概要
ハイスクール・フリートのコミカライズ作品の一つで、ヴィルヘルミーナを主人公としたスピンオフ作品。
月刊コミックアライブにて、2016年7月号から2017年10月号にかけて連載された。全3巻。
作画は槌居氏で、今作と以前に連載したリトルアーミー、同時期に連載していた『ストライクウィッチーズ エーリカ・ハルトマン1941』で角川の陸海空を制覇している。
本作はヴィルヘルミーナがテアの出会いから、アドミラル・シュペーのクラスのTV版本編までの出来事を描いている。
登場人物
「アドミラル・グラーフ・シュペー」
ヴィルヘルミーナ
本作主人公。
テア・クロイツェル
入学試験で数年ぶりに満点を叩き出し、その容姿から「海の妖精」と称された。
その成績から、ビスマルクのベロナから敵対視されている。
作中初期では、あらゆることに無関心な状態であったが、様々な出来事を経てヴィルヘルミナに心を開いていき、その才能を伸ばしていく。
最終話では、艦長帽をヴィルヘルミナに託し、シュペーから砲撃を受けている艦にシュペーの現状を伝えるように下船を命令した。
レターナ・ハーデガン
航海長。TV版で万里小路楓と対峙した際、左側に居た人物。
ミーナとは、海洋準備校に入る前からの幼馴染。ミーナから野生児と言われるほど、運動神経が良く、中型スキッパーの免許を持っている。
レンから「士官を目指さないのか?」と問われた際、「性に合わない」と答えていることから、能力は有る模様。
最終回でのRATt感染時にはミーナに襲い掛かり、ミーナはローザから異常報告とレターナの襲撃から、異常を知った。
ローザ・ヘレーネ・カールス
書記。TV版ではミミちゃんに感状を与え、シロちゃんがブルストを五十六に取られた際、真ん中に居た茶髪の人物。
ミーナとテアとは、海洋準備校以来の仲。
頑張り屋さんで、テニスを嗜んでいる。
リーゼロッテを苦手としている。
最終回ではミーナを逃がすためにドアロックを塞いでいたが、彼女もRATtに感染してしまった。
リーゼロッテ・フォン・アルノー
砲術長。TV版ではシロちゃんがブルストを五十六に取られた際、右側に居た金髪の人物。
劇場版では水上無差別合戦で、水着が脱げたため、恥ずかしくて海に飛び込んだ。
旧貴族の出で、ミーナとは海洋準備校以来、何かと張り合っている。
野心家で、いつかテアを出し抜いて艦長になろうと虎視眈々と狙っている。
最終回ではレーダーの異常報告で修理に向かったことから、その際にRATt感染したと考えられる。
アウレリア・ブランディ
水雷長。TV版で万里小路楓と対峙した際、右側に居た人物。救出後の晴風と慰労会において食事を作った。
リーゼロッテの取り巻きの一人で、外見からキツそうに見えるが、わりと小心者。
最終回ではリーゼロッテにで修理に向かったことから、その際にRATtに感染したと考えられる。
ロミルダ・ハンネ・カールス
機関長。TV版で万里小路楓と対峙した際、中央に居た人物。
愛称はロミーで、誰からも愛されるシュペーからのアイドルだが、実は計算高い性格で腹黒い。
エリーザとは幼馴染で、その性格と行動の真意をよく指摘される。
レオナ・ベックナー
機関助手。TV版では救出後の晴風と慰労会において食事を作った長髪の子。
ジャパニーズカルチャーが大好きで、ミーナに仁侠映画を教えた張本人。
スタイルが良すぎて和装が似合わないのが悩み。
適性試験でベロナから圧力を受けていたが、容姿が似ているため、ミーナが入れ替わって潜入するために利用された。
機関助手であるはずだが、作中の演習や戦闘などでは頻繁に艦橋に居る。
最終回ではサンドラと共にRATtに感染し、ミーナとローザに襲いかかった。
アレクサンドラ・ティエレ
会計。TV版では野間がシュペーに乗り込んだ際、対峙した4人の内、一番右に居た人物。
愛称はサンドラ。レオナとは海洋準備校入学時からの中。
貧乳を気にしていて、胸の話を殴られるので注意。「巨乳は敵」とのこと。
最終回ではRATtの物音に気付いている描写があったため、早期に感染したと考えられる。
救出後の晴風と慰労会における描写から、彼女も野間のファンとなったことが伺える。
マリーア・ローフ
保健委員。TV版では野間がシュペーに乗り込んだ際、対峙した4人の内、右から2番目に居た人物。
包容力のあるお母さん的存在で、よく対立するミーナとリーゼロッテを諫めている。
救出後の晴風と慰労会における描写から、彼女も野間のファンとなったことが伺える。
エリーザ・アウグスタ・レーマン
見張り員。TV版では野間がシュペーに乗り込んだ際、対峙した4人の内、左から2番目に居たカーディガンの人物。
寝坊助な性格だが、頭脳明晰。マリーアによく気に掛けられている。
救出後の晴風と慰労会における描写から、彼女も野間のファンとなったことが伺える。
エルフリーデ・ルフト
炊事委員。TV版では野間がシュペーに乗り込んだ際、対峙した4人の内、一番左に居た人物。
ミーナは彼女が作る料理を絶賛している。当人はよくつまみ食いをするため、ぽっちゃりとしてしまったことが悩み。愛称はリーデ。
救出後の晴風と慰労会における描写から、彼女も野間のファンとなったことが伺える。
「ビスマルク」
クローナ・セバスティアン・ベロナ
ビスマルク級大型直接教育艦「ビスマルク」艦長。代々海軍トップを輩出している名家の出で、それを鼻にかけている。
テアがミーナとの約束を守るために主席の座を蹴ったためにビスマルクの艦長になれたこと等から、テアを敵対視している。だが、ただ威張り散らしているだけではなく、度胸もある模様。
ザスキア・ラウデール
ビスマルク副長。ベロナの取り巻きの一人。
ビアンカ・フォス
ベロナの取り巻きの一人。
「ヴュルテンベルク」
レン・シュテーゲマン
バイエルン級大型直接教育艦「ヴュルテンベルク」艦長。第2巻に登場。
中型スキッパーの免許を持っており、ミーナと競争した。
ミーナに「艦長にならないのか?」と訊ね、「既に付いていくと決めた艦長がいる」と答え、「忠誠宣誓は時代遅れじゃないのか!?」と呆れた。
とある事件をきっかけにブリジットから「レン様」と呼ばれ、慕われるようになる。
ジルケ
「ヴュルテンベルク」副長。影が薄い。
「キング・ジョージ5世」
ブリジット・シンクレア
キング・ジョージ5世級大型直接教育艦「キング・ジョージ5世」艦長。第2巻に登場。
教頭から「教師生活30余年の中で彼女以上はいない」と称される天才。
とある事件をきっかけにレンを慕うようになる。
キャリー・ピアレット
「キング・ジョージ5世」副長。ブリジットの御傍付き。
貧乏性で高価なものに敏感。贈り物を送る際、「タダであげる」ということに抵抗があり、なかなか手を離せない。
ブリジットの指揮能力を心酔しており、彼女が作戦指揮を行えるようにサポートすることに力を尽くしている。
超大型巡洋直接教育艦「フッド」
グレニア・リオン
アドミラル級超大型巡洋直接教育艦「フッド」艦長。第2巻に登場。
大型艦の艦長であるが、艦のサイズに反比例して当人は小さく、尚且つ超が付く短期。
合同訓練プログラムの親善試合では、開口一番に「ぶっ潰す」と吠えるほど。
ドロシー・ウィリアムズ
「フッド」副長。超短期なリオンをよく宥めている。
時々、口を滑らして「後で艦長室な」と言われることもある。
ネルソン級大型直接教育艦「ロドニー」
チェンバレン姉妹
ネルソン級大型直接教育艦「ロドニー」の艦長副長を務める双子の姉妹。第2巻に登場。
姉がマニ・チェンバレン、妹がララ・チェンバレン。
姉妹共に恥ずかしがり屋で気弱な性格をしている。
航洋艦「リンチェ」
アンネッタ・パリオッティ
「リンチェ」艦長。第3巻に登場。
悪戯好きで色々なことに興味を示し、その度に問題を起こす疫病神。
胸部にパッドを入れており、テアから開口一番に指摘された。
落第寸前で単位を採るための日本への遠洋航海の途中、地中海でのブルーマーメイドによる通行規制で足止めを喰らった際にミーナたちと出会う。
ブルーマーメイドの指示を無視して突破しようと持ち掛け、断られればシュペーを囮に利用するなど策士なところもある。チェス世界大会の上位者の腕前で、テアを三度も降した。
リンゴルが指揮をするブルーマーメイド艦隊の改インディペンデンス級沿岸域戦闘艦2隻。
地中海の海賊の取り締まりに従事しており、作中ではシュペーとリンチェの護衛を行った。
その他
ケルシュティン・ロッテンベルク
ヴィルヘルムスハーフェン校学長。かつてテアの母の担任を務めていた。
マイヤー
ヴィルヘルムスハーフェン校教官。かつてテアの母の同期で、彼女の艦の副長を務めていた。
マリアとはそりが合わないのか、「真に遺憾ですが彼女の艦の副長をしていた」とイライラしながら言ってた。6年以上前にマリアから託された艦長帽をテアに渡した。
サシャ・エバンス
ダートマス校教頭。第2巻に登場。
リンゴル
地中海で海賊を取り締まりを行っているブルーマーメイド指揮官。第3巻に登場。
ブルーマーメイドになるも、感謝されるばかりでなく、罵倒されることも多いことに憔悴していた頃、かつて指導教官だったテアの母の「全てを愛せ」の言葉に助けられたため、彼女に恩義を感じている。
テアがクロイツェルの娘と知り、特例で護衛付きで通行を許可する。
途中現れた海賊との戦闘の最中、襲われている貨物船と海賊の動きから、両者がグルだということに気付いた才能に感嘆とした。
マリア・クロイツェル
テアの母。第3巻に登場。
1日として同じところに居ない性格で、週一で送っている手紙の返信が全く届かず、返送され続けるほど。