ドゥルガー
どぅるがー
インド神話に登場する女神。
概要
彼女の名前は元々とあるアスラ王のものであった。
彼女はアスラの軍勢を撃退し、ドゥルガー王を殺害した彼女はその名を我が物とした。
彼女の起源についてのエピソードもまた、アスラと神々との戦いに関係するものである。
マヒシャ率いるアスラ軍に圧倒された神々は、自分達の中から出した光を
一つに集め、女神を誕生させた。さらに自分達の持物を彼女に持たせ、
完全武装の戦いの女神とした。彼女はシヴァから授かった三叉戟で
マヒシャを殺し「マヒシャースラマーディニ(マヒシャの殺害者)」の異名を得た。
しかしマヒシャを倒しても戦闘はさらに続いた。続くアスラとの戦いで
ドゥルガーは額からカーリー女神を出現させ、カーリーも
またこの戦闘で大活躍する。
ヒンドゥー教においてはカーリーと共にシヴァの妻パールヴァティーと
同体とされ、同じ一人の女神(デーヴィー)の顕現とされる。
持ち物
『マールカンデーヤ・プラーナ』所収「デーヴィー・マーハートミャ(参考)」によると以下の通り。
授けた存在 | 授けられた物 |
---|---|
破壊神シヴァ | トリシューラ(三叉戟) |
維持神ヴィシュヌ | チャクラム(円盤) |
水神ヴァルナ | 羂索(投げ縄) |
火神アグニ | 槍 |
嵐神マルト | 弓と矢筒 |
雷神インドラ | 雷霆と騎像の鐘 |
死神ヤマ | 杖 |
創造神ブラフマー | 水瓶 |
太陽神スーリヤ | 彼女の全身全ての毛穴に光 |
カーラ(時・死、の意) | 剣と盾 |
乳海 | 装身具と衣類 |
工匠神ヴィシュヴァカルマン | 手斧、様々な飛び道具、不壊の鎧 |
海 | 身につける萎れない蓮華の花輪、手に持つ蓮華 |
山神ヒマヴァット | 様々な宝石、騎獣ドゥン |
財神クベーラ | 盃杯 |
この他にもバリエーションがあるようで、ヤマからは剣、クベーラからは棍棒、とする例もある(参考)。