主な登場作品としては「トップをねらえ!」が有名。
また、特撮作品では怪獣の名前が〇〇怪獣△△というパターンで付けられていることが多く、その中のいくつかに宇宙怪獣という別名がある。
その中ではウルトラマンのシリーズにおける宇宙怪獣が比較的有名だが、それとは別の意味で「宇宙怪獣」という言葉を用いることもある。
概要
広義には地球外の生物全般を差し、狭義には特定の惑星に属さない宇宙空間そのもので生活する生物のことを差す。
その共通点は人類とはかけ離れた外見を有し、総じて知能が低く、文化を持ちえない点にある。
多くの作品において宇宙に存在する害獣と同義であり、人類の天敵。
トップをねらえ!の宇宙怪獣
外宇宙に生息する人類の天敵。
人類が知る既存の生物からはかけ離れた外見を有し、その形は宇宙船やスペースコロニーに近い。最も身近な形状を有するものは虫に似ている。
そのサイズは最低でも数十メートルあり、最大では惑星より大きい。
基本的に本能(条件反射)に従って行動し、理性というものを持ち合わせておらず、理性を有する生物を敵視する傾向にある。
本能的に高度な戦術を用いて来るが、その最大の脅威はサイズや人知を超えた能力よりその量にあり、恒星を苗床として繁殖し、数億数兆の数を誇る。
人類との決戦において銀河の半分と共にその殆どがブラックホールの海へと消え、壊滅した。しかし生き残った少数は大きな進化を遂げ、理性を有したものやブラックホールと融合したものもあらわれた。
トップをねらえ!2の宇宙怪獣
太陽系外周を億近い集団で遊泳し、地球人からは「赤い天の川」と形容される敵性宇宙生物のこと。外見などはトップをねらえ!の宇宙怪獣に酷似しているが、より小型化、より強力化している。最小サイズでは3メートル程度と前の宇宙怪獣に比べれば格段に小さいが、それでも単体で山を平地に変えるくらいの攻撃力がある。
基本的に人類に対しては無害であり、太陽系を出ようとしないかぎりは攻撃してこなかった。だが主人公たちトップレスが出現したのと同時期に、散発的に人類に対して攻撃を開始するようになる。
その正体は前作の宇宙怪獣ではなく、一万年前の人類の遺産、宇宙怪獣残党に対する太陽系絶対防衛を任されたバスターマシン7号が指揮するバスターマシン軍団である。そのため正確には宇宙怪獣ではない。(もともとの宇宙怪獣は「変動重力源」と呼ばれている。)
自己増殖・自己進化の機能を有しており、開発された当初は人類の兵器群然たる姿だったが、宇宙怪獣との長い戦闘の末に最適化を繰り返した結果、敵である宇宙怪獣と似たような姿に成ってしまったという皮肉な経緯を持つ。
彼らの任務は人類を太陽系内に隔離し、宇宙怪獣の脅威から護ることである。ただし当の人類は一度文明崩壊を起こし彼らのことを忘れてしまったため、その後に発生した文明からは外宇宙進出を妨げる障害と認識されてしまった。
基本的に外宇宙へ出ようとする人類を追い返す程度しか攻撃してこなかった彼らだが、ある時人類の中に宇宙怪獣と同じ能力とパターンを持つ突然変異人類「トップレス」を発見し、彼らを宇宙怪獣と認識。トップレス、またはその素養を有する者を根絶するために人類に対して攻撃を開始するのだった。
最終的には後述の宇宙怪獣残党と戦うためにバスターマシン7号をコアにダイバスターへと合体するも、結局は敗れて全滅してしまった。
また本作には、前作から生き残った残党となる宇宙怪獣(変動重力源)も2体ほど登場する。
片方は木星に寄生した状態で封印されていたもので、木星を貫通して人類艦隊を壊滅させるという破格の攻撃力を持つ。
もう一体は雷王星付近にあったブラックホールに潜み、それを取り込んだ約30,000km級のものが登場している。
ウルトラシリーズの宇宙怪獣
当然だが宇宙怪獣とは宇宙空間や地球外の天体から飛来した怪獣のこと。
そのため、地球に元から生息している「地球怪獣」と区別される場合がある。
この設定はウルトラマンを地球の化身として描いているウルトラマンガイアでは特に顕著である。
物語上、地球を侵略しようとする宇宙人に操られている場合が多いが、中には食糧等を求めて地球を訪れる場合や、怪獣でありながら高い知性を持ち地球侵略をたくらむ場合もある。
また、上述の通りウルトラシリーズにおけるいくつかの怪獣の別名に「宇宙怪獣」と付けられている。
怪獣の別名としての宇宙怪獣ではベムラーやエレキングが有名どころ。
全体的に見ると「宇宙怪獣」という別名自体はそれほど多くないが、「宇宙から来た怪獣」ということを端的に表現できるため、「宇宙〇〇怪獣」や「〇〇宇宙怪獣」といったバリュエーションは数多い。
ちなみに、ウルトラシリーズにおいて最初に地球へ訪れた宇宙怪獣は「火星怪獣ナメゴン」である。