ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア
だーにっくぷれすとーんゆぐどみれにあ
今日この日を以て、黒と赤のサーヴァントによる聖杯大戦が開戦する。
我ら千界樹(ユグドミレニア)が、この世界の神秘と奇跡を手に入れるのだ
『Fate/Apocrypha』に登場するマスターのひとり。
ユグドミレニアの当主として魔術協会に反旗を翻す。
衰退し没落した一族の栄光と神秘の到達のため、長い年月をかけて聖杯戦争の準備を整えてきた策士。
聖杯大戦より80年程前、新進気鋭の魔術師としてデビューした彼はある魔術師から「ユグドミレニアの血は濁っていて五代先まで保てない。後は零落するだけだ」と忠告された事が原因で婚約者であった貴族一族から見放され、魔術師として研鑽を積み協会で出世し貴族となるといった通常のアプローチを経て根源へと至る道を閉ざされた。
彼にとっては婚約破棄された事実より、彼に続く者達の未来を永遠に奪われてしまったのが問題であり、彼は協会に所属している間その屈辱を忘れず胸に刻み続けた。
年齢は百歳を前後するといわれてるが外見は非常に若々しい。
かつて時計塔の最高階位である王冠(グランド)に上り詰めた程の人物で二級講師として元素変換を教えていたが、生徒からの評判はさほど高くはなかった。
しかし「政治」の分野では非常に優秀であり、派閥抗争や権力闘争の場面において抜群の手腕を発揮し、裏切り寝返りは当たり前、信じる者は勿論信じていない者まで利用する超一流の詐欺師として知られ、"八枚舌"のダーニックとまで呼ばれるようになった。
冬木の第三次聖杯戦争にナチスの魔術師として参戦し、崩落した穴から偶然にも大聖杯へ至る道を発見するという望外の幸運によって大聖杯を強奪し、ドイツへの輸送途中に管理地であったトゥリファスを経由させ共闘した魔術師と軍人を皆殺しにし、大聖杯をミレニア城塞へと定着させた。
六十年の後、満を持して大聖杯を使い魔術協会に反旗を翻すが、協会側の人間に予備システムの起動を許してしまい、ユグドミレニアの黒のサーヴァントと魔術協会の赤のサーヴァントによる聖杯大戦が行われることになった。
だが彼にとって聖杯大戦は予想内の出来事であり、大聖杯を象徴として掲げて新組織を立ち上げたとしても協会による妨害が必ず入ると予想されるので、それならばこちらが持てる最大戦力であるサーヴァント達で協会と対決しておくべきだと判断していた。
漫画版においてはそもそも予備システムの起動自体がダーニックの判断によるものであり、協会側の人間は「自分が一矢報いた結果」だと伝えさせるためにあえて生かしてとらえ洗脳されたもの。これは赤の陣営のサーヴァントを生贄にすることで、黒の陣営のサーヴァントが願いをかなえるために相争うことを防ぐための戦略の一環であった。
黒のセイバーの脱落、赤のバーサーカーによる城塞の破壊、黒のランサーと赤のランサーの拮抗が崩れ、更に60年懸けて秘匿していた大聖杯を奪われるという予想外の事態に陥った事により、本来使いたくなかった筈の黒のランサーの宝具である「鮮血の伝承」を使わざるを得ない追い詰められた状況に直面する。
その政治的手腕は健在で、魔術協会はおろか聖堂教会にも血族を忍ばせ諜報を行わせている。またユグドミレニアの脅威を直前まで魔術協会が気づかなかったのも、彼の手腕による所が大きい。
キャスターのゴーレムに必要とされる、高価かつ貴重な八百年級の宝石と羊皮紙を魔術協会に察知されずに大量に仕入れる程の独自ネットワークを構築しており、組織運営に非常に高い才能を見せる。
魔術師としてもかなり優秀であり戦闘特化の魔術師である赤のマスター全員で当たるべきと言われるほど。
彼は魔術において変換不能、役立たずの栄養分と言われる魂に着目し、他者の魂を己の糧とする魔術を編み出していた。
だがこの術は限りなく禁忌に近い呪法で、少しのミスが即座に自らの死を招くため、編み出してから60年の間でも魂を喰らった回数は三回しかなかった。しかも、その三回の使用でさえ肉体と魂の適合率が六割を切るほどのズレを引き起こしており、それによって生じた自分ではない“誰か”に彼は己を支配されつつあった。
本来器でもない人間が英霊を取り込むなど不可能であり令呪を使用したとしても英霊の魂を喰らうなど自殺行為に他ならなかったが、一族の勝利の為にはあらゆる犠牲を許容するとして、黒のランサーに己の妄執を刻み付けた。
Fate/GrandOrder
☆4礼装「千年黄金樹」。『Apocrypha』での服装で描かれている。ステータスは完全なHP上昇型で、効果は【毎ターン+300もの最大HPの上昇(最大値は3000まで)】。最大HPが上昇すると同時に現在HPも上昇するため、回復も兼ねた効果となる。
☆4礼装「野望の鏑矢」。Apocryphaマテリアル挿絵にある第三次聖杯戦争で着用していた軍服とは違うアニメ仕様の軍服姿で描かれている。効果は【装備者のArtsカード性能を10%アップ&HP回復量を10%アップ】。
また、『Apocrypha』とのコラボイベント『Inheritance of Glory』では、事件の黒幕として登場。
聖杯大戦で黒のランサーと同化したまま倒された事及びそれまでの延命の影響で「サーヴァントでも人間でもない」存在となっており、大聖杯に不純物として混ざり込んでいた。もはや「妄念の残滓」と呼ぶべき存在だが、それでも大聖杯をジークから奪取しようと目論む。
ちびちゅき!
所属不明。家名の重圧や言われなき迫害から解放されたせいか、劇中のイベントにノリノリで参加するなど、最早キャラ崩壊一歩手前。
以降の他作品では、『Apocrypha』ではユグドミレニアに所属していた者やその近親者がそうではない形で度々登場しているが、彼自身がどうなっているのかは不明。多くの場合、ユグドミレニアは衰退ないし消滅したとされ、世間からは見向きもされない存在になっている。
マテリアルによれば、もし聖杯を手に入れられなかった場合、「あと二百年ほど生きたあたりでダーニック・プレストーンという人格が完全に希釈され、『ユグドミレニア』という名の鋼鉄のような魔術師が仕上がっていた」らしい。また、「それで根源に近付くことができるならば、ダーニックは躊躇わなかっただろう」とも記述されているが、その境地に至ることに対するいくらかの疑問も抱えていたようである。
アニメ化に当たっては、第三次聖杯戦争当時のサーヴァントを描写する必要が生じたことにより、フィン・マックールを召喚していたと設定された。
ナチスの魔術師として参戦したため当時は親衛隊の軍服を着用しており、聖杯戦争においては主に間桐の爺様と激戦を繰り広げていたようだ。
「鮮血の伝承」を使用後の名も無き吸血鬼には黒のランサーとしての意識はほぼ残っておらず、また儀式を経ずに魂を喰らった為ダーニックとしての意識も消え去っており、ダーニックの妄執と吸血鬼としての本能が混ざり合った破滅的な願いを持つどちらでもない存在と成り果てていた。
『Apocrypha』の世界における彼は、実力が冠位(グランド)には及ばない事を自他共に認めているにもかかわらず冠位の魔術師として扱われているが、これは本来は色位(ブランド)だったダーニックが亜種聖杯戦争の乱発による魔術師不足という情勢を利用して「実力的に冠位には到達していないけど、協会への功績を称えて本来の冠位とはちょっと違う名誉的な冠位」として協会に認めさせたため。
ただしこれは名誉を求めたわけではなく、単に冠位の方が協会からの独立に都合が良かったためだという。
召喚したサーヴァント。性格的にやや扱い辛いサーヴァントだと感じている。
一国の王として敬意を払うのも吝かではないと思っているが、令呪という首輪があるからこその忠誠ともいえる。
ダーニックが英霊に己の魂を刻み付けるという不可能を可能にしたのはヴラド三世を召喚して二カ月間を主従として共に過ごしていた事と、共に汚名を雪ぐという願望を抱き、過剰なまでの自信と誇りを纏ったダーニックとヴラド三世は精神面、魂の色が似通っていたからだとされる。
広く浅い血族において希にみる天才。ダーニックの後継として期待されている。
聖杯大戦の監督役にして赤陣営のマスター。
ダーニックのあずかり知らぬところで縁のある神父の青年。
聖杯戦争始まりの御三家のひとつ、間桐(マキリ)の当時の当主。
『Fate/complete material II Character material』では、マキリ・ゾォルゲンという表記揺れもある。
第三次聖杯戦争で、彼とは激戦を繰り広げた。
更に間桐・遠坂・アインツベルンの御三家及び帝国陸軍の妨害を掻い潜りナチスドイツ軍の力を得たダーニックは大聖杯を奪取した。
平行世界では、皮肉にも魂や肉体すら磨耗し同じような運命をたどることとなった。
姉と比べて才能が遥かに見劣りする彼には、そのサーヴァント共々期待しておらずあまり関心を示さなかった。自身の死後、最終的にユグドミレニア当主の座は彼に落ち着くことになる。
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