遊佐恵美
ゆさえみ
概要
大法神教会の勇者で、人間と天使のハーフ。本名は『エミリア・ユスティーナ』。
あと一歩のところで逃がした魔王サタンと腹心のアルシエルを追い、日本へと渡ってきた。
実際の年齢は17歳だが、仕事に就くため20歳と誤魔化している。
日本ではドコデモグループお客様相談センターの契約社員として働いている。
東京都杉並区永福町在住。
経歴
エンテ・イスラの西大陸で、人間の父『ノルド・ユスティーナ』と天使の母『ライラ』との間に生まれる。以前は父とともに農家の娘として暮らしていた。しかし、12歳のころ、魔王軍の侵攻によって父を失う。その後、父を殺した魔王に復讐するため剣や法術を学び、聖剣を手に入れる。
日本に来てからは、友人や職場関係にも恵まれ、充実したOL生活を送っている。一方で、真奥を監視するため、こっそり後をつけることも。
性格
性格は勇者らしく、真面目で優しく思いやりがある性格。
しかし、作中では真奥や天使など、敵対しているキャラといることが多いため、短気かつ意地っ張りな面が目立つ。しかも、敵に対して度々脅迫まがいの言葉を発するため、真奥から「勇者の言うことじゃねぇなぁ」と言われている。ヒロインでありながら真奥のライバル的なポジションかつ本人のツンの比重の高さゆえに、巷ではベジータ系女子との呼び名も・・・。ちなみに原作者本人にもその通称は耳に入っているようで、おおいにツボにはいったらしい。
一方、階段から転げ落ちたり、財布を落としてしまうなどのドジな面や、ゆるキャラ『リラックス熊』のグッズを集めているなど、かわいいもの好きな面もある。
勇者として旅していた時は政治・交渉面をエメラダやオルバに任せっきりだったため、非常に政治的駆け引きや絡め手に弱い一面も持つ。特に(原作6巻で大きく動揺する事実があったとはいえ)その精神的打たれ弱さから、真奥等からは豆腐メンタル指定を受けている。
胸が小さいことを非常に気にしており、アニメの最終回では真奥とケンカになった際、真奥にそのことを指摘され逆ギレしていた。その真奥には最初、復讐心と殺意しか抱いていなかったが、実際に抱いていた魔王のイメージの違いやある理由などから、徐々にそれも揺らぎつつある。
別にツンデレではない。と、思いきや…
アニメでは顔芸が一番多い。
ちなみに好物はカレー。
武器
進化聖剣・片翼(ベター・ハーフ)
悪魔に対して有効と言われた剣。聖法気を込めれば込めるほど、切れ味や大きさが増し、形が変化する性質を持つ。正体は天界に存在する生命の樹に成る10個のセフィラの一つ『イェソド』の欠片。それが原因で、天界から聖剣を狙われることになる。
一度だけ「バター・ハーフ」と誤記され、ネタにされたのはご愛嬌。
天銀
天界の金属。聖剣の元で、恵美の体と融合している。聖法気を込めることで、聖剣へと変化する。
能力
天使の血を引くため、人間より聖法気許容量がケタ違いに大きい。戦闘力では真奥を上回り、主に剣を用いた接近戦を得意とする。また、原作3巻終盤以降ある理由により、大天使に勝てるほどの攻撃力を手に入れている。
一方、聖法気を力に使う関係上、聖法気を無力化できる大天使サリエルとは相性が悪い。
また、TOEICで700点をとれるなど、英語力も高い。外国語対応ができる(実際には概念による精神感応能力)ため、職場では重宝されている。頭はいい方なのだが、切れ者ぞろいのレギュラー陣であるため、頭脳面では目立たない。
関連タグ
鈴木梨香(恵美の同僚で、親友)
知恵留美子(ひぐらしのなく頃にのキャラ。シエル先輩のオマージュキャラなためこちらにもカレー好きの設定がある。)
電撃文庫 FIGHTING CLIMAX IGNITION(2015年 夏に稼動開始、プレイヤーキャラとして参戦することが公式サイトや公式ツイッターなどで発表された。対戦相手を選び、そのキャラとトークを展開するのだが、御坂美琴との会話はそれぞれが好きなゆるキャラ(恵美がリラックス熊、美琴がゲコ太)について、可愛いところを言い合うトークをする。また、アスナとは『十代後半の凄腕の女剣士』『現代日本と異世界を股にかけて活躍』『人外幼女の「ママ」』『その幼女の「パパ」は作品主人公』など非常に共通点が多く、会話も『娘との暮らし』という共通話題で半ばママ友同士の会話だったりする)
※以降、ネタバレ注意
実は父は生きており、地球に来ているらしいことを大天使ガブリエルに聞かされる(原作6巻)。
そのため、真奥への復讐心が大きく揺らぐことになる。
また、大法神教会の上層部は権力を維持するため、「勇者エミリアは魔王と相打ちになり死亡した」と嘘の情報を流し、恵美を殺そうと刺客を送ってくる始末。自分が救ったはずの世界から裏切られ、勇者としての存在意義を見失いつつある。
天使と人間のハーフという出生はいかにも勇者な設定だが天界からして見れば
天使と人間から子供が産まれた→天使と人間の間には種族としての壁がない
と解釈が可能であり、その存在が天界の危機(天使の絶対的な神聖性の崩壊)を招く存在として天界から問題視されている。
アラス・ラムスが聖剣と融合して以来、その世話を担うようになったが、すっかり母親役が板についてきている。そのため、他人から見たら真奥とは完全に夫婦にしか見えない。
9巻では、全てのトラブルの原因と思われる母親の手掛かりを探るため、エンテ・イスラへ帰郷。そこで幼少の頃の真奥の命を救い知識を与えた天使が母ライラであることを知る。その後、故郷と実家の麦畑を教会と天界サイドに人質にとられ、魔王軍討伐の旗印にされる。
10巻で真奥達の活躍もあり無事に救出されたが、会社には自身の真実を言えるわけもなく、休暇届で申請されている日付より長く欠勤したため、会社をクビになった。
10巻終了時点でエンテ・イスラにはエメラダ、アルバートの二人を除いてまともな味方が一人もいなくなり、父との再会も果たしたため、本編開始当初のような故郷への未練はなくなった。
11巻では流石に失職したままではいられないということで真奥の勤務するマグロナルド幡ヶ谷駅前店を再就職先とした(本当は真奥が遠回しに気を遣うため、エンテ・イスラ親征の費用請求の名目で自ら再就職先として紹介するハズだったが、恵美に先読みされてエライ顔は出来なくなった)。店でのニックネームは「さえみー」。
12巻では東京で、母・大天使ライラとの(恵美が物心つく前に父ノルドの許を去っていたため、実質初の)対面を果たすが(ライラ自身にも世界を救う為の思惑や、夫と娘への愛情があったとはいえ)、顔も知らない母親に「聖剣の勇者」に仕立てられて、エンテ・イスラ中の運命を背負うことになった娘の気持ちへの配慮があまりにも足りない言動に激怒し、立ち会っていた天祢が止めなければ死人が出ていたレベルで逆上、ライラを拒絶(恵美の殺気に凍りついていた真奥たちも、ライラを庇いながらも味方にはならなかった)。
状態異常となったセフィラ『ゲブラー』の少年イルオーンによる襲撃からライラに身を挺して庇われた事で怒りの炎は弱まったものの、そのことでさらに気持ちの整理がつかなくなり、恵美自身の意地や遺恨、芽生えてしまった逃避癖もあって、母とは正面から向き合うことを回避するようになる。
余談
14巻で「アーバンハイツ永福町」を管理運営する不動産会社「大村アーバンコミュニティ不動産」の元女性社員「湯佐恵子(ゆさ・けいこ)」から付けたことが判明する。さらに501号室が高級マンションでありながら、格安物件なのは自身が原因で事故物件になったためと明らかになった。