「行きなさい。あの方の御為に――」
概要
プロフィール
人物像
折神家親衛隊の一員で第三席。
親衛隊メンバーの中で折神紫と行動を共にする機会が多い。むろん紫に対する忠誠心も高い。ただ、大会での実績が全くなく、本人がものすごく寡黙なため、一切合切がベールに包まれていた。
刀使として
愛用の御刀は水神切兼光。
他の親衛隊メンバーと同じくノロを体内に受け入れている。他のメンバーはノロを身体強化に使う程度なのに対し、夜見は自らを御刀で傷付け、そこから小型の荒魂達を出す事が出来る。
彼女の戦闘スタイルは自身の体内から出す小型の荒魂に依存しており、それゆえかノロのアンプルを自ら注射する頻度が多く、傍から見ると破滅的ともいえる闘い方をしている。
波瀾編の描写より、ノロを受け入れる以前は御刀に選ばれるほどの力がなかったことが判明した。
経歴
胎動編
紫を襲撃した十条姫和と、それに「加担」してしまった衛藤可奈美、さらには舞草とか言う裏切り者集団の一味である益子薫と古波蔵エレンを倒し、紫の元に突き出すべく、先のやり方を繰り出したのだが、逆にそれがアダとなってしまった。
その後、姫和達が折紙宗家に殴り込みをかけた際、自分達を毛嫌いしていたはずの高津雪那と共に柳瀬舞衣と糸見沙耶香に応対、舞衣との一騎打ちに挑むも、敗れてしまう。だが、倒れる直前に舞衣に対し賞賛の言葉を贈っている。
波瀾編
自らの意思でタギツヒメの元に仕えていた。ゆえに、かつての仲間である獅童真希・此花寿々花と再会した際には、はっきりと「あんた達は私の敵だ!」と言う主旨の言葉を吐き捨てた。しかし、その後、この2人に敗れてしまい、消息を絶った。
その際の描写から彼女にはタギツヒメより大事な存在がいることが示唆されていたが…。
その後、タギツヒメに用済みとして切り捨てられた雪那が荒魂に襲われている所に駆け付けると、先の戦闘で満身創痍の身体でその場にいた荒魂を全て駆除して雪那を救った。
皐月夜見はノロを受け入れるまで御刀に選ばれることすらできない非力な少女だった。雪那にとって彼女はあくまで実験台の一人に過ぎなかったようだが、夜見からすれば力のない自分を選び、結果的に親衛隊第三席に至るまでの力を与えてくれたまさに神のような存在だったのだ。
自身の危機を救ってくれたにも関わらず、半狂乱になりながら夜見を罵倒する雪那に歩み寄り、夜見は呟く。
「ただいま戻りました。高津学長。」
恐らく何十、何百と繰り返されたいつものやり取り。毛嫌いされていても、深く傷付いていても夜見は最後に雪那のもとに帰ることを選んだのだ。
その言葉を受け、最早自分には何も無いと思っていた雪那は驚きながらも最期まで自分に尽くしてくれた夜見に言葉を返す。
「お勤めご苦労様でした。夜見。」
作中常に無表情だった夜見だったが、その言葉を聞いた彼女は最期に年相応の少女らしい笑顔を見せると雪那に看取られながら息を引き取った。
夜見の死後、彼女の御刀である水神切兼光は相楽結月の計らいによって雪那のもとに置かれることになった。