スペック
機体名 | ケーニッヒウルフ |
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番号 | RZ-053(バトルストーリー)FZ-002(ゾイドフューザーズ) |
所属 | ヘリック共和国(バトルストーリー) チーム・マッハストーム(ゾイドフューザーズ) ディガルド討伐軍(ゾイドジェネシス) |
分類 | 狼型 |
全長 | 21.24m |
全高 | 8.64m |
重量 | 90.5t |
最高速度 | 290km/h |
乗員人数 | 1名 |
武装 |
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概要
ヘリック共和国軍が開発した狼型高速戦闘ゾイドで、サイズは大型ゾイドクラスに相当する。西方大陸に生息するコマンドウルフよりも大型のオオカミ型野生ゾイドがベースとなっている。
高い製造コストのために十分に配備出来ないライガーゼロの代わりとして登場した。ライガーゼロが帝国由来の鹵獲機であるため、純共和国機としては初の完全野生態ゾイドであり、ライガーゼロと同様、野生体本来の生命力・戦闘力を尊重した設計となっている。
頭部の展開式のヘッドギアに内蔵されたスコープは、それらの武装と連動して精密射撃や夜間戦闘時において命中率の向上に貢献している。また、背部にある2連装マルチディスチャージャーは煙幕・チャフ・フレアーのほか、『ゾイドインフィニティ』ではプラズマや爆弾などを投射する機能も見られた。
必殺技は機体の全電磁エネルギーを牙に集中させて敵を噛み砕くエレクトリックファンガーで、一時的な機能停止に陥る恐れがある大技である。
新世代ゾイド、とりわけ共和国製の高速戦闘ゾイドは格闘戦を主軸とした機体構成が主流であり、固定火器の搭載は見送られる場合が多かった。本機もその例外ではなく、マルチディスチャージャーへのフォローアップもされなかった。
だが、デュアルスナイパーライフルやAZ5連装ミサイルポッドといった専用武装が開発されており、これらの兵装を装備した状態を「アサルトケーニッヒ」と呼ぶ(『ゾイドサーガ2』では「ケーニッヒウルフDSR」という名称)。しかしながら、デュアルスナイパーライフルはアニメや店頭販促ビデオでは名前に反して高速で弾丸を連射するマシンガンのような描写がなされており、設定面での食い違いが目立つ。
キットについて
キットは単4電池2本で駆動し、尻部のスイッチを入れると背部のファンを回転させながら前脚の内側にあるプレートを可動させつつ歩行。このプレートは軟質素材製のベルトで首と後脚のプレートに繋がれている。
首の基部は上方に45度まで反らせることが可能で、顔も上下に可動し、耳も僅かながら左右に動かす事ができる。この他にもコックピットや口、ヘッドギア、マルチディスチャージャー、尻尾などが手動で可動する。
オプション兵装のデュアルスナイパーライフルとAZ5連装ミサイルポッドはカスタマイズパーツとしてそれぞれ別売りとなっており、前者は砲身の折り畳みと後部のレバーを引くと弾倉が回転する装填ギミックがあり、後者はミサイルポッドのハッチが開閉する。
バトルストーリーでの活躍
本機のプロトタイプであるラビドリーウルフ(電撃ホビーマガジン2002年1月号に掲載)は、急ピッチで開発が進められた為に所々コマンドウルフのパーツが流用されており、その結果として高性能でありながら安定性の面で課題を残すことになった。
戦況に応じて装甲や武装を換装するCAS(チェンジングアーマーシステム)こそないものの、製造コストも相変わらず高く本格的な量産には向かなかった。登場時期も遅く、実戦投入当初こそ活躍したものの次々登場するネオゼネバス帝国軍の新型機の前に圧倒されることも多くなり、共和国軍高速戦闘用ゾイドの新主力機の座はライガーゼロフェニックスが獲得する事となる。結局、シールドライガーやライガーゼロのように戦局を担うゾイドにはなりえなかった。
『機獣新世紀ゾイド 公式ファンブック』内のバトルストーリーでは、中佐に昇進したロブ・ハーマンが本機に搭乗し、突如ガイロス帝国に反旗を翻した旧ゼネバス帝国派に対抗する為、カール・リヒテン・シュバルツ率いるガイロス帝国軍と一時的に共同戦線を張る事になった。
その後、シュバルツ暗殺の為に放たれたヨハン・ホルスト・シュタウフィン軍曹の駆るライガーゼロイクスと交戦。乗機のセイバータイガーを撃破されたシュバルツは瀕死の重傷を負うも、待機中のマッドサンダーを前にして生まれたライガーゼロイクスの隙を突く形でデュアルスナイパーライフルを至近距離で撃ち込み撃破した。
ZOIDS妄想戦記
ハピネットより限定販売されたヘビーアームズケーニッヒウルフに付属のDVD『ZOIDS妄想戦記特別編』ではバックス・スラスト准尉の乗機として登場。デュアルスナイパーライフルやミサイルポッドを標準で備え、それに伴い機体各部も強化された。また、限定的ながらダークスパイナーのジャミングウェーブへの防護策が施されている。
アニメでの活躍
『ゾイドフューザーズ』ではチーム・マッハストーム所属の女性Ziファイター、エミーが搭乗。デュアルスナイパーライフルやミサイルポッド等の火器を標準装備し、赤系統のカラーリングで纏められたMK2仕様だが、強力なユニゾンゾイドの前にはまるで歯が立たず、目立った活躍を見せることはできなかった。また、チーム・マッハストーム内で唯一Ziユニゾンによる合体を経験していない。
キットのパッケージにはファイヤーフェニックスとのユニゾンが作例として掲載されているが、アニメではエミーがRDらとは別行動していることもあってか元々の活躍の機会が少ない上に、中盤でフェニックスが凱龍輝によって撃破されてしまったため、再現の機会は訪れなかった。
後年の『機獣創世記ゾイドジェネシス』では、双方の世界観は異なるものの前作とほぼ同等の外見で再登場を果たしているが、元ゾイド乗りの老婆であるダンブルの卓越した手腕によりリーオ製の武器を持たない機体でありながらバイオゾイドを撃退する戦果を挙げ、フューザーズでの汚名を返上した。まさに「昔取った杵柄」である。
ZOIDS惑星Ziでの活躍
漫画『ZOIDS惑星Zi』では、主人公クーゴ(地球人)の最初の相棒である。
後に破壊されしまい、その後をレオブレイズが受け継いだ。