解説
チャレンジャー1から大幅な変更はされていないため、外見はさほど変わっていないが、細部の変更は多岐にわたる。
以下に主な変更点を挙げる。
チャレンジャー1からの変更点
- 砲塔を再設計。問題のあった暗視装置の位置を砲塔の右から砲塔前部中央上面(主砲基部上に同軸配置)に移動した。
- 前・側面装甲の改善。
- 主砲を55口径120mmライフル砲 L11A5から新型の120mm55口径ライフル砲 L30へ換装。
主砲はライフル砲の為、そのままではAPFSDSに必要以上の回転を与えてしまい弾道が不安定になるので使用に適さないが、サボットにスリップリングを付ける事で安定した射撃を可能にしている。
弾薬はイギリス伝統の分離装薬式で、HESH(粘着榴弾)の使用はもちろん可能。
120mmライフル砲の弾薬の製造が終了している、分離装薬式は装填の手間がかかる、NATO軍と弾薬が共通ではない、などを理由として滑腔砲への換装を計画していたが、予算不足のため計画は中止となっている。
分離装薬式は砲弾と装薬が別々だが、装薬が装甲化された保管庫にしまうことが出来る為に生存性の向上に繋がり、射撃速度の低下も無いことから現代でも利点は十分にある。
なお、追加装甲モジュールを装備した時の重量はなんと75tになるんだとか…
将来のイギリス軍
現在チャレンジャー2には、夜間戦闘力を向上させた「ブラックナイト」や市街戦に対応した「ストリートファイター」という改修プランが存在するものの、現時点では具体的な改修の動きは見られない。
軍の予算不足で戦車の保有数を削減または廃止するかもしれないとの話もある。
これは空母や戦闘機も削減されるとの噂だが、こうなった場合、戦車は海外への遠征部隊のみの配備の可能性がある。