『私は思った。科学は常に、正義のために在らねばならないと。決して、殺戮や破壊のために使われてはならないと。それは、とても難しいことなのだろう。しかし、それは不可能ではない。空想科学の世界を夢見て表紙を開いた、あの幼い日を……科学を夢見たあの日のことを、忘れさえしなければ』
──『空飛ぶ大鉄塊』終章より
DATA
別名 | 帰化宇宙人 |
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身長 | 人間大 |
体重 | 人間大 |
出身地 | キュルウ星 |
演 | 赤星昇一郎 |
概要
第2話「空飛ぶ大鉄塊」に登場。
数十年前に宇宙船が故障し、地球に漂着した善良な宇宙人。地球人「辺見芳哉」として生活し、母星に帰るための宇宙船を建造できる技術者を探すため、宇宙船の重力遮断システムの設計図を児童向けSF小説『空飛ぶ大鉄塊・上巻』の中に密かに書き込んで出版した。
その後、宇宙船の完成に必要な部分が書かれた下巻の原稿も執筆したが、上巻が世間の理解を得られず、おまけに出版社が火災に見舞われてしまったため出版を断念してしまった。
ウルトラ警備隊のハヤカワ・サトミ隊員の父で、早川科学出版を経営していたハヤカワ・イチロウの知人でもあり、まだ幼かったサトミと面識があった。
宇宙船=大鉄塊を兵器として悪用しようと企むガロ星人に狙われ、ウルトラセブンに助けられるが、大鉄塊を完全なものにするには設計図を知る彼自身が必要なため、大鉄塊に苦戦するセブンを助けるべくあえて自ら大鉄塊に乗り込む。
その後はガロ星人の精神支配に抗い続けて大鉄塊のコントロールを奪い取り、セブンに大鉄塊を自分ごと倒すよう申し出て、大鉄塊と運命を共にした。
余談
劇中では終始人間の姿で登場しており、本来の姿はシルエットでしか登場しない。
これは「善良な宇宙人は人間に近い姿をしている」という監督の考えによるもの。逆に邪悪な宇宙人はひたすら醜くデザインされているのが平成ウルトラセブンの特徴である。
長い触覚や翅らしき部分が見られた辺り、人と昆虫が混ざったような姿の宇宙人だったのかもしれない。