誘導分岐
1.インド神話に登場する神。
2.インドの弾道ミサイル。
3.黒執事の登場人物。インドの王子ソーマに仕える執事。→アグニ(黒執事)
4.デジタルデビルサーガ アバタールチューナーのキャラクター。
6.サガフロンティアに登場する銃器メーカー。
7.漫画ファイアパンチの主人公。⇒アグニ(ファイアパンチ)
8.機動戦士ガンダムSEEDに登場する大型ビーム砲。→ランチャーストライカー
インド神話のアグニ
アグニは火の神であり、ヴァイシュヴァーナラ(普遍的なもの)の名でも崇められる。
太陽、電光、祭火など世界に遍在する全ての火を象徴する存在で、浄化とも強く結びつき、天則(リタ)を犯す者、悪魔を容赦なく焼き払う神でもある。アグニの働きの中でも祭火と浄化の力は重要視され、前者は神と人の仲介者たる役目、後者はアグニが大地を一度焼き払うことでその地を人の居住可能な場所にするというアーリア人の歴史と絡めて語られる。また、アスラやラクシャーサなどの悪魔を焼き払う神であり、シヴァがアスラの建てた三つの城塞を破壊する際に用いた神箭の鏃にアグニの力が込められるなど強力な存在として描かれる。
「リグ・ヴェーダ」では讃歌がインドラに次いで数が多く、その量は全編の五分の一をしめる。アグニは祭場で燃える火になぞらえられ、黄金の顎と歯、炎の髪、二面の顔、三枚(七枚)の舌を持って祭火に投じられた供物を味わうとされる。供物の中でも特にグリタ(ギー)という純正バターを好む。
上述のアグニの『天地の仲介者』としての役割は祭祀を執り行うバラモン階級から重要視されており、人間によって捧げられた供物や死者の骸から穢れを取り除き、神々の下まで運ぶ権能の起源として以下の逸話がある。
ある時アグニは「神としてあらゆる立場の問いかけに対し誠実に解答しなければならない」と言う義務を忠実に守ったが為に聖仙ブリグを怒らせ、不浄な食べ物以外は口に出来ないと言う呪いをかけられてしまった。ところが後にこれがアグニの「神としての誓い」を尊守しただけと知ったブリグは、アグニの焔に「浄化」の力を与え、この世のありとあらゆる不浄な存在を浄化できるようにしたのである。
アグニの誕生譚は複数のパターンがあり、ブラフマーの創り出した蓮華から誕生したという逸話、原人プルシャの口から生まれたというもの、造物主プラジャーパティによってリグ・ヴェーダと共に創られたという話もある。またアグニは天地両界に属するものとして雨や水脈から生まれる、木や鉄石の摩擦から生ずるなど二重の出生を持つ存在とされる。さらに誕生後、両親を焼き殺したという日本神話のヒノカグツチにも似た異伝も持つ。
人間に対しては体内における消化、憤怒、思想の火とも関連づけられ、信仰者を保護し子孫繁栄をはかる恩恵の神であり、闇を除去する光、霊感、思想の源泉としても讃えられる。
神像として恰幅の良い赤い身体に牡羊に乗る姿で表される。
神格としてのアグニの起源はヴェーダの成立に先立つとされ、印欧語族の文化で重要視された“炉の火”が祓魔の力を持つものとして神聖視され、供物を投じられて奉仕されたことが始まりとされ、薪木・香料・動物の脂肪が捧げられた。語源に関してもラテン語の“イグニス(ignis)”と同根で、ゾロアスター教の火神アータルと同一視される。
時代が移ると共にローカパーラ(護世神)の南東の守護神としての地位を保つだけになり、仏教に取り入れられてからは十二天の一つ、火天となった。火天は赤い体、白い髪、四本の腕をもつ火中に座す仙人の姿で、右に三角印と数珠、左に水瓶と杖を備える。
また阿耆尼(あぎに)とも書かれる。
創作での扱い
女神転生シリーズのアグニ
初出は『真・女神転生』。天魔種族の悪魔であり、デザインは青い炎に包まれた巨人。見た目と神話内の役割通り、火炎吸収相性と火炎属性攻撃に特化したスキル構成だがパラメータにおける“魔”の値が低いことから魔法スキルによる威力は大して期待できない為、仲魔としては“攻”と“速”の高さを頼んで通常攻撃を用いる方が運用しやすい存在である。
「D×2」では2ターンごとにターン開始時に火炎属性の魔法攻撃が発動し、敵全体の防御力を削ぐ固有スキル「イグナイト」を持つ★4悪魔として実装された。火炎ブースタや地獄の業火を覚える火炎アタッカーとしての活躍が見込める。
デジタルデビルサーガのアグニ
主要キャラクターの一人、ヒートが変身する悪魔。
その姿は火炎のように赤い体と四角錐の棘が身を鎧い、双頭と頑健な体躯を備える。
戦闘では、両手の指の間から生ずる伸縮自在の三本の鉤爪を使って攻撃する。それ以外にも屈強な肉体を利用して、ショルダータックルなども用い、勝利時にドラミングをするなど所作に荒々しさが目立つ。
アイテムの取り出し、ブレス系スキルでは右頭部の口、針系物理スキルでは左頭部の口を利用している。
神話の火神としての性格を反映して火炎属性の魔法に長け、力・体のパラメータの上昇率が高い。
五代ゆう著の「クォンタムデビルサーガ」では、周囲の温度を一瞬にして超高熱に上昇させる能力を持つ『上位アートマ』とされる。アグニは火炎を生み出して武器にし。さらに対象の肉体を直接発火させ爆砕させることもできる、いわばサーフのヴァルナと正反対のアートマ。
殲滅力に秀でた火炎操作や超高熱を伴う肉弾攻撃に加え、アグニの頑強な肉体や装甲、驚異的な再生能力、そしてヒート自身の獰猛な性格から上位アートマの中でも抜きんでた実力を備える。
デザインの元ネタは『ウルトラセブン』のラスボスである双頭怪獣パンドンであると思われる(モチーフのアグニ神も二面である為、それに引っ掛けたデザインなのだろう。)。
「悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架」のアグニ
ダリオの魂と融合して炎の力を強化した悪魔。鏡の中に居る為先に別のボスを倒さないと倒せない。
因みに、次作のギャラリーオブラビリンスにもボスとして出演している(ストーリーとは無関係で倒さなくてもクリア可能)
「サガフロンティア」のアグニ
作中に名前だけ登場する、ハンドガンが主力商品の銃器メーカー。本社はマンハッタンにあるらしい。社名を冠したハンドガンが複数登場するので、多くのプレイヤーが知っているだろう。