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シュールストレミングの編集履歴

2019-02-12 20:35:24 バージョン

シュールストレミング

しゅーるすとれみんぐ

主にスウェーデン北部で食べられている缶入り食品で、ニシンを塩漬けにして缶詰にした後、そのまま醗酵させた発酵食品の一種。

解説

つづりは「Surströmming」。

スウェーデン語で「シュール(Sur)」は「酸味のある食べ物」を、「ストレミング(strömming)」はバルト海産のニシンを意味する。日本人的には「干してないくさやのようなもの」と言えばイメージしやすいかもしれない。


強烈な悪臭を持つ事から「世界一臭い食べ物」などと評される。(アラバスター指数において世界有数の臭い食べ物の中では群を抜いた数値が出ている)

但し、これはギネス等が公式に認定した記録ではない。


料理への利用法は、くさやアンチョビのような扱いを受け、パンに載せたりして食べる。スウェーデンでも珍味の部類であり、日常的に食べられるわけではない。

そのまま食べる際には塩気がかなり強いので、堅めのパンにスライスした玉ねぎトマトマッシュポテト、ブラーナと呼ばれるヤギ乳のバターにクリームとシナモンを加えたものやクリームチーズなど、シュールストレミング一缶に対し大量の付け合せが用意される(「付け合せで誤魔化してるだけなのでは…」などと考えてはいけない)。


日本の規格(日本農林規格=JAS)では缶詰は高温殺菌することを定めているため、殺菌しないで製造し缶の中で発酵がすすむシュールストレミングは缶詰の定義に当てはまらない。


奇天烈な食べ物だが誕生したのにはもちろん由来があり、本家スウェーデンは北極圏であるため農耕に適さず、牧畜と漁業を生業としていた。そこで冬の保存食として大量の魚の漬物を作ることで貴重な塩分とたんぱく質を摂取していたのである。

しかし夏でも日照時間が短く製塩に不向きな土地であるスウェーデンでは塩は貴重品であり、塩の節約のためにも致し方なく塩水に漬けるという保存方法を採らざるを得なかった。結果、腐敗は防げても発酵までは止めることはできず、シュールストレミングが生まれることになったのだった。

同じに見えますが


逸話

  • 強烈な悪臭のため主に屋外で開封・賞味される。風向きに注意。屋内で空けたら最後、一か月は住めなくなるレベルで臭いが沁み付く。
  • 醗酵の過程で発生したガスが缶の中に充満しているので、ひとたび缶切りの刃を入れようものなら、猛烈な悪臭を放つ漬け汁が噴出する。そのため水中での開封が推奨される(漬け汁が飛び散らずに済むらしい)。
  • スウェーデンから輸出しようとすると、相手国の税関が開封して調べるのを大抵嫌がり、手続きがなかなか進まない。
  • 噴出した内容物で目や鼻をやられないように防護マスクとセットで売られていることもある。
  • 一般に飛行機内へそのまま持込むことは禁止されている(気圧で缶が破裂して悪臭が充満する恐れがある為)。そのため一般的な輸送手段は陸路および海路に限られ、結構値段が張る。
    • 遠方の国へ輸送中、途中暑い地域を通過すると、発酵が止まっていないため目的地(日本含む)に着く頃には固形分が残っていないこともある。
    • 計画的になら空輸することも一応可能。しかし国連の航空規制液体(通常は劇薬・爆発物等用の規制)が入っていると表示された厳重な容器内に特殊梱包してでないと積み込みが許可されず、結局その費用の為に安くは上がらない。
  • 国内で販売されているものには「化学兵器と誤解される恐れがある」という注意書きが添えられている。
  • ノルウェーにて屋根裏で25年前の古いものが発見されたが、隙間に置かれており、屋根を持ち上げるほどに缶が膨らんでいた。

「爆発するのではあるまいか」と恐れた家主が念のためノルウェー軍に通報。軍当局は爆発の危険性はないとし、代わりにスウェーデン在住のシュールストレミング専門家であるルーベン・マドセン氏を紹介。

氏と複数のメディアが見守る中で開封式が行われたが、中身はどろどろに溶けて腐った卵のような異臭を放ち、食べられたものではなかったという。

(参照:外部サイト


…等々、逸話に事欠かない食べ物でもある。


日本での扱い

その臭さから、一時期バラエティー番組の罰ゲームや挑戦企画にこれが出されたこともあった。

世界の果てまでイッテQ!では、「珍獣ハンターイモト」にてスウェーデンでのロケ中イモトが口にしており、その悪臭を「ウ○コ」と評している。ちなみにその後野生のヘラジカを捜索していたが、あまりの異臭に嗅覚の発達しているヘラジカは警戒したのか、全く姿を見せなかった(それを聞いたイモトはシュールストレミングを薦めたガイドに対し「じゃあ何で食わせた」とキレた)。


またザ!鉄腕!DASH!!では城島茂山口達也東山紀之の対決で1口でも食べたら勝ちのルールで1人1缶出されたが、開けるだけでも2分かかり、最終的に誰も口にできず全員アウトになった。なお東山はシュールストレミングの事を全く知らず、不用意に缶をつついたり不用心に缶切りを突き立て開けようとしたりして城島に「危険ですよ」と警告されていた

外部リンク:2012.7.22 ザ!鉄腕!DASH!! シュールストレミング

他にも、2018年6月3日のグリル厄介で外来生物アフリカマイマイを捕獲するためのエサとして、城島が用意していた。


関連タグ

開けるな危険 缶詰 発酵食品

もやしもん:作中に登場。本場での食し方が紹介された他、食用以外のとんでもない使い方をしていた(迷惑行為どころではないので決してマネしないように!)。なおアニメの声優陣(沢木惣右衛門直保役の阪口大助長谷川遥役の大原さやか川浜拓馬役の杉山紀彰及川葉月役の神田朱未)が実際に食しているが、その冒頭で杉山がイワシと間違えている。

外部リンク:もやしもん声優陣 シュールストレミングを食べる

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