ヴラド三世(Fate)
ゔらどさんせい
さあ、我が国土を踏み荒す蛮族たちよ! 懲罰の時だ!
慈悲と憤怒は灼熱の杭となって、貴様たちを刺し貫く!
プロフィール
概要
クラスはランサーで、マスターはユグドミレニア一族の長、ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア。
黒い貴族服を身に纏った王の姿をしていて、「黒」陣営における盟主の様な存在として君臨している。
なお、月の聖杯戦争にて召喚されたヴラド三世とは姿が大きく異なるが、これは「同一人物の別の側面」との事で、こちらは「故国を守った君主」としての側面とされる。
人物像
裏切られ幽閉され最後は非業の死を遂げるも某騎士王とは違い自らの人生を否定はしない。
しかし祖国を守るために行ってきた手段が結果として穢されるのは耐えれず、「吸血鬼ドラキュラ」の汚名を消し去ろうとしている。
生前、よい部下に恵まれなかったためか一騎当千の英雄達の参画に歓喜している。
しかしダーニックの野心と魔術師としての性質から、双方の折り合いが徐々に悪化していき、さらに「黒」のセイバーの失踪と陣営の瓦解から徐々に追い込まれはじめる。
最期には禁じ手としていた宝具を令呪で無理矢理使わされた挙句、マスター自身に吸収されてただのバケモノに成り果てた末に意識を乗っ取られ、敵ばかりか味方からも(ルーラーの令呪が発せられたとはいえ)敵と看做され倒されるという、Fateシリーズ史上でもランサーとしては特筆して悲惨な末路を辿った悲劇のサーヴァントとなってしまった。
能力
ルーマニアを舞台とした聖杯戦争であるため、知名度補正を最大に受けており、ほぼ全てのステータスが企画段階よりも1段階向上している。
さらにマスターの領地が戦場であるが故に、不自由無く固有スキル「護国の鬼将」による大幅な強化の恩恵に預かれるため、陣地での防衛戦では間違いなく最強クラスの戦闘能力を誇る。
反面、侵攻戦は苦手で、陣地の外では能力が大きく削減されてしまう。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
企画段階 | C | C | B | A | D | B |
ダーニック | B | B | A | A | D | A |
保有スキル
対魔力(B) | 魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。 |
---|---|
護国の鬼将(EX) | あらかじめ地脈を確保しておくことにより、特定の範囲を"自らの領土"とする。この領土内の戦闘において、領主はAランクの「狂化」に匹敵する高い戦闘力のボーナスを獲得できる。 |
極刑王(カズィクル・ベイ)
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~99
- 最大捕捉:666人
スキル『護国の鬼将』によって作成した“領土”の空間に大量の杭を出現させ、敵を串刺しにする。攻撃範囲は半径1km、同時に出せる杭の数は最大2万本。杭は破壊されても、魔力供給源さえあれば再生しほぼ無限に生み出し続けることが出来る。3秒間発動させただけで500人以上の敵をまとめて捕捉し、粛清する。次第に数を増す杭は敵の退路を塞ぎ、時間が経つごとに回避を困難にする。杭の数が増すと呪的な心理効果が発生し、見る者に恐怖と精神的圧迫感を与える。攻撃だけでなく、防御に利用することも可能で、大よその飛び道具を無力化可能。
杭ではなく“突き立てられた杭”が宝具であり、ヴラドが手にした槍で一撃を与えた事実があれば“串刺しにした”という概念が生まれ、対象の心臓を起点として突き刺さった状態で杭を顕現させることが出来る。
しかし『護国の鬼将』によって作成した領土外では自らから杭を生み出すことしか出来なくなり、大幅に弱体化する。
鮮血の伝承(レジェンド・オブ・ドラキュリア)
- ランク:A+
- 種別:対人宝具
- レンジ:−
- 最大捕捉:1人
吸血鬼となった彼は通常のスキル・宝具を封印される代わりに、身体能力の大幅増幅、 動物や霧への形態変化、治癒能力、魅了の魔眼といった特殊能力を得て、遥かに強大化する。
だがその圧倒的な力の代償として陽光や聖印に弱いという弱点も得てしまう。
彼はこの吸血鬼の伝承を消去することを目的に戦っているのでこの宝具を忌み嫌っており、たとえ敗北と死を前にしても自らの意思で使うことは決してなく、召喚されてすぐにマスターであるダーニックに使用を強制すれば殺すと警告するほど。
その他の作品での活躍
関連人物
聖杯大戦のマスター。その真摯な態度と卓越した戦略の手腕から、心腹を許すほど信用していた。
……が、最後は狡猾な本性を現し、最悪の方法で貶められてしまう。
最も信頼するサーヴァントであり、高い実力と広い見識、裏切ることのない誠実さを備えた、ヴラド三世にとって最も理想的な臣下。
セイバーと並んで重用し、「大賢者」と称賛している。特に前線指揮と戦略決定において、なくてはならない存在と位置付けている。
「偏屈な男」だと評するが、彼のゴーレム造りの腕には惜しみない賛辞を送っている。
「極刑王」を発動させた状態にも関わらず、一対一で互角以上の鍔迫り合いを演じている。
宗教観の違いと、相手の本性と本心を見透かす図抜けた慧眼を持つため、相性は悪い。
無謀にも単騎で黒の陣営に突撃するも、製造済みのゴーレム半数を投入してその信念のほどを試す。
捕縛後の尋問で、その揺るぎない心身に敬意を抱くが、裏切りを嫌うヴラド三世ゆえに彼を特攻兵器として投入する方針を固める。
聖杯大戦の調停者。
同じ神の信徒として懐柔し黒の陣営への引き抜きを各策。しかし生前への未練がなく、あくまでルーラーとしての使命を全うする意思を見せたため失敗。また神への考え方の違いから、相容れない存在と認めることになった。