※一部単行本未収録の情報を含むため注意
概要
ボーダー玉狛支部所属B級部隊。正式名称は「玉狛第二」。ランク戦開始時点21位。ROUND8終了時点2位。
この漫画の主人公4人のうち、三雲修、空閑遊真、雨取千佳の3名が所属する部隊。
チーム自体は3巻から組まれていたが、正式に登録されたのは第2次大規模侵攻終了後。
元々B級隊員だった修を中心に、A級へ昇格し近界遠征部隊に選抜されることを目指す。
そのために玉狛第一へ弟子入りし、各自マンツーマンで指導を受けている。
そして、千佳は大規模侵攻の褒賞として修と遊真が獲得したポイントを譲渡された事で、B級に昇格した。
これは、千佳がアフトクラトルに狙われ危険に晒されたことや、ボーダー本部としても千佳のトリオン量は無視できないことから、ベイルアウト機能の付いたトリガーを持たせたかったため。主に鬼怒田さんがごり押しした。
一方で遊真は、自身の実力で個人戦を勝ち上がり、B級に昇格した。
巻末Q&Aで、大規模侵攻前はB級部隊が20チームあったことから、B級で最も新しいチームであることが分かる。
今回のランク戦でデビューしたばかりだが、華々しい戦績から超新星として注目を浴びている。
隊服
修の隊服をデザインしたのは迅だが、遊真・千佳については宇佐美と小南を加えた3人の協議によってデザインされている。
小南の案なのか、千佳は美脚が引き立つホットパンツを着用しており、彼女の魅力である太ももが特に強調された意匠となっている。
修のみ左肩に「隊長ショルダー」なる通称の突き出た装飾がなされている。
カラーリングは修達に合わせつつも、軍服を思わせる飾緒が付いている。
戦術
基本的には修が戦術を考えている。勝ちパターンは時枝充曰く「戦術で優位を取って最後まで倒しきる」。釣りの戦術と地形戦への理解の深さが武器。
ROUND1~ROUND4まで
戦闘経験豊富な遊真の高い戦闘能力、膨大なトリオン量を持つ千佳の砲撃での地形変更、修の綿密な作戦と位置取りによる嫌がらせなどが特徴。エースの遊真を囮にして、修がアステロイドで諏訪を撃ち抜くという連携を見せたことも。千佳が人を撃てないことや、修の戦闘能力が低いことから地力が低く、エース以外が弱いチームであった。
BBFでの評価は「A級トップとも渡り合える空閑がいるため、白兵戦はめっぽう強い。逆に空閑以外が主攻を張れないのが弱点」。
ROUND5~6
ROUND4での惨敗で弱点が顕著となったが、これに対して修は木虎から教わったスパイダーによるワイヤー陣を、さらに千佳はユズルから鳩原が考案した「鉛弾+ライトニング」による対人狙撃をそれぞれ習得。
これにより、遊真をワイヤー機動や手数の増加によって「エースをもっと強くする」という開き直った解決策を取った。
また、王子が「玉狛の戦術の優れたところは、二つの戦法が対になっているところ。ワイヤーを使わせまいとひらけた場所を選べば鉛弾攻撃の射線が通る。狙撃を避けようとして複雑な地形を選べばワイヤー地帯が待っている」と語っているように、どちらかを避けようとすれば、もう片方の戦術が通るようになっており、戦略の幅も増えた。
しかし、陣形の形成に時間が掛かる事とそれまでのカバーを行う遊真がいないところが穴となるという欠点が当真に指摘されており、「もう一人のエース」の必要性が浮き彫りとなった。
ROUND7~8
ヒュースが加入し、念願のWエース体制を擁立、戦力層を大幅に上昇させる。これにより「遊真とヒュースのダブルエースで点を取って、修と千佳がワイヤーや鉛弾で援護」という基本戦術が確立された。
また、ヒュースはエスクードの大量展開によって地形の組み換えも行えるため、「地形戦で優位を取る部隊」という側面が強くなっている。
ただし、修・千佳とヒュースの間で戦略面での意思疎通に少々難が見られる。そもそも、部隊を組んで日が浅い上に、かつて敵対していた事を考えれば当然の帰結ではあるが、遊真が上手く仲立ちしてくれるおかげで現状はどうにか回っている。
その実力はA級1位太刀川隊の隊員である出水に「今の玉狛第二なら(自分の隊と戦っても)ちょっとは面白くなりそう」と言わせるほど。
隊員
- 三雲修(メインイラスト右2番目)
CV:梶裕貴
隊長でポジションはシューター。15歳の中学生。身長168㎝。
5月25日生まれ。うさぎ座のA型。
面倒見の鬼にして謎のB級メガネ。
3人の中では1番弱いが、遊真と千佳から何よりも信頼されている。
レイガストを盾としても使う防御寄りの射手。
作戦立案を担当しており、遠巻きに相手をコントロールしていく戦略は一定の評価を得ている。
ROUND5からはスパイダーを装備。ワイヤーを張って、味方に有利な場所を構築できるようになった。
- 空閑遊真(メインイラスト左端)
CV:村中知
ポジションはアタッカー。15歳の中学生。身長141㎝。
7月18日生まれ。つるぎ座。
A級を倒す実力もある白い悪魔。
メイン武器としてスコーピオンを使用する攻撃手。
戦闘経験が豊富なため、三雲隊のエースとして活躍している。ROUND2からはグラスホッパーを装備。発想力を活用した、変幻自在な戦闘を行う。
- 雨取千佳(メインイラスト左2番目)
CV:田村奈央
ポジションはスナイパー。14歳の中学生。身長140㎝。
2月11日生まれ。かえる座のA型。
基地の壁をぶち抜くトリオン怪獣。
莫大なトリオンを有し、アイビスを使用して砲撃を行う狙撃手。
砲撃で戦場の地形を変える三雲隊の戦術のキーマン。
ROUND5からは鉛弾やハウンド。ROUND7からはメテオラを装備するようになった。
- 宇佐美栞(メインイラスト右端)
CV:中尾衣里
ポジションはオペレーター。17歳の高校生。身長160㎝。
4月27日生まれ。ねこ座のO型。
玉狛第一との兼任で、先輩としてチーム戦に不慣れな3人への戦術指導も担当している。
基本的には3人に任せ、自身は時折サポートするという、あくまで3人の成長を見守る位置にいる。
追加隊員
- ヒュース(メインイラスト中央)
CV:島﨑信長
ポジションはアタッカー(正確にはオールラウンダー寄り)。16歳。身長171㎝。6月12日生まれ。うさぎ座。
元アフトクラトル遠征部隊隊員で、第2次大規模侵攻においては千佳を巡って修達とも対立したのだが、部隊が撤退した際にこちらの世界に置いて行かれ、捕虜として捕まる。
その後色々あって、「アフトクラトルへ帰国するために、遠征部隊を目指す三雲隊を利用する」という立場で隊へ加入する。
ROUND6と同日に入隊したが、その日のうちにB級昇進を決め、攻撃手達との模擬戦で周囲を沸かせた。
メインは弧月だが、サブにバイパーとエスクードを加えたバランス型の戦闘スタイルを取る。
ボーダー内ではヒュース・クローニンと名乗る。
スカウトされた隊員
CV:中村悠一
風間から「隊長としての務めを果たせ」と助言され、そのうち心当たりがあったのが迅という理由でROUND4の後スカウトするが、迅から「今はまだやるべきことがある」と拒否されたが隊に入れるなら自分より適任が居ると上記の通りヒュースをそれとなく指名する。(なお迅の予知ではヒュースが玉狛に残る可能性と出ていく可能性は五分五分だったため、修にも具体的なことは話せなかった)
戦績
ROUND | 相手1 | 相手2 | 相手3 | 順位 |
---|---|---|---|---|
1 | 吉里隊 | 間宮隊 | ― | 21→12 |
2 | 諏訪隊 | 荒船隊 | ― | 12→8 |
3 | 鈴鳴第一 | 那須隊 | ― | 8→6 |
4 | 二宮隊 | 影浦隊 | 東隊 | 6→8 |
5 | 香取隊 | 柿崎隊 | ― | 8→4 |
6 | 生駒隊 | 王子隊 | ― | 4→4 |
7 | 影浦隊 | 東隊 | 鈴鳴第一 | 4→3 |
8 | 二宮隊 | 生駒隊 | 弓場隊 | 3→2 |
関連イラスト
余談
ボーダートップクラスのトリオン量を誇り、それを大きな武器にボーダー個人総合ランク2位の座に位置する二宮ですら14だが、三雲隊は戦闘員のトリオン平均値がおよそ16というとんでもないチームとなっている。
ただしその内訳は2・7・18・38となっており、このことから『中央値の重要性を教えてくれるチーム』と呼ばれているとかいないとか。(ただし中央値をとっても12.5となり出水公平をも上回るため、あまり意味はないかもしれない)
とはいえ、実際に二宮以上のトリオン能力の持ち主が4人中2人いるのだからあながち間違いというわけでもないのだが。
そしてオペレーターと遊真以外の三人が、正規の手段で入隊・昇格をしていないのも特徴。
修は入隊試験に落ちたにもかかわらず、警戒区域内で迅に保護された後に入隊。ラッド騒動時の戦功によって昇格。
千佳は上記の通り。
ヒュースは書類の締め切りが過ぎているタイミングで入隊申請がねじ込まれている。
遊真に関しては、入隊を認めることについて迅と上層部の交渉があったものの、入隊そのものは正規の手段で行われている。