概要
『天誅』『侍道』シリーズの開発元として知られる株式会社アクワイアにより制作されたゲームタイトルシリーズ。略称は「勇なま」。
プレイヤーは、世界征服を目論む「魔王」によって召喚された「破壊神」となり、彼らモンスターたちが暮らすダンジョンを形勢しながら生態系を育成、コントロールし、魔王の野望を阻止するために次々とダンジョンを訪れる「勇者」を討伐することになる。
かの名作RPGを彷彿とさせる「レトロなファンタジー作品」をイメージした世界観をベースにしつつも、魔王の台詞回しや勇者たちの名前・肩書き、更にはステージ毎のサブタイトルなど各所に他作品のパロディや時事ネタを盛り込んだコミカルな作風から人気を博し、同社の看板タイトルとして認知されるようになる。
システム
内容はダンジョン・マネージメントという名のタワーディフェンスである。
主な流れとして、破壊神(プレイヤー)は一定時間後に現れる勇者(敵)を倒すため、ダンジョンの土を掘り進めてダンジョンを形勢する。エネルギーの蓄積された土を掘ると、そのエネルギーの量に応じてモンスターが発生し、そのモンスターを上手に誘導して勇者たちを迎え撃たなければならない(破壊神が直接勇者を攻撃することは出来ない)。
モンスターたちには、独自の思考ルーチンと食物連鎖のルールが適用されていて、油断していると生態のバランスが崩れて絶滅してしまうことも多々あるため、そのルールを理解してモンスターの育成・間引きをすることでモンスターの数をコントロールしなければならない。
ダンジョンの制作開始から一定時間が経過すると勇者が現れ、ダンジョンのどこかに居る魔王をダンジョン外(地上)に連れ去ろうとする。魔王が勇者に捕まり、そのままダンジョン入り口まで到達してしまうとゲームオーバーとなる。なお、王手役である魔王は瞬時に簀巻にされてしまうため、彼が多少なり抵抗してくれることを期待してはいけない。
作中には既存のアニメ・ゲーム・小説・映画・はたまたネットスラングなどなど
様々なサブカルチャーのパロディが見受けられ、中には分かる人しか分からない懐かしのネタもある。
タイトル自体も漫画『ドラえもん』の登場人物である骨川スネ夫の台詞「のび太のくせになまいきだぞ!」が元ネタ。奇しくもシリーズ第4作目にて魔王の声を担当したのがスネ夫役(2005年~)の関智一だったりする。
主な登場人物
破壊神
いわゆるプレイヤー自身のこと。人間たちの暮らす地上への進出を目論む魔王により召喚された。第1~3作目では禍々しいツルハシの形をしているが、魔王の配置移動の際にはUFOキャッチャーのアームのような形になったり、また『:3D』ではクリアを重ねるごとに様々な種類のツルハシが解放され、それぞれの特殊な能力も使用可能になった。
魔王
CV:関智一(V!R)
モンスターたちの長で、破壊神を召喚した張本人。ゲーム内では主にプレイヤーへのシステムの説明や王将役を務める。プレイヤーのことは「破壊神様」と呼び敬意を持って接しつつも、基本的にダンジョンの生態管理や勇者の討伐を丸投げしている割りと強かな性格。しかし、エンディングではプレイヤーと過ごした時間を「本当に楽しかった」と振り返り別れを惜しむなど人情味のある一面も見せており、各タイトルでの最後の台詞に胸打たれるプレイヤーも少なくない。
魔王のムスメ
CV:小清水亜美(V!R)
『or2』のEDおよびDLCシナリオから登場する魔王の娘。その外見や振舞いから10代半ばほどの外見であるが、魔族であるため年齢は10万歳を有に超えるらしい。「~なんだ」という独特の語尾を付ける癖がある。性格はサバサバした現代っ子風で、父である魔王や破壊神に対しても遠慮のない辛辣な物言いが目立つ。破壊神のことは「ツルハシ(V!Rではハコメガネ)」と呼ぶ。前述のDLCおよび『3D』では魔王と同じく王将役を務める。
シリーズタイトル
勇者のくせになまいきだor2(2008年/PSP)
勇者のくせになまいきだ:3D(2010年/PSP)
V!勇者のくせになまいきだR(2017年/PS4(PSVR専用))
関連イラスト
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