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アイラーヴァタ

あいらーゔぁた

アイラーヴァタ(Airavata)はインド神話に登場する白象。アイラーヴァナとも呼ばれる。
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概要編集

アイラーヴァタは四本の牙に七本の鼻を持つ巨大なインドラの乗り物で、インドラの支配する楽園スヴァルガの都であるアマラーヴァティーの入り口を守護する存在でもある。

アイラーヴァタは“乳海攪拌”において神々とアスラたちが霊薬アムリタを求めてを掻き混ぜた際に生まれ物の一つであることから、“大海から生まれたもの”を意味してその名がつけられた。

インドラが主要な神として扱われる「リグ・ヴェーダ」等の古い文献には一切登場せず、神話中に登場し始めるのはプラーナ文献からである(「ヴィシュヌ・プラーナ」においてプリトゥから象の王に任命される)

叙事詩「マハーバーラタ」以降はインドラの乗騎としての地位を確立しており、スカンダとの戦いやクリシュナと面会するインドラがアイラーヴァタを伴う姿が見られる。


インド伝承において、象にはを生み出す力があるとされる。

特に雷神インドラと結びつき、別名を“アブラマータンガ(雲の象)”と呼ぶアイラーヴァタの姿にはそれが色濃く描かれている。

アイラーヴァタは鼻を地下に下ろして水を吸い上げ雲に向けて吹き放つとされ、それを以てインドラは降雨をもたらすとされる。

それ以外にも、雨をせき止めるヴリトラにインドラが挑む際にはアイラーヴァタを駆るとされ、「マハーバーラタ」ではインドラがアイラーヴァタに乗って雨を降らせる場面が存在する。


また、アイラーヴァタは世界の八方を支える象ディグガジャ(Diggaja,方位象)の長であり、主人インドラが東方を守るローカパーラであるのに対してアイラーヴァタも東の方角を守るとされる。

ディグガジャはガルーダが生まれた後のの殻からブラフマーが作り出した雌雄八頭ずつの象とされるが、アイラーヴァタに対応して妻となる雌象にアーバラム(Abharamu)という存在がいる。


同一視される存在編集

エーラーワン編集

タイ語名のアイラーヴァタとして、エーラーワン(Erawan)がある。インドラが乗るという点は変わらないが、姿は3つまたは33の頭を持つ巨大な象とされる。

ラーンサーン王朝やラオス王国と関連が深く、特にラオス王国の国旗と国章に描かれた“三つ首の白象”はこのエーラーワンだと言われる。


プルキシ編集

ネパールの仮面劇に登場する、インドラが乗りものであるという白象。


ギリメカラ編集

スリランカでの姿。

ギリメカラを参照。


創作での扱い編集

女神転生のアイラーヴァタ編集

初出は「真・女神転生デビルサマナー」で、種族“聖獣”の悪魔。四本の牙を持つ豪奢な装飾をまとった白象という神話の図像とあまり変わらないデザイン。

攻撃、補助スキルをバランスよく所持するが、HPや体力が高い傾向にあり「デビルサマナー ソウルハッカーズでは性格が友愛のため身を挺して主人公を守る“友愛の加護”など、防御面に秀でた悪魔である。

物語に絡むことはほとんど無く、むしろギリメカラの方が圧倒的に登場作品数や活躍が多いという不遇を受けている。

なお「真・女神転生Ⅳ」で初めて東京の露天商を訪れた際に問われる『アルカソーダラ』という単語はアイラーヴァタの別名である(“太陽兄弟”の意)。


桃太郎伝説のアイラーヴァタ編集

PCエンジンで発売された「桃太郎伝説Ⅱ」と、SFCで発売された「新桃太郎伝説」に象の姿の鬼「あいらばた」として登場した。色違いで「がねえしゃ」や「火象」がいる。「新」では倒した後のつづらで入手できる「白象の足袋」があり、仲間にも着用できるので重宝した。


Fateシリーズのアイラーヴァタ編集

アルターエゴサクラファイブの一体「キングプロテア」を構成している英霊として扱われており、宝具巨影、生命の海より出ずるにもその名が用いられている。


関連タグ編集

インド神話 インドラ プルキシ ギリメカラ

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