4灯になった。1998年、衝撃吸収式ステアリングホイールが標準装備化される。
リフト付超低床バス・京急型ワンステップバス
1991年都バス向けに初めてワンステップ超低床車が組立自動車として登場。後部までワンステップ構造で3ドアだった。
3ドア仕様は1年限りの製造で、1992年からは2ドア仕様になる。中ドアには車いす用のリフトが取り付けられ、いわゆるリフト付超低床バスと呼ばれている。。特注の高価な車両のため、都営以外の納入例は2件のみと少ない。その2件とも公営バスである。
なお、1988年京浜急行電鉄向けに前中ドア間のみをワンステップ構造とした京急型ワンステップバスを納車。当初は改造扱いで型式末尾に「改」が入っていたが、1993年から正式に発売された。この京急型ワンステップバスは以後他のメーカーにも普及し、ワンステップバスの普及に貢献した。
ノンステップバス・CNGノンステップバス
1997年の東京モーターショーに日野自動車初のノンステップバスが出品。当初は組み立て自動車扱いで納入事業者は少ない。この当時の型式はHU2PM/HU2PP。その後正式な型式認定を得たため発売された。
車体構造は前年に登場した日産ディーゼルUA系ノンステップに近く、エンジンを最後部に垂直横置き、リヤオーバーハングを短縮、かつホイールベースを延ばすことでノンステップエリアを拡大したが、その影響で中扉より後ろは3列13席しか配置できず、前後の間隔を詰めて4列にすることもできないために販売台数が伸びず、他のノンステップ車に比べて普及しなかった。
トランスミッションはドイツZF製ATの「ECOMAT」。型式は全長10.52m車がKC-HU2PMCE、全長10.98m車がKC-HU2PPCE。
このノンステップ車で初めて圧縮天然ガス車(CNG車)が設定され、東京都交通局向けに1台が納車された。2012年に廃車され既に消滅している。
HIMR
1991年に登場した初の本格的な電気ディーゼルハイブリッドバス。読みはハイエムアール
公営交通での試験運行後1994年より正式販売開始。エンジンは通常のHT/HU2M系と同じM10U型を搭載。
1995年、HIMRは平成6年排出ガス規制適合に併せ第二世代へ移行。発電エンジンが中型サイズにダウンサイジングされた。
なお関東バスは全国で唯一富士重工業7Eを架装したHIMRを2台所有していた。どちらも2008年までに除籍され、1台は岩手県交通へ移籍するも2010年までに除籍されている。また、阪急バスは全国で唯一、HIMRに西日本車体工業製の58MCか96MCのどちらかを架装している。
9m大型車
車体長9m、幅2.5mの9m大型車は1984年にRD系の後継としてRK系が登場。RK系は中型車レインボーRJ系のシャーシを広げて用いていたため、9m大型バスというより2.5m幅中型バスという方が正しいバスであった。RU17系登場後も、1990年まで設定。
1986年にRT/RU17系が登場。シャーシは通常の大型車の物を使い、エンジンはRK系と同じ中型車用の出力170馬力のH07C型を搭載。平成元年排出ガス規制適合により、1990年にRU3H系に変更。同時にリーフサスの設定が無くなり、エアサスのみの設定になる。エンジンは相変わらず中型車と同じものを搭載。
ツーステップ車のみの設定で交通バリアフリー法への適合が行われず、自家用も含め2002年で製造中止。そもそも9m大型車というジャンル自体がニッチな市場で、しかもいすゞ自動車がこの手の車両で強かった。
ブルーリボン(2代目)
ブルーリボンシティハイブリッド、ブルーリボンIIをモデルチェンジし、、「ブルーリボン」と「ブルーリボンハイブリッド」として発売。サブネームなしの名称が15年ぶりに復活した。当モデルからマニュアルトランスミッション車が廃止され、代わってセミオートマチックトランスミッション車(AMT車)が登場した。
更にボディスタイルもディーゼル/ハイブリッドともにエルガと同一のボディに統一された。そのためエンブレムがない場合、外観から見分けることが出来ない。(ただしエルガハイブリッドのみこのモデルチェンジ後も従来のボディで販売されているので見分けがつきやすい)
QRG-/QPG-/QKG-/QDG-KV290系
2015年9月発売。AMT車とAT車が設定されている。ワンステップバスの設定が無く、高出力車の設定も無い。
QSG-HL2A系
2015年12月発売。こちらはハイブリッドバスで、ミッションはAMTのみ。エンジンとモーターの間にクラッチを配置することでエネルギー回生効率を向上させ、発進時にモーターのみで発進可能とした。
※AMT車
ブルーリボンのAMTは、完全自動変速も可能だが手動での変速も出来る。