『大鉄塊はまだ、未完成だった。しかし、十分に都市を破壊する力を保持しているのだった。――今や、大鉄塊の体の中には、力が満ちていた。発光する肉体は、破壊の神へと変貌する時が来たことを報せていた。誰にも負けない――たとえ、宇宙を守る神が、目の前に現れたとしても』
――辺見芳哉・著『空飛ぶ大鉄塊』より
概要
別名: | 鉄鋼ロボット |
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身長: | 67m |
体重: | 6万4千t |
出身地: | 地球 |
『ウルトラセブン1999最終章』第2話「空飛ぶ大鉄塊」に登場。
キュルウ星人の地球での姿「辺見芳哉」が書いた児童向けSF小説『空飛ぶ大鉄塊』に登場するロボット。ブリキで出来たおもちゃの様な姿が特徴的。
本来はキュルウ星人が母星に帰るために作っていたものだったが、フレンドシップ計画を恐れ、母星が攻撃される前に地球を破壊しようと企むガロ星人によって兵器として建造された。
胸にある「量子エネルギー変換装置(量子変換システムとも呼ばれる)」であらゆるエネルギーを取り込み、それを動力にして活動。円筒状の宇宙船に変形して空を飛び、地底を自在に掘り進み、両腕から放つ束縛光線で敵を拘束し、胸から発射する「ビーム粒子砲」で倒す。ロボット怪獣らしく滅茶苦茶頑丈な上に、腕力も非常に強い。
これらの多彩な能力からキュルウ星人は「完璧な兵器」「君でも倒すのは無理」とウルトラセブンに忠告したが、実はこの量子エネルギー変換装置が唯一の弱点でもあった。(もっとも、蓋がされているので普通の攻撃では届かない様になっているのだが。)
ガロ星人が内部に搭乗してコントロールし、セブンのエメリウム光線さえ吸収してしまったが、まだ未完成だった(キュルウ星人は「人の熱い想いがあってこそ、大鉄塊を正義の神に変えることができる」としている)ため、セブンにとどめを刺すことができなかった。
最後はセブンを救うために自ら吸収されたキュルウ星人によってコントロールを奪われ、弱点である量子エネルギー変換装置をセブンに抉り出され大破した。
爆発の刹那、大鉄塊が笑ったように見えたのは、キュルウ星人の心から来るものだったのか、それとも・・・。
派生作品
ウルトラマンフェスティバル2001
ダダが用意していた三体のロボット怪獣軍団の一体として登場。
カオスヘッダーの力で強化されており、怪力でコスモスを苦しめたが、新たにウルトラ戦士達が加勢に現れて形成が逆転。最期はウルトラマンネオスのウルトラ・フライングキックを胸部に受けて倒された。
光線では大鉄塊に有効打を与えられない為、格闘技だけで短期決戦を選んだネオスは流石は勇士司令部の戦士と言うべきか。