「私は執行役員のエンプティ。それじゃ。」
イメージCV:引坂理絵
概要
Syogo氏著作「オーズ×Hugっと!プリキュア」に登場する敵キャラクター、所謂オリジナルヴィランである。
クライアス社の新入社員であり、役職は執行役員。
はなと同い年位の少女で、黒いサングラスをかけ黒いスーツの上から黒いコートを身に纏っている(雰囲気が転校前のはなに似ているとも)。
その最終目的は「仮面ライダーとプリキュアの歴史に終止符を打つこと」。
人物像
冷静で淡々としているが、古参の幹部達を内心侮蔑しており、部下を失い追い詰められていくジェロスを「醜い」と評する等、態度にも露骨に表れている。
また「人間は輝く未来を平気で壊し、奪い合い、踏みにじる事でしか生きられない」という人間への失望じみた信条を持ち、「未来をより良い、輝けるもの」にしようとするはな達を「どれほど足掻いても無駄」と真っ向から否定している。その為か戦闘では一般人への被害を顧みない上、邪魔と判断すれば自ら手を下すことも。
能力
多彩な能力を持ち、下記3つを主に使い分ける。
クライクリスタル・ダーク
ミライクリスタルに似て非なる黒い結晶体。中にはトゲパワワが詰まっており、猛オシマイダーの発注、他の幹部が呼び出した猛オシマイダーの強化と制御の強奪、トゲパワワの吸収が可能。更には今作におけるプリキュアの心に闇が生じた際、彼女達のプリハートにセットする事によって闇キュア化させると言う恐るべき力まで備わっている。
時間停止
ミライクリスタル所有者をも停止させられるほど強力だが、時間停止に対する耐性を持つ存在には無効にされることもしばしば。
シャドーライダー
歴代平成ライダーの姿を模した、仮面ライダーの「影」・心の闇を具現化した存在。エンプティはこれらを配下として使役する。
共通の特徴として、
- シャドー=影の名の通り、外見はオリジナルと同一ながらも目が赤く、ベルトを含めた全身が真っ黒。動物・妖精・植物・物体の影の中に潜り、影から影へ瞬間移動出来る。
- オリジナルと違い、フォームチェンジ・必殺技は使えない。と言っても能力はオリジナルと大差ないので、豊富な手数とトゲパワワでカバーしている。
- 倒されても直ぐに復活し、基になったオリジナルライダー本人又はその力を宿したネオライドウォッチ以外の力では例えライダーメダルを使っても完全撃破できない。
…の3点が挙げられる。現状確認された個体は、シャドー電王とシャドーWの二体。
この他にも大の大人の腕をへし折らんばかりの怪力、生身で仮面ライダーと互角に渡り合う身体能力、記憶改ざん能力を持つ。
もう一つの姿、シャドーエール
「輝く未来を永久に消す。影のプリキュア。シャドーエール。」
第36話にてプリハートに似たアイテム「クロハート」とクライクリスタルを使って変身したシリーズ初の闇キュア。
外見
キュアエールに酷似しているが、ピンクは黒に、白は金に配色が変わり、肩に羽織のような黒いファー、腰に「SDベクターローブ」、背中にコウモリの翼を模した「シャドーウイング」、額に二対の長針短針を重ね合わせた「シャドークロックブレード」が追加されている。
(意匠のモチーフはそれぞれ、エボル・フェーズ4のEVOベクターローブ、ガンダムデスサイズヘルのアクティブクローク、アナザージオウⅡのブレードアンテナ)。
尚、初登場時はサングラスをかけたままだったが、第三十九話で外している。また、同話にてクロハートは元々プリハートであり、同じプリハートへの連絡が可能であることが明かされた。
能力
変身前でも高い身体能力がさらに強化され、全プリキュア・全平成ライダー最強フォームを上回る力を持つ厄介な存在と化した。
上記能力を引き続き使用できる他、シャドーの名の通り影から影への瞬間移動も可能。
最大の能力は未来予知。シャドークロックブレードを回転させ、これから起きる事象(例えば相手の攻撃)を予測する。必殺技はクロハートのハート部分をタッチして画面にかざし、左足にトゲパワワのエネルギーを収束させると共に足元から巨大な時計を投影させ、全身を半時計回りに回転させて後ろ回し蹴りを叩き込むシャドー・エテルノ。因みにトゲパワワの量に比例して威力が増大する特性まで備わっている(技のモデルは仮面ライダークロノスのクリティカルクルセイド)。
これらの力を使い初登場時、キュアエールとの一騎打ちで(他のメンバーは変身前の状態で時を止められていた)その脅威を知らしめた。
謎
圧倒的な力を持つ彼女だが、同時に謎も多い。
- 1.野乃はなへの執着
はなを虐めていたシャインヒル学園の生徒を襲ったかと思えば、今度は猛オシマイダーの制御を奪ってキュアエールに嗾けたり、一般人にその存在を嗅ぎまわらないよう忠告し、破れば容赦ない対応に及ぶなど、何故か野乃はな/キュアエールへの執着と敵意が強い。
- 2.行動の矛盾
上記のように一般人を巻き込むことも厭わない冷徹さを持つが、親子の情に流され猛オシマイダーを生み出さずに身を引いたり、猛オシマイダーの攻撃に巻き込まれた親子を身を挺して救出したことがある。しかも後者は無意識だったようで自身も驚きを隠せず、その回の終わりには母親のことを思い出していた。
このことから過去に登場したオリジナルヴィラン達と違い共感の余地もないほどの 「悪の中の悪」とは限らないことが伺える。
- 3.そもそも何者か?
ジョージ・クライ直々のスカウトを受け、それなりに優遇されているようだが、それ以前の素性が全く不明。ドクター・トラウムもその詳細を知らず、リストルからは不信感を抱かれている。
過去多くの並行世界の時間を止めてきた実績を買われているらしいが…
関連タグ
・シリーズ内
グバンド:「オーズ×キラキラ☆プリキュアアラモード」に登場したオリジナルヴィランの一人。彼もまた圧倒的な力と多くの謎を持っていた。
ジョージ・クライ:彼女をスカウトした張本人。同じ人物への執着(彼の場合興味だが)という点では似た者同士。
・シリーズ外
ティード:おそらくイメージモデル。
藤宮博也:人間を滅ぼそうとしながら、何度も人間を救ってきた行動の矛盾繋がり。
この先ネタバレ注意
第三十九話にて遂にサングラスを外し、秘匿していた素顔を暴露。その姿は散髪してラヴェニール学園へ転入する前の野乃はなそのものであった。
「そう。私はあなた。野乃はなよ。」
どうやら並行世界のはならしいが…?