闇マリクは、遊戯王に登場する、マリク・イシュタールの闇の人格である。声優は岩永哲哉。
人物像
バトルシティ編におけるラスボス。
「墓守の儀礼」の想像を絶する苦痛と、心の傷によって生まれたマリクの闇人格。 表人格の時と比べると、髪はかなり逆立ち、感情の起伏が激しくアニメ版では顔が病的に変貌している。
その誕生の経緯故、性格は残忍かつ極めて猟奇的である。そして、病的な程の破壊願望の持ち主であり、破壊こそが快楽であり、至福であるという歪んだ嗜好を兼ね備えている。その為、決闘においては対戦相手のライフポイントを0にする事よりも、相手に苦痛を与えつける事に喜びを感じるという、サディスティックな傾向にある。また、その性格の違いから、表人格のマリクが構築したデッキに甘さを感じ、デッキを大幅再編している。
彼は遊戯やその仲間の抹殺のみならず、現世に存在する全ての秩序と生命の完全なる破壊を望んでいる。また、闇に脅える表人格とは異なり、闇が大好きであるとの発言もしており、その言動の随所には狂気が垣間見える。その為、その精神・人格は「破綻」傾向にあると思われる。
原作ではそれほどでもないのだが、アニメではやたらと顔芸を披露する為、ネット等では「顔芸」の愛称で親しまれている。最近後輩ができたみたいだ。
なお、千年アイテムに封印されていた魂である闇遊戯や闇バクラと違い、彼は本来の意味での二重人格である。
ラスボスの名に恥じない強さ
決闘者《デュエリスト》としての実力は高く、予選に勝ち上がった舞や、同じ闇の人格である闇獏良にも圧勝する。
準決勝の城之内戦では、最初は彼を見下していたが、闇のゲームによる精神の激痛にも屈しない精神的強さと、バトルシティでの予選で戦ってきた決闘者《デュエリスト》達との戦いの記憶を元に成長して強くなった彼の思わぬ攻めに追い込まれる。
その為、ラーを召喚して通常の決闘《デュエル》による勝利ではなく、闇のゲームによる精神的苦痛によるノックダウンを狙い、彼の精神を焼きはらったっと思いきや、それでも耐え切って彼が『鉄の騎士ギア・フリード』を召喚した所でついに倒れてしまい、ギリギリの勝利を掴んだ。(もし、決闘《デュエル》が継続していたら負けていた)
決勝戦での闇遊戯戦では、容赦なく『ラーの翼神竜』を召喚しまくり、同じ神である『オシリスの天空竜』を瞬殺するなど、出鱈目な力を発揮する。
1ターンキルを狙うも、ラー対策として海馬から受け取った『デビルズ・サンクチュアリ』の効果で危うく自滅するところに『融合解除』で無理やり解除してライフを回復したが、すぐに『オベリスクの巨人兵』の一撃を受けてしまうハメとなる。
その後もレベル10の神である『ラー』を『死者蘇生』で何度も復活させるなどまさに神の猛攻を繰り返すような攻めをするが、最終的には遊戯の『ブラック・マジシャン』と『ブラック・マジシャン・ガール』の連携攻撃で『ラー』ごと破壊されてしまう。
最期
『ラー』の消滅後に表の人格と入れ替わってしまい、自分自身は灯火と化してしまう
遊戯を始末するような誘いをするも、もちろんの様に拒絶をされてしまい、最後は表の人格によるサレンダーにより消滅した。
使用デッキ
悪魔族と機械族を混合させたバーンデッキ(ロックバーン)を使用する。ライフポイントや手札をじわじわと削るえげつない効果をもったモンスターが大半を占めており、ドSな彼にふさわしいデッキといえるだろう。
が、あくまでそれは切り札であるラーの翼神竜召喚までの時間稼ぎである。ラーの翼神竜を召喚したあとは戦法をワンターンキルへと切り替える。
また、「俺のデッキのテーマは不死!相手をブっ倒すまで、何度でも神がよみがえるように構築してある」との発言からラーの翼神竜召喚の要である死者蘇生を何回でも使えるようにしているようだ。事実、闇マリクは闇遊戯戦で5回程死者蘇生を使用している。
だが彼のデッキは神のカード無しでも十分強く、その場合はバーン系効果を中心に相手を攻めてライフを削ると言うドS戦術だけで勝利する事も可能である。
主力カード
攻撃力3000と闇マリクが召喚したモンスターの中で最も攻撃力が高く、神のカードを除けば間違いなく彼のエースモンスターである。
相手モンスター二体を生贄に相手フィールドに生贄召還することができ、毎ターンコントローラーにダメージを与える強力な効果を持っている。
相手の厄介なモンスターを処理しつつ攻撃をロックすることで継続的にダメージを与える戦術が可能である。
バトル・シティ本選の舞との決闘《デュエル》で使用。
墓地に送られるだけで手札から罠カードを発動させる事が出来る恐るべき効果を持つ。
闇マリクの拷問系カードの1枚であり、遊戯王シリーズにおいて初めて登場した戦闘では破壊されない効果を持つモンスター。
3ターンの間無敵というテキスト通り、戦闘破壊されずダメージも通さない。ギルフォード・ザ・ライトニングの効果を受けた際の演出を見るに効果耐性がある可能性も。攻撃時に対象モンスターの攻撃力を500下げ0になった時に破壊する能力も持っている。
攻撃演出は相手モンスターの頭部に装着され、締め付けて拷問を行うという猟奇的なもの。マリクは闇のゲームでモンスターのダメージがプレイヤーにも伝わることを利用し相手がもがき苦しむ様を楽しんでいる。
一枚で攻撃を封じつつ恐怖と苦痛を与え続けることができるマリクの嗜好を体現したようなモンスターであり、デッキにはフルで投入されている。
舞戦では『バイサー・ショック』と連携し舞を拘束してサレンダーを封じ込め、直接攻撃で凄まじい苦痛を与えた。複数体の同時攻撃で更なる激痛を与えることも可能である。
バトルシティ準決勝の城之内戦で使用。
攻撃力2000だが『ロケット戦士』の効果で攻撃力が下がり、『漆黒の豹戦士 パンサーウォリアー』によって破壊されるが毎ターン相手の手札を1枚墓地に送るハンデスコンボを披露する。
それを利用して『棺桶売り』の効果でじわじわとダメージを与え、『邪神の大災害』(原作効果)とのコンボで必殺を狙うもハンデスが仇となり『人造人間-サイコ・ショッカー』の召喚につなげられ、形勢を逆転されてしまう。
原作ではレベル4だが、アニメではOCG化の都合によりレベル5となり『埋葬されし生け贄』の効果で、生け贄無しで召喚された。
バトルシティ準決勝の城之内戦で使用。
原作では『ギルガース』、アニメでは『ドリラゴ』を生け贄に捧げて召喚された。
自分のターンの毎に攻撃力を上げる効果を持っており、その効果を説明して心理的な罠を誘うも、『人造人間-サイコ・ショッカー』の罠封じ効果により罠カードは破壊され、瞬殺されるのだった。
アニメではその効果が発動されて攻撃力が2200まで上がる。
罠カード。戦闘ダメージでライフが半分以下になった場合に発動でき、戦闘ダメージを与えたモンスターの3/4の守備力を持つ『メタル・スライム・トークン』を特殊召喚する。
『オベリスクの巨神兵』の直接攻撃のダメージをトリガーに発動され、守備力3000のトークンを特殊召喚する。
返しのターンで『リバイバルスライム』と融合し、再生能力を得た『神・スライム』へ変化。『ディフェンド・スライム』と併用し強力な壁となった。
バトル・シティ決勝戦での闇遊戯戦で使用。
表マリクも使用していたが、彼とはまったく違う使い方を披露。
永続罠カードの『メタル・リフレクト・スライム』との融合により、鉄壁の守備力を誇る最強の壁モンスター『神・スライム』と化す。
また、アニメオリジナルで舞戦でも召喚された。
バトル・シティ決勝戦での闇遊戯戦で使用。
自分のスタンバイフェイズ毎に相手にダメージを与える効果を持つ。効果名は『地獄送りのボーガン』。
闇マリクの切り札であり、三幻神の階級でも頂点に位置する。
まともに操るにはテキストスペースに記された『古代神官文字(ヒエラティック・テキスト)』を正確に唱える必要があり、それができなければ効果の発動はおろか起動すらままならない。
通常召喚時・特殊召喚時ともに生け贄に捧げたモンスターの攻撃力合計をそのまま得る効果を持つが、作中で生贄召喚を行った場面があるのはピーピング効果でラーを奪い、そのまま召喚した舞及びコピーカードを使用したリシドのみ。マリク自身は『死者蘇生』による特殊召喚をメインに使用している。(アニメではバクラと闇遊戯によって生け贄召喚された。)
その真の効果は墓地からの特殊召喚によって発揮される。