概要
日本の漫画家。
1934年6月18日、神戸市に生まれる。
手塚治虫作品に感銘を受けて漫画を描き始め、高校時代は投稿作が数多く漫画雑誌に掲載された。
銀行、自転車製造会社、映画興行会社の勤務を経て、1954年に貸本漫画でデビュー。
1956年、『鉄人28号』で人気漫画家となり、東京都へ転居。
1960年代には既に手塚治虫、石ノ森章太郎などと並び称される大御所であり、巨大ロボット物や魔法少女物など、その後の日本の漫画やアニメに大きな影響を与える作品を発表している。
1960年代後半に劇画の影響を受ける前の少年漫画では、ストーリー漫画にもギャグを入れることがお約束になっていたが、彼の漫画作品にはギャグ要素が殆どなく、非常にシビアな展開をみせるものや衝撃的なラストを迎えるものも少なくない。
このようにハードボイルドな横山作品に、逆説的なギャグ(ネタ)要素を見いだす者も存在する(→孔明の罠)。
漫画作品の映像化に関しては寛容で、商業的成功が第一である事に理解があった。「マーズ」を原作とするTVアニメ「六神合体ゴッドマーズ」では大胆な改変が行われた。
絵柄が少年漫画の時流に合わなくなった後も、歴史漫画を中心に第一線で描き続け、生涯現役であった。
ヒット作『鉄人28号』にちなんで「漫画の鉄人」と呼ばれた。
手塚治虫は「かれの作品は、計算の上にサービス精神を横溢させている」と評した。
ゆうきまさみの『はてしない物語』には「コマとコマの間を読ませるという意味で、横山氏の右に出る者はいない」とある。
荒木飛呂彦は「自分の原点」というほど横山作品(特に「バビル2世」)に影響を受けたと語った。
1991年、「三国志」で第20回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。
1997年、心筋梗塞で入院。肺癌を患う。
2004年4月15日、寝煙草の不始末で自宅が火事となり、全身大火傷で重態。数年前の骨折の後遺症で足が不自由であった。同日、日大板橋病院にて死去。享年69歳。