概要
『HUGっと!プリキュア』第11話から登場する新アイテム。
キュアエール・キュアアンジュ・キュアエトワールの3人がそれぞれ保有するステッキ状のアイテムで、「エールタクト」「アンジュハープ」「エトワールフルート」と固有の名称がつく。
ただし見た目の形状はどれもまったく同じであり、宝石のようなものがちりばめられたスティックに、ハート型のフレームがつけられたものとなっている(色については所有者のプリキュアのイメージカラーとなる)。
メロディソードはプリキュアの意思によって自在に召喚でき、召喚された時はそれぞれのプリキュアが持つ「二個目のミライクリスタル」がメロディソードにはめ込まれる。つまりエールタクトにはローズ、アンジュハープにはネイビー、エトワーフフルートにはオレンジのミライクリスタルがはめ込まれるということである。
メロディソードはこのはめ込まれたミライクリスタルをエネルギー源としている。
それぞれのプリキュアが持つメロディソードには「タクト」「ハープ」「フルート」と名前がついていることからわかるように、このアイテムは音楽を奏でるためのもので、敵を傷つける武器ではない。
そして3人のプリキュアが音色を合わせることで合体浄化技「プリキュア・トリニティコンサート」を発動できる(後述)。また、それとは別に各プリキュア毎の個人技も発動可能(詳細は個人記事にて)。
なぜこのアイテムが「メロディソード」という武器のような名前になったのかについては、下記に記した誕生経緯が関係している。
ミライクリスタルと同様にメロディソードにもアスパワワを活性化させる力があるようで、ルールーが分析したところによると、このアイテムの出現後各地のアスパワワの増加率は78%上がったらしい。
各プリキュアごとに名称が異なるアイテムは『フレッシュプリキュア!』のキュアスティック以来で、演奏して攻撃するアイテムでは『Go!プリンセスプリキュア』のスカーレットバイオリン以来となる。
誕生経緯
第10話ではなは自分の未来に自信がもてなくなり、プリキュアへの変身能力も失ってしまう。
しかし第11話でオシマイダーと化したチャラリートが街を破壊しはじめ大変なことに。
はなは、自分の日常が壊れて大切な人たちが傷つきかねない状況に「もう絶対にプリキュアからも目の前の理不尽からも逃げない」と覚悟を決めた。そしてはなはプリキュアへの変身能力を取り戻し、さらには新たなミライクリスタル・ローズが発現。
ローズのクリスタルは、この状況を打開して未来を守るための新たなアイテムをキュアエールに授ける。
しかしこれが敵を斬り伏せるための剣そのものであった為、視聴者を驚かせた。
この段階では単に「プリキュアの剣」と呼ばれており、メロディソードという名前ではない。
この時は暴走するオシマイダーの破壊行為によって町中が大パニックになっており、ジョージはミライクリスタルが剣を生み出したことを「民衆が望んだ形」だと意味深なことをつぶやいている。
そしてエールはその剣をもってオシマイダーと化したチャラリートを追い詰めた。しかし、止めの一撃を食らわせようとした所でチャラリートの恐怖に満ちた心を感じとったエールは「剣で彼を倒してはいけない」と直感し攻撃を取り止め、さらに彼の苦悩溢れる嘆きを聞いたエールは剣を捨て、後ろから抱きしめて彼を優しく慰めた。
プリキュアの剣は「手に取って敵を斬れ」と言わんばかりに近づいて来るが、エールは「自分がなりたいプリキュアは何か」を悟り、「必要なのは剣じゃない」という結論に行き着いた。そしてミライクリスタル・ローズは彼女の意を汲み、プリキュアの剣から「剣の属性」を消し去り現在のメロディソードの形状に作り変える。そしてそれと同時に、キュアアンジュとキュアエトワールの手元にもそれぞれメロディソードが現れたのである。
つまり、このアイテムがメロディソードと名付けられているのは、もともとが剣だったからに過ぎない。
武器としての剣は初期形態にすぎなかったわけで、「ついにプリキュアにも本格的な剣型武器が登場か?」と一瞬ミスリードする、いわば視聴者にとっての囮でしかなかったのである。
とはいえ、この剣は刀身が実体ではなく虹色のエネルギー状で、柄の部分はエールのモチーフであるハートと翼が使われている等、「玩具として実際に発売される場合に意識しなくてはならないポイント」をすべてクリアしており、単なる出オチではない凝ったデザインとなっている。
因みに、剣が生まれた際にハリハム・ハリーは「プリキュアの剣や!」と知っているかのような反応を示していたが、剣がメロディソードに変化した際は大変驚いていた。続く12話にて、ハリーははるか未来からやってきた存在であり、両刃剣としてのプリキュアの剣しか知らなかったことが明らかになっている。
またジョージはオシマイダーが現れる直前に「未来を守るために、剣は何も持たない少女を選んだ」と過去形で予言をしていた。しかし実際にはエールは剣の使い手となることを拒否したため、剣は剣としての属性を失ってしまった。そしてチャラリートを浄化した後、ジョージは意味ありげに微笑んでいる。
これらの描写も相まって、エールが剣の使い手となることを拒否したことで未来が改変されたのではと考察する視聴者もいるようだ。
合体技
プリキュア・トリニティコンサート
メロディソードを使用した初期メンバー3人の合体技。
各自の2個目のミライクリスタルをセットしエールタクト、アンジュハープ、エトワールフルートでひとつの曲を奏で「心のトゲトゲ飛んでいけ! プリキュア・トリニティコンサート!」と唱え、メロディソードから発射された白い光のエネルギー波で敵を浄化する。
浄化が完了すると「HUGっと!プリキュア、エール・フォー・ユー」と決め台詞を言いながらポーズを決める。
剣キュアの否定?
放送直後のツイッターなどでは「必要なのは剣じゃない」という台詞が「今まで剣を武器にした・剣状の必殺技を持つ剣キュアの否定」の象徴として取り上げられていた。
あくまでキュアエールがプリキュアの剣を必要としなかったのは「皆を応援する」というはなのスタンス、「プリキュアの剣という有効手段があってもチャラリートを傷つけない」というキュアエールの行動(チャラリート浄化の際も彼を抱きしめて話しかけている)からくるものであり、この言葉が「剣キュア全体の否定をするものではない」のであしからず。
ネタ
名称が2人の先輩プリキュアを合わせたものであることから、こんなネタも。
また上述のキュアスティックの各名称と絡んだネタも。
関連タグ
ベリーソード:先輩プリキュアの「ソード」と名の付くアイテム。「ソード」でありながら斬撃用の武器ではないことも共通している。
ラブリーライジングソード:10周年記念の先輩プリキュアがラブプリブレスで繰り出した剣。ある意味先駆者。