「……また来てもいいのか…?」
「…戻るとも… …必ず戻る!!!」
「またいつか必ず会おう!!!!」
「カルガラ…君は今どこにいる?」
「生きているのか……?」
「ーただ君たちの身を案ずる」
概要
400年前のルブニール王国探検船提督。モンブラン・クリケットの先祖。
北海民話「うそつきノーランド」のモデルとなった人物。他人が聞いても嘘か本当か分からないような度重なる困難を乗り越えてきた冒険家であり、植物学者でもある。
胸にバツ印の傷があり、子孫のクリケットと同様頭に栗がついている。
プロフィール
人物
非常に道徳的かつ礼儀正しい性格で、部下や国の者から慕われていた。海王類や数十m級の大蛇を一刀のもとに斬り殺し、カルガラと互角に剣を交えるなど戦闘もかなりの腕前。また、生命力も尋常のものではなく、地割れに飲み込まれていても意識を保っているどころか、地盤ごと大地を動かした。
宗教を否定するわけではないが、偉大な“進歩”を否定してまで無意味に人の命を失うような事態は看過できず、その性格によってシャンディアの神を殺し、彼らと初期は対立していた。
活躍
約400年前、ノーランドらが遠方の地ジャヤにたどり着いた時、そこでは「樹熱」と呼ばれる奇病が流行っていた。そこに住む部族シャンディアは神に奇病の蔓延を抑えてもらうために儀式を行っていたが、その供物が人間であることに納得出来ないノーランドは彼らの宗教儀式を邪魔するどころか神を殺す。一触即発の状況に思われたが、酋長が彼の真剣さを見抜き、奇病を治すための一日の猶予を与えた。
そこで数々のトラブルに見舞われながらも、蔓延していた疫病「樹熱」を食い止め、原住民のカルガラと親友となる。共に宴をし、狩りをし、夕日を見ながら酒を交わす。しかし祖先の魂が宿るとされる神木を切り倒したことで状況は一変。先祖を神のように考えるシャンディアは自分たちの思いや歴史を踏みにじるノーランドの蛮行を許すことは出来ず、親友であったはずのカルガラも顔を合わせれば殺すとしてノーランドを避けるようになった。
出航の間際、ノーランドはカルガラたちが自分たちを許せない理由を知り、カルガラたちは彼らが神木を切り倒した理由が植物まで感染させる樹熱を止めるためのやむを得ない予防措置であったことを知る。文化も価値観も違うノーランドとカルガラだが、カルガラの譲れぬ真摯な思いやノーランドの相手を思う優しさを知った上、共に認め合ったことで、お互いを心の底から受け入れる大親友となった。鐘の音に託した言葉と共に二人は再開の約束を交わす。
5年後国王に依頼され、ノーランドは再びジャヤに向かう。航海に慣れた部下達を故郷に残し、航海に慣れてない国王やその軍を率いれて向かう厳しい航海であったが、見事やり遂げた。
しかし、すでに「突き上げる海流(ノックアップストリーム)」によって島の半分は消滅しており、人も文化も全く姿が見当たらない。そこにあったはずの財宝が目当てだった国王はこれに激怒。虚言の罪でノーランドは捕まり、無念のまま母国で処刑される。彼の一族はこのことで国を追われうそつきの烙印を押されるが、類まれな正直者であったノーランドを憎む一族はいなかった。
本編の時代のシャンディア達の間でも、死病から部族を救ってくれた英雄という認識は変わっておらず、むしろ彼が“うそつき”と呼ばれてなおシャンディアの故郷、黄金郷シャンドラの存在を否定することなく死んだその勇姿が北の海の船乗りにより伝えられたことで、さらにノーランドへの尊敬は高まっている。それゆえカルガラとノーランド、再会が叶わなかった彼らの無念を晴らす事がシャンディア達の闘う理由の一つである。
彼の子孫のモンブラン・クリケットが数百年の後もノーランドと同じく黄金郷の存在を信じ証明しようとしていることを知ったカルガラの子孫ワイパーはその事実に涙を流す。
「先祖の名はノーランドか」
ルフィの助けもあって、ワイパーはカルガラが果たせたなかった無念、約束の鐘を鳴らすことに成功。その鐘の音はノーランドの子孫であるクリケットに確かに届き、数百年越しに鐘の音に託された思いは成就することとなった。
「おれ達は ここにいる」
余談
英雄
ドレスローザのグリーンビットにあるトンタッタ王国にも訪れており、当時悪辣な密猟者達に島を荒らされていた彼らを助けている。その為トンタッタ族からはヒーローとして讃えられ、銅像が建てられている。銅像を見たウソップは彼らの警戒を解くために「自分はノーランドの子孫で、仲間達はヒーローチーム『ウソランダーズ』のメンバー」だとごまかしていた。
ウソップ→「ウソランド」
ニコ・ロビン→「ロビランド」
ルフィ→「ルフィランド」
ゾロ→「ゾロランド」
ナミ→「ナミランド」
サンジ→「サンランド」
チョッパー→「チョパランド」
フランキー→「フラランド」
ブルック→「ホネランド」
カボチャの伝道師
植物学者としての知識を活かし、探検の道中立ち寄った島で仲良くなった人々には、生育条件が島の環境に合致する有用な植物をプレゼントとして種付けしていた。その代表格がシャンディアに伝来したカボチャ。これはトンタッタ族から教えてもらったもの。それが後に空島に伝来してガン・フォールの好物となった。