曖昧さ回避
1の概要
特殊なクレーンでハンマーもしくは杭そのものを吊り下げ、自由落下させることで杭を地面に打ち込む。
2.は技をかけられる方を、この落下するハンマーに見立てたものである。
2の概要
日本語名称としては、脳天杭打ちと呼ばれる。
基本的には相手の頭を下にして抱え上げ、(腕と太ももで体を挟んで固定し、)垂直に投げ下ろす技。
派生技もいくつかの種類があり、それぞれに名前がついている。
元祖には複数の説があるが、ルー・テーズが開発した「テーズ式パイルドライバー」を「元祖パイルドライバー」とする説が有力である(が、テーズのパイルドライバーはパワーボムの原型となったものである。ついでに言うとテーズはパイルドライバーを嫌っていたが、理由は不明)。
総合格闘技では、美濃輪育久がパンクラスの試合で「ドリル・ア・ホール・パイルドライバー」のように抱え上げて、「ツームストーン」のように前に落とす形で使用したことがある。
主なパイルドライバー
ドリル・ア・ホール・パイルドライバー
もっともポピュラーなパイルドライバーで単にパイルドライバー、脳天打ちと言えば大体コレ。
相手に正対して立ち、前に屈ませた相手の頭部を両方の太ももではさみこみ、相手の胴を抱え込むようにクラッチして持ち上げ、そのまま脳天から垂直にマットに叩き付ける。
ほとんどのレスラーは痛め技として使っているが、バティ・オースチンやバティ・ロジャースなど50~70年代初頭で活躍したレスラーはフィニッシュホールドとしているほか、最近では曙太郎がフィニッシュホールドにしている。
これを強化したのがジャンピングパイルドライバーである。
後述するテーズ式を除く全てのパイルドライバー系の技の元となった技。
尚、最初期のスタイルであるオースチン式(相手の胴を抱えず、相手のパンツを引っ張り自らは後ろに倒れ込む)は、若手レスラーを2人死なせている。プロレス技で数少ない、文字通り「殺人技」なのである。絶対に真似してはいけない。
ツームストン・パイルドライバー
ボディスラムの要領で相手を逆さまに抱え上げて頭部を膝の間に挟みこみ、そのまま両膝を曲げた状態で落下、膝をつくと同時に相手の脳天をマットにたたきつけるパイルドライバー。相手の体の向きがドリル・ア・ホールとは相手の体の向きが逆(互いの腹が向き合う)。現在は抱え上げてから一度、持ち方を変えて相手の胴を抱く形にし、ジャンプして叩き付けるタイプになっている。
その形から別名墓石落とし(はかいしおとし)の他、歴代のブラック・タイガーも使用していたことから「暗闇脳天落とし」とも呼ばれる。
イギリス発祥といわれビル・ロビンソン、ダイナマイト・キッドなどの欧州系レスラーはもちろん、初代タイガーマスクやアンダーテイカーなどが得意技もしくはフィニッシュホールドとしている。
メキシコのCMLLやアメリカのWWEなど海外では禁止にしている団体は多い。(WWEではアンダーテイカーやケインのみ使用OKとなっている。)
オカダ・カズチカはフィニッシュホールドの『レインメーカー』のつなぎ として使用。
ゴッチ式パイルドライバー
ゴッチ式と付いているがカール・ゴッチ自身は使っていない。
掛け方自体ドリル・ア・ホールと同じだが、相手の足の付け根で両手をクラッチしている点で異なる。ゴッチ曰く「相手の足の付け根に両腕を回すことによって、体勢が崩れずに相手の脳天を垂直に打ちつけることができる」とのこと。これは胴に手を回して持ち上げ体勢が崩れた場合、無理に技を続けると相手の首が前に突っ込むように落ちてしまい頸椎を損傷しやすいことを防ぐ意味もあるのだという。
この技を最も得意技としている鈴木みのるは、アマレスの「がぶり」を切るクラッチの一種で「テコの原理」をもちい、重い相手でも持ち上げやすいからこの形を使い初めたと解説している。
リバース・パイルドライバー
相手の頭を前にしたうつぶせ状態にして肩に担ぎあげたあと、頭を下に向けて胴体を両腕で抱え込んで、尻餅をつくようにしながら落とすパイルドライバー。分かりやすく言えば相手の身体の向きはツームストーン・パイルドライバーと同じで、落とし方はドリル・ア・ホール・パイルドライバーと同じになる。
この技はその形そのものからして受け手の首に与えるダメージを逃がすことが出来ないため、同じ体勢から放つツームストン・パイルドライバーと比べ、それ程見栄えもしない割に危険性だけはやたら高く、非常に危険であり、WCWに遠征していた蝶野正洋が同型の技を期使用していたスティーブ・オースチンから(蝶野いわく「変なパイルドライバー」)喰らって頸椎を痛めたほか、後年オースチン自身もオーエン・ハート(ブレット・ハートの弟)に同じ技を喰らって頸椎に重傷を負った。
それがあってかWWEではパイルドライバー系の技は原則禁止になった
スタイナー・スクリュー・ドライバー
略して「SSD」。相手をブレーンバスターの要領で抱え上げてからリバースの様に落とす。
スコット・スタイナーが元祖であり名称もそれに由来するが、現在はスコット本人は使用しなくなっている。
最も危険なパイルドライバーとして恐れられており危険度はリバースを軽く超える。スコットのは普通に死人が出てもおかしくないレベルである。
カナディアンデストロイヤー
通常のドリル・ア・ホール・パイルドライバーの体制から逆に前方にジャンプし、相手がショルダースルーで返そうとする勢いも加えて一回転、そのまま相手の脳天をマットに突き刺す。回転エビ固めの状態から入る、コーナー最上段から飛びつくなどのバリエーションがある。ピーティー・ウィリアムズが公開して以来急速に広がっている。