- ローマ軍団の階級の一つ、「ケントゥリオ(百人隊長)」の英語読み。現代の小隊長にあたる。
- イギリス軍が開発した戦車。第二次世界大戦後の第一世代主力戦車。→本項で解説
- バンダイナムコゲームスが発売しているRPGゲーム「テイルズ オブ シンフォニア ラタトスクの騎士」に登場する存在。→ラタトスクの騎士
概要
本車はWWIIまで英国戦車の集大成的な戦車である。良くいえば信頼性にたるものであり、悪くいうなら既存の技術の寄せ集めである。これは英陸軍戦車が伝統的に取りうる手法であり、2013年現在の主力戦車であるチャレンジャー2でも同様の開発手法が取り入れられている。そのため本車(A41)の開発は順調に進んだ。
しかし試作車と後日Mk.2初号車と登録され直された車両を製造した段階で終戦を迎え、最初の量産型であるMk.1は戦後に完成、配備された。
登場当初はそれまでの戦車と比べ性能、火力面が良く、イギリスにしては良作の戦車であった。
その後も主砲が20ポンド戦車砲や105mmライフル砲に換装されたり、装甲を強化されたりと改良が続けられ、最終型のMk.13まで発展することとなり、戦後イギリス陸軍の主力戦力としての役割を果たした。
初の実戦である朝鮮戦争で高い能力を証明し、同戦争で用いられた戦車の中で最高の評価を得た。後にオーストラリア軍がベトナムに持ち込んでいる。
紅茶用の湯を沸かす機能が標準装備となった初の戦車でもあり、以降の戦車と一部の戦闘車両には同様の装備が搭載されるようになった(もちろん現在のチャレンジャー2にも搭載)。
電気で湯を沸かすだけでなく、調理(といってもレトルトパックを温めたり、パンをトーストする程度だが)にも使える。
きっとパスタも茹でられるだろうが英国人は多分やらない。
ショット
第二世代MBTの登場でセンチュリオンが旧式化したそのころ、センチュリオンを欲しがる国があった。イスラエルである。これに対し、イギリスや西欧のセンチュリオン配備国は旧式化したセンチュリオンを売却し、イスラエルの軍備が増強された。IDFではショットの名で使用された。
しかしいざ実戦で使用してみると、元々ヨーロッパでの運用を前提としていたため、ゴラン高原の気候に20ポンド戦車砲が合わず、ガソリンエンジンの引火率の高さから、乗員からは不評であった。
その後改修が行われ、主砲をL7ライフル砲に、エンジンをディーゼルエンジンに換装し、すでに導入済みだったM51スーパーシャーマンと共に戦果を挙げたため、センチュリオンの名声を上げた。
ちなみにその後は砲塔を撤去して装甲兵員輸送車として利用されている。
オリファント
南アフリカ共和国が配備していたセンチュリオンを近代化改修した戦車。
かつて南アフリカは人種隔離政策(アパルトヘイト)をとっていたため、先進国から兵器の禁輸措置を受けていた。
そのため南アフリカは各地から中古のセンチュリオンを300台ほどかき集め、エンジンや主砲どころかサスペンションまで変更するという大掛かりな近代化改修を施したのである。
こうして完成したのが「オリファント」であった。
また南アフリカは、同じく兵器の禁輸措置を受けているイスラエルとは親しい関係であり、オリファントにもイスラエルが培った技術が導入されている。