タクミ(FEif)
たくみ
概要
白夜王国の王子。
リョウマ・ヒノカ・主人公である(カムイ)の弟で、サクラの兄。
白夜王国に伝わる神器・「風神弓」を母親であるミコトから受け継いでいる。
武器は弓だが、実は刀の腕前も高く、侍であるヒナタ相手に一本取れる程。兄のリョウマとも未だに刀の稽古をしている。
性格は非常にひねくれており、素直に人を認める事ができない。
自己顕示欲、承認欲求及び上昇志向も高く、感情の起伏が激しい。自分の実力も「風神弓」頼みと思っており、自分を卑下する傾向がある。
とは言え信頼を築いた相手には、不器用ながら優しさを見せる事も多い。
また、どうやら年上の女性に弱い様子。女主人公(カムイ♀)との結婚やアクア、暗夜王女のカミラとの支援会話でもそれが垣間見える。
前述の通り素直に人を認められないが、自分の感情にも素直になれない。
DLC『楽園争奪戦』では、心の中では誰よりも南の島に行きたがっているのだがひた隠しにしており、実際に自分が南の島に行った際は誰よりも南の島を満喫している。
ここまで来るとただのツンデレである。
幼い頃は純粋で素直な子だったらしく、オロチによるとサクラと一緒に人形でごっこ遊びをしたり、人形を抱いていないと眠れず夜に一人で厩に行くことを怖がりオロチに泣きついたりしたことがあったらしい。
その性格は今も心の奥底に残っているらしく、DLCではそんな一面を見る事ができる。
しかし極めて優秀な兄姉の存在は、そんな彼の性格を複雑化させていく事となってしまった。彼らに憧れの念を抱くと同時に、努力しても追いつけないという劣等感に常に苛まれるようになる。
また幼い頃、拉致されてしまった兄(姉)である主人公の存在がさらなる影を落とす。
幼かった為に主人公のことは殆ど覚えておらず、弟(妹)の奪還に燃えるリョウマやヒノカを前に、自分など眼中にないのではないかと不安を抱き、主人公に嫉妬心を募らせるようになっていった。
そのため誰かに必要とされたい、自分だけを見てほしいという願望が強くなり、前述の猜疑心の強い性格に繋がっていった。
故に主人公(カムイ)が暗夜王国から戻ってきた際、家族の中で唯一、彼(彼女)を受け入れようとせず、タクミの態度を諌めようとする元暗夜王国の王女・アクアに対しても、辛辣な態度を取り続けた。最もアクアは幼い頃から家族としてタクミと過ごしてきた為、彼の抱える劣等感を理解しており、実際のところ姉と認められてはいなかっただけで互いに仲は良好だったという。
(一時加入とはいえ)本編開始前である無章で最初に加入したユニットともいえる。
まだ全容がはっきりしてないとはいえ(そもそも主人公の夢の中ではあるが)弓(間接攻撃)の説明を行ったり成り行きで攻陣が発生したりとお世話になった人もいるであろう。
(しかし暗夜編の最後では…)
白夜篇では序盤で加入し、共に暗夜へ対抗することに決めた主人公やアクアとの和解を経て、少しずつ本来の自分を取り戻していく…。
だが…(後述)。
一方透魔王国篇でも序盤に加入するが(両国を裏切っていなくなったり助けてもらったとはいえ敵対している暗夜王国に属するユニットを軍に入れていたり等)やはり主人公を疑っておりイザナに説得してもらってようやく主人公(カムイ)と共に戦ってくれる。
好きな料理は味噌汁。
一通りの本は読み、暗夜王国の書物にも強い興味を示すが、主な好みは哲学書。
将棋が好きで、身内の中では一番得意とのこと。故か戦術眼にも優れており、暗夜篇で彼がボスのマップはどれもかなりの難度を誇り、10章は「タクミ港」、23章は「風雲タクミ城」の異名がつくほどである。
上に優れた兄と姉・素直な妹を抱えた家庭環境・趣味趣向・複雑で繊細な性格、兄弟(主に主人公)に対する屈折した感情を含め、暗夜の王子・レオンとは類似点が非常に多い。最も殆ど主人公の事を覚えていないまま屈折した感情を抱き続けていたタクミと違い、家族として主人公と長く過ごしてきたレオンは嫉妬を含めても家族として愛していることから、主人公に対する態度はかなり異なっている。
お互いの第1印象はかなりよろしくなく、レオンからも挑発されるなど兄弟の中でも特に仲はよろしくなかったが、透魔王国でのある一件から少しずつ信頼関係を築いていくこととなる。
直属の臣下は代々白夜王家に仕えている侍一族出身のヒナタと、自分に好意を抱く元呉服屋の娘であるオボロ。
結婚すると息子のキサラギが生まれる。
自分とは正反対で天才肌なキサラギに嫉妬することもあるが、キサラギからは純粋に慕われている。
『週刊ファミ通』と『Nintendo DREAM』の人気投票では男性部門の1位に輝き、その後に行われた公式の人気投票でも1位の最有力候補に挙げられていたが、レオン・マークスに次ぐ3位となった。
ファイアーエムブレムヒーローズの人気投票企画『英雄総選挙』ではifの男性キャラではトップの男性部門9位にランクインした。。
ユニット性能
初期クラスは「弓使い」。専用武器を持つ王族が上級職である中で何故かの下級職。
前述の通り剣術も優れているはずなのだが、何故か「侍」の素質が無い。
能力傾向はHP・技・幸運の伸びが良い。
一方で魔防は殆ど伸びないと言っても過言ではなく、魔法を喰らえば即死もありうる。
ジョーカーと支援A+になって「魔殺し」を取る等してフォローしたい。技が高いので「聖盾」との相性も悪くないものの、スキル習得可能なユニットの中で唯一支援を組める主人公頼りになってしまう。
しかし本作は弓が強く、専用武器「風神弓」が高性能に加え、持っているだけで侵入できる地形なら移動力が減らなくなると言う凄まじい性能を誇る為、ステージによっては相手が侵入できない所から一方的にスナイプしたり、渡河や山越えして相手の攻撃範囲から逃げると言った芸当も可能。
今作では飛行ユニットかつ弓を扱えるという「金鵄武者」という兵種がありこれはタクミが自力でクラスチェンジ先に選択出来るのだが上記の神器の性能と被ってしまう為、槍が扱えたり移動力が増えるほどしか影響がない。
また「弓聖」自体に命中・必殺ボーナスがある為、圧倒的な技の高さも相まってかなり当てる上に必殺もバンバン出る。重装兵の装甲もなんのその。
このようにリョウマと並ぶ白夜王国側屈指の強ユニットである。
そのままでも十分強いのだが、自力習得できる攻撃用のスキルは「破天」一つと寂しい。
バディプルフ・マリッジプルフやDLCを最大限活用しスキルを揃えたいところ。
透魔篇でカミラ、エリーゼのマリッジとレオンのバディで得られるスキルを覚えさせる事も考えた方が良い。(死の吐息、復讐、戦闘指揮、剣殺し、魔殺し他)
また、「剣聖」にクラスチェンジすると専用のグラフィックに変化する。実はこのグラフィック、今は亡き父・スメラギの物と同じである。
サクラの「戦巫女」のグラフィックがミコトの物と同じと考えると、なかなか感慨深いものがある。(リョウマが初期から「剣聖」である為、弟であるタクミにあてがわれたものだと思われる)
但しタクミは「侍」の素質を持たない為、見るにはバディ・マリッジプルフ頼みである事に注意。(タクミと支援を組める「侍」はリョウマとヒナタとカザハナ)
「剣聖」は強力なスキル「流星」を取得できるため、一度なっておいて損はない。
専用スキルは自分のレベルが後衛以下の場合、必殺確率上昇・被ダメージ低下・与ダメージ上昇の効果がある「対抗意識」。
ただ前述のようにかなり強い為、育てば育つほど専用スキルが死ぬと言うなかなか難しい状態に…。
今回追加されたレベル上限を上げるエターナルプルフはあまり回さない方が良い。
但し本作はCPUが全体的に賢く、射程1に潜り込まれる可能性がある点にだけは注意。その際、「横撃ちの和弓」を所持したり、DLCの報酬として得られるアイテムで「近接射撃」を覚えておくと便利。
また、白夜編でのある章では出撃できない。その章ではタクミの命を救わねばならず、さらに軍の中で一番の通りタクミの夢見の悪さと黒幕の存在が伺える展開も待っている。
彼の名を冠した武器に「タクミの竹刀」がある。威力は低く自身の守備と魔防が下がるが、敵のHPを必ず1残す効果を持つ。経験値稼ぎのテクニックである「ボスチク」には最適な武器であり、砦にこもった敵を延々殴り続け経験値や支援を高めるといったことが可能である。
サイファでのタクミ
TCG『ファイアーエムブレム0(サイファ)』にて3種類のタクミが登場。
下級職は対抗意識により出撃コスト3以上の味方が存在する場合ノーコストで戦闘力40の弓アタッカーと化す。
上級職は後衛から相手の後衛を攻撃できたり味方を好きなだけ移動させるスキルを持つ。
第3弾では暗夜のシンボルを持つ「ソシアルナイト」として登場。そちらではスキル「まだまだ未熟だね」により弓アタッカーと戦闘する時に戦闘力が20上がる。
自身の得意な武器に対してメタとなるのは皮肉である。(なお原作で「ソシアルナイト」にするには主人公との支援が必要)
ファイアーエムブレムヒーローズでのタクミ
本作でも弓兵として登場。
本作では武器射程が基本「1」か「2」というゲームバランスにおいて、専用スキル「近距離反撃」をもち、
射程が「1~2」になる限られたユニット。更にタクミ自身が攻撃・速さに特化した性能に加え、
三すくみの影響を受けない黒属性という事もあり、非常に強力なユニットとして猛威を振るう。
三すくみ無視、射程に穴がなく攻撃&速さが非常に高い優秀なアタッカー、敵の速さを落とせるスキルもち、奥義が優秀と、
これでもかというぐらいに強い要素を詰め込んだユニットであり、本作の最強キャラとの呼び声も高く、
サービス開始当初は闘技場にタクミが4人いるというデッキが散見されその光景を見たユーザーから、
タクミには容姿がそっくりな兄弟がいたなどと言われていた。
しかし、強すぎるが故に対抗策も徹底的に研究されており闘技場において彼の対策をとっていない相手はおらず、
弱点である守備・魔防の低さを付かれ、不利が付かなくとも一撃で倒されてしまうことも多く、
反撃される前に確定で2回攻撃ができる勇者武器を扱えるキャラや超強力な魔法を扱える魔道士や、
黒属性を無条件で三すくみ不利にできるレイヴン系魔法を扱える魔道士を苦手としており、
弱点を付けるキャラが限られ気味なだけで決して万能では無いため頼りすぎるのは禁物である。
特にスキル継承が解禁された現在では、男ルフレに「相性激化」を継承されると、
奥義以外で全くダメージを与えられなくなってしまう為、前述のタクミだけの編成だと最悪詰むようになった
ネタバレ
ここから先はネタバレとなっております!
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暗夜王国篇のラスボス。
『ファイアーエムブレム』シリーズにおいて「主人公の弟」がラスボスとなるのは、『聖戦の系譜』のユリウス以来19年ぶりとなる。
ちなみに白夜編のほうがラスボスの見幕を暗夜編より一足早く拝める…というより「風神弓」を持ってカムイ軍に襲いかかってくる。
ラスボスでありながらも暗夜王国では計5回も戦闘する機会がある。白夜を含めると計6回と、全王族の中で一番対峙する回数が多い。
白夜篇・暗夜篇では暗夜軍の攻撃で無限峡谷の底へと突き落とされ今回の黒幕・透魔竜ハイドラの毒牙に堕ちていた。
毒牙に落ちてしまったのは前述の劣等感と自己顕示欲ゆえだと思われる。
同じくハイドラの影響下にあるガロンとは自覚のないまま繋がっており、ガロンたちが蝙蝠と呼んでいる白夜側に紛れ込んだ内通者の正体である。
白夜篇ではサクラやヒノカに襲い掛かるもアクアの尽力によって洗脳を打破し、暗夜軍であるはずのゾーラに救われてから自らもその劣等感を克服する事となる。
ハイドラの影響下に置かれている間も、少なくともタクミ本来の意思は消えておらず所謂二重人格のような状態に置かれていたものだと思われる。マクベスと戦うとどのような仕打ちを受けていたのかが判明する。
アクアの歌の恩恵を受けず、主人公が白夜王国の敵になった暗夜王国篇では、主人公への憎しみもあって徐々にその心は「透魔」の力に蝕まれていった(その証拠に10章の戦いでのBGMは他の白夜兄弟と同じ「汝は光の同胞よ」だが、13章と23章は透魔系敵将のBGMである「傀儡の宴」になっている)。
そしてガンズを始めとする暗夜軍の王城侵攻とヒナタ、オボロ、オロチ、ユウギリ、クリムゾンをはじめとする多くの白夜兵・シュヴァリエ兵、市民が戦死してしまった事により、主人公及び暗夜王国への憎しみが限界を超えてしまい、主人公との決着をつけると城から身を投げ出してしまう。「透魔」の兆候を見せながら……。
しかしハイドラの影響下に置かれた人間は死ぬ事はなく、生ける屍と化して戦わされる。
飛び降りた影響で「タクミ」としては完全に死亡してしまい、ハイドラの完全な支配状態となった眷属タクミとなってしまう。そしてガロンを倒した後主人公たちの前に現れた時には、負の感情赴くままに暗夜王国の全てを滅ぼす存在となってしまった。
主人公は「白夜王国をめちゃくちゃにしてしまった」ことからタクミの憎しみ全てを受け止めようと攻撃を喰らい、瀕死に陥った時に夢の世界でミコトやリョウマ、そして本物のタクミと再会を果たす。
タクミはバケモノになってしまった自分を止めて欲しいと主人公に託し、「叶うことなら兄弟として過ごしたかった」と言う生前は伝えられなかった本音を告げることができた。そして「夜刀神・暗夜」を破壊された主人公に自身の弓・「風神弓」を託し、兄や母と共に最後の戦いに向かう主人公を見送った。
暗夜編ではリョウマ達とは違い、いろんな意味で1番悲惨な目に遭っている。
終章では一定のターン経過ごとにHPが半減する衝撃破で全体攻撃をしかけてくる。(ノーマル・ハードでは3ターンに1回、ルナティックでは2ターンに1回)これを防ぐには竜脈を発動させ防御壁を張らねばならない。しかし竜脈の数には限りがあるためもたもたしていると防御壁を張れなくなってしまい無限に沸いてくる敵に囲まれるという事態に陥る。
武器は風神弓が魔の力によって禍々しいものとなったような異界の魔弓「スカディ」と化している。スカディはドイツ語で傷つくるもの、損害、危害、死を意味し、劇中でも上記の通り「夜刀神・暗夜」を破壊した上で、主人公を一度瀕死に陥らせている。(ただし、「夜刀神・暗夜」が復活した後は本物のタクミと通じ合ったのか破壊されなくなる)
「スカディ」は攻撃力が高く、射程は1-4と広範囲かつ必殺回避+20,魔防+2のチートクラスの魔弓で後述の「竜呪」のことも考えると、なるべくターンをかけずに撃破すべし。後述の「竜鱗」や「スカディ」の相性も踏まえて「夜刀神」を持つ主人公(カムイ)や弓殺しを持ったユニットを主体に戦いたい。(一応タクミを一発で倒せる方法はあるのだがそこまでやるには相当の苦労を要する)
また、この「スカディ」は常に写し身を影として後衛に生み出す効果をもっている、通常の防陣と違いスキル「攻防一体の陣」によって写し身も追加攻撃してくる。それだけでなく防陣による能力向上及び自身の個人スキルの発動もしており、スカディの欠点である必殺-10を相殺している。 また、白夜篇のガロン同様敵専用スキル「竜鱗」を持っており、他にも戦闘後に全能力を下げる「竜呪」も持っている。ハードでは「復讐」、ルナティックでは更に「生命吸収」のスキルも持っている。
このように歴代でも屈指の難易度を誇る「暗夜王国」を象徴するやっかいな性能であり、黒幕であるハイドラよりも強いともっぱらである。
ちなみにゲーム画面ではタクミと写し身が並んで立っていることから、ネット上ではこの暗夜終章のタクミは「多クミ」というあだ名で呼ばれている。
なお、透魔篇ではハイドラの影響を一切受けておらず、参戦時もイズモ公国で公王イザナとヒナタとオボロと多くの人々と一緒に普通に捕まっていると言う何ともヒロイン染みた登場の仕方をしていたりする。
ただし、もう少し救出が遅れていたら暗夜軍によって無限峡谷に突き落とされて白夜篇・暗夜篇と似たような状態に陥った可能性は高い。
また、ファイアーエムブレム0第6弾てはハイドラの毒牙に満ちていたタクミが登場している。スキル「スカディ」は味方を一人犠牲にする代わりに自身と他のユニットが距離を問わず攻撃できるという、原作の再現に忠実した能力となっている。