概要
『ひぐらしのなく頃に』とは、07thExpansionにより製作された同人ゲーム。同人誌即売会であるコミックマーケットにて、2002年夏から順に一編ずつ発表され、原作である同人ゲームは2006年夏に発表された最終章を以て一区切り付いている。
原作の監督・シナリオ・キャラクターデザインは竜騎士07が務めている。
原作となった同人ゲームは様々なメディア媒体に展開され、コミック、ドラマCD、アニメ、コンシューマーゲーム、実写劇場版などがそれぞれ製作された。
ストーリーを追うだけでも十分楽しめるものの、作品の中で提示される謎について「なぜ、そんなことになっているのか」といった推理・考察を展開するのも「ひぐらし」の楽しみ方のひとつであり、2000年代にはオフィシャルサイトの掲示板やファン各人のサイト等で推理・考察・意見交換がさかんに行われた。
その後、原作やアニメで解答編が完結した後も二次創作などは活発に行われていたが、作品としては落ち着きを見せ始めていた。が、2020年にアニメ版で完全新作『ひぐらしのなく頃に業』が発表されたことで再び脚光を浴びることになり、その解答編である『ひぐらしのなく頃に卒』にも期待が高まった。
作品の性質上、残虐性を強調した殺傷表現など暴力的・猟奇的な描写があり、コンシューマーゲームに移植された際には、CEROの審査区分はD(17才以上対象)とされた(コンテンツアイコンは「暴力」のみ)。
また、この作品は多くの社会的メッセージを含んでおり、雛見沢村やそこに関わる人々の目を通して、様々な問題提起が行われている(原作ではその特徴が顕著である)。
加えて、各編の冒頭に登場する独特な詩が、作品に更なる深みを与えている。
内容
昭和50年代の架空の村落・雛見沢村を舞台に、村にまつわる古い因習「綿流し」を軸にして起こる、謎の連続怪死事件を題材にした作品となる。前半は可愛い萌キャラ風の女の子達の明るくコメディタッチな日常描写が多く、キャラクターや状況になじんだところで、後半の重い惨劇描写が降りかかってくるため、その落差によってストーリーがより印象深いものとなっている。
萌えとホラーとミステリーの融合という、当時しては非常に斬新な設定であり、多くの女性ファンも獲得した。また、萌えヒロインが残虐的猟奇的になるというヤンデレという萌え用語をメジャーにした作品でもある。
ミステリー要素としても、王道的なホラーミステリーの舞台である村社会に隠されたミスリードの数々に多くのファンが考察に熱中した
ADVとしての最大の特徴は選択肢が無い。プレイヤーは等しく、謎が提起されてある。
なお、各編はパラレルワールドの如く、それぞれが『似通った時間軸で進みながらも別個の物語』という関係性にある。その為、類似した結末を迎えるストーリーを繰り返し俯瞰しながら真相を探っていくという、ループものとしての側面も含んでいる。
ストーリー
昭和58年5月、都会から寒村・雛見沢村へ転入してきた前原圭一は新しい学校にもすぐに馴染み、友人たちである部活メンバーと共に騒がしくも楽しい毎日を送っていた。
そんなある日、毎年6月に行われる村の祭りである「綿流し」の日に一人が死に一人が消えるという連続未解決事件-通称「オヤシロさまの祟り」-の存在を知る。
それを部活メンバー達に尋ねるものの、彼女らからは揃って口をつぐみ否定され、圭一は何が正しいのかも解からなくなっていく。
毎年起こっている不可解な連続未解決事件や雛見沢に根強く残る村の因習に翻弄される中で、人々は諦めたり、抗ったり、他人を疑ったり・・・
そして、なによりも手を取り、立ち向かっていく人々の姿が描かれていく。
「運命なんてな、金魚すくいの網より薄くて、簡単に破れるもんだってことを覚えておけよ!」
登場人物とキャスト
詳細については、ひぐらしのなく頃にの登場人物一覧を参照。
原作(同人ゲーム)版
連作式のサウンドノベルであり、Windowsに対応したパソコンゲームである。一般的なサウンドノベルで見られるような「選択肢によるストーリー分岐」は存在せず、基本的にプレイヤーは最初から最後までテキストを読み進めるのみである。
上記にもあるが、こちらの方を2021年現在プレイしたいのであれば、Steamでプレイするのが一番手軽かと思われる。なお、現在「鬼隠し編」については新型コロナウイルスに対して効果的なワクチンが発見されるまで無料でプレイすることが可能となっている。気になる方は、この機会に触れてみると良いだろう。(参考記事)
(詳細については、公式サイト、及びSteamの該当ページを参照。)
現在の2023年12月時点でも無料で提供している。(今のうちに購入済みにしておく事を厳しく推奨する。なのでお早めに)
『ひぐらしのなく頃に』(前編・出題編)
『ひぐらしのなく頃に解』(後編・解答編)
『ひぐらしのなく頃に礼』(ファンディスク)
『ひぐらしのなく頃に奉』
- 「雛見沢停留所」(詳細については、下記を参照。)
- 「ひぐらしアウトブレイク」
- 「神姦し編」
- (無印、解、礼の全シナリオ)
雛見沢停留所
「雛見沢停留所」とは、平成12年(2000年)頃に執筆された舞台脚本であり、後に発表された『ひぐらしのなく頃に』の原点となった戯曲作品。『ひぐらし』の作品・世界観設定に通じる要素が散見される。
詳細については、個別記事を参照。
メディアミックス
コミカライズ
多岐に渡って展開されているメディアミックスの中でも最初に発表された媒体(2006年にスクウェア・エニックス刊行「月刊ガンガン」系列で連載がスタート)であり、後になされるアニメ化やコンシューマーゲームへの移植の先駆けにもなった。
また、原作(同人ゲーム)で発表された出題編、解答編、ファンディスクの内容は全てコミカライズされており、以下に挙げるものは全て完結済みである。
漫画版についてはアニメ版と比べて原作の内容を必要十分に押さえられており、内容については評価が高いものの、「鬼隠し編」から「祭囃し編」までを(新品、あるいは電子版で)揃えようとすると以上のいずれと比べても最も高価になるという欠点が存在する(気にならないのであれば、中古を検討してみても良いだろう)。
また、原作者である竜騎士07が書き下ろしたシナリオのコミカライズとしては、以下のものがある。
加えて、アニメ版の完全新作となる『ひぐらしのなく頃に業』のコミカライズについてもKADOKAWA系列である『ヤングエースUP』にて連載している。
こちらはTVアニメとの差異が多々見られていたが、『業』終了後に漫画独自の展開になることが発表された。
コンシューマーゲーム版(本編)
2021年現在までに計4度の移植がなされており、その度にシナリオの修正・追加が行われている。その結果、最新作の『ひぐらしのなく頃に奉(※上記の同人ゲーム版とは別物)』では23ものシナリオが収録されている。
『ひぐらしのなく頃に祭』及び『ひぐらしのなく頃に絆』ではアルケミストが、『ひぐらしのなく頃に粋』では加賀クリエイト(後にエンターグラム)が、『ひぐらしのなく頃に奉』ではエンターグラムが、それぞれの発売元となっている(幾度も発売元が変わっているのは、アルケミストと加賀クリエイトがそれぞれ破産・解散している為)。
上記にもあるが、こちらの方を2021年現在プレイしたいのであれば、『ひぐらしのなく頃に奉』の購入を最も推奨する。原作8編に加え、原作版の『ひぐらしのなく頃に礼』や『ひぐらしのなく頃に奉』、そして、それまでのCS版で発表された追加シナリオも全て収録しており、なおかつ2020年には『ひぐらしのなく頃に奉 EG THE BEST』と題された廉価版も発売されている為、特にこだわりがなければ素直にこちらを購入することをお勧めしておく。
以下、これまでの経緯を簡単に記しておく。
『ひぐらしのなく頃に祭』
『ひぐらしのなく頃に祭』 | 『ひぐらしのなく頃に祭 カケラ遊び』 | |
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発売日 | 2007年2月22日 | 2007年12月20日 |
発売元はアルケミスト、移植先の対応機種はPS2。収録シナリオは、原作7編(「祭囃し編」のみ未収録)に加えて、新規シナリオである「盥回し編」、「憑落し編」、「澪尽し編(※「祭囃し編」の代替)」の三つ。
初めてのCS版となる作品であり、2005年に発売が発表された際は同人ゲームの初の移植作品として注目を集めた(・・・が、発売が延期になったため、同人ゲームの初移植作品としては『MELTY BLOOD』などに先を越されることになってしまった)。結局、発売されたのは原作が完結した翌年である2007年だったが、以下の点が批判を呼ぶ結果になってしまった。
- プレイヤーが最初に触れるシナリオが「鬼隠し編」ではなく、新規シナリオである「盥回し編」なのだが、その内容に以後の展開のネタバレが含まれてしまっている。
- 『祭』の開発時期と「祭囃し編」の執筆時期が被っていた為、代わりの最終章として「澪尽し編」が収録されたものの、特定キャラクターに対する優遇や「祭囃し編」では生存していた登場人物達の死亡といった内容が賛否両論をと呼ぶ結果となってしまった。
- 完全版に相当する『カケラ遊び』の高額さ。
この為、CS版の中でも特に評価が分かれやすい作品となってしまっている。一方で、フルボイス(ドラマCD及びアニメ版と同じ声優、以降のCS版やその他のゲーム作品も同様)になっていたり、原作では癖が強く賛否両論であった竜騎士07によるキャラクターイラストがより万人向けになっていたりしていることも事実である。
『ひぐらしのなく頃に絆』
『第一巻・祟』 | 『第二巻・想』 | 『第三巻・螺』 | 『第四巻・絆』 | |
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発売日 | 2008年6月26日 | 2008年11月27日 | 2009年5月28日 | 2010年2月25日 |
発売元はアルケミスト、移植先の対応機種はニンテンドーDS。収録シナリオは、
『祟』 | 『想』 | 『螺』 | 『絆』 | |
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収録シナリオ | 「鬼隠し編」、「綿流し編」、「祟殺し編」、「染伝し編」 | 「暇潰し編」、「目明し編」、「異本・昼壊し編」、「影紡し編」 | 「罪滅し編」、「皆殺し編」、「宵越し編」、「解々し編」 | 「澪尽し編」、「祭囃し編」、「賽殺し編」、「言祝し編 |
とそれぞれなっている。以上の内、
- 原作版『解』から「祭囃し編」
- 原作版『礼』から「昼壊し編(※粋以降は「異本・」の部分が外れる)」と「賽殺し編」
- コミカライズから「宵越し編」
がそれぞれ新たに収録されている。また、新規シナリオとしては、
- コミカライズの「鬼曝し編」を基にした「染伝し編」と「影紡し編」
- 以上二つのシナリオと関連性を持つ「解々し編」
- 「解々し編」の解答編となっている「澪尽し編」第二部(三部構成となり、大幅な改変が加えられた)
- 『祭』の付録であった短編を大幅に加筆修正した「言祝し編」
が存在する。
以上のように多くのシナリオが追加され、それらの内容の完成度についても概して高く評価された。『ひぐらし』の世界観にはあまり合っていないとの指摘も存在したものの、世界観にある程度の奥行きを与えた点は確かであろう。
・・・が、一方で、『祟』から『螺』までがそれぞれ約4000円、『絆』はやや高い約5000円に値段が設定されており、全て購入した場合には合計約17000円となってしまい、以前批判された『祭』及び『カケラ遊び』の総額よりも更に高額となってしまった(わざわざ言うまでもなく高い)。また、4分割してすら容量はギリギリ(実際、『祭』収録の「盥回し編」、「憑落し編」は『絆』では未収録である)であり、パートボイス化やBGMの劣化を招いてしまっている為、「無理してDSで発売したこと自体が間違いだったのでは」という指摘すら存在した。
新規シナリオを増やす試み自体は間違っていなかったものの、こちらもCS版の中では評価が分かれる作品となった。
『ひぐらしのなく頃に粋』
『ひぐらしのなく頃に粋』 | |
---|---|
発売日 | 2015年3月12日 |
発売元は加賀クリエイト(加賀電子)(なお、2015年12月31日を以て解散した為、それ以降の発売元はエンターグラムに移っている)、移植先の対応機種はPS Vita及びPS3。収録シナリオは、
- 「鬼隠し編」
- 「綿流し編」
- 「祟殺し編」
- 「染伝し編」
- 「盥回し編」
- 「憑落し編」
- 「暇潰し編」
- 「目明し編」
- 「昼壊し編」
- 「影紡し編」
- 「罪滅し編」
- 「皆殺し編」
- 「宵越し編」
- 「解々し編」
- 「祭囃し編」
- 「賽殺し編」
- 「言祝し編」
の計17の既存シナリオに加え、
- 「澪尽し編」-『絆』での三部構成から更に変更され、かつて『祭』に収録されていたストーリー(『絆』での第一部・第三部)が「澪尽し編・表」、『絆』で追加されたストーリー(『絆』での第二部)が「澪尽し編・裏」としてそれぞれ別個に収録された。
- 「羞晒し編」-『祭』の初回限定版に同梱された短編より収録。
の二つの新規・変更シナリオが存在する。
『祭』及び『絆』の全てのシナリオを収録した完全版となっており、タイトルの「粋」の文字も本編シナリオが19編(十・九)であることに由来している。(実際には「澪尽し編」の「表」と「裏」は別個に読み進めていくことになる為、総数は19+1となる。)
『ひぐらしのなく頃に奉』
Nintendo Switch版 | PS4版 | 『ひぐらしのなく頃に奉 EG THE BEST』(廉価版) | |
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発売日 | 2018年7月26日 | 2019年1月24日 | 2020年8月27日 |
発売元はエンターグラム、移植先の対応機種はNintendo Switch及びPS4。収録シナリオは、『粋』で収録された19編全てに加え、
- 「罰恋し編」-「目明し編」のお疲れ様会であり、原作では『礼』に収録されていた。
- 「ひぐらしアウトブレイク」、及びその続編である「ひぐらしアウトブレイク~神姦し編~」
- 「雛見沢停留所」-詳細については、上記を参照。なお、本シナリオにおけるキャラクターデザインは、コミカライズ版で作画を担当しているともぞ氏が手掛けており、CVも全員舞台版と同キャストが担当している。
が新規に収録され、収録シナリオの総数は23編となった。紛うことなき集大成と言える作品となっている。
なお、Switch版には発売当初、新規シナリオに富竹ジロウのボイスが入っていなかった。
これはボイス担当大川透が病気療養中だった為であり、その後のアップデートにより追加するという措置が取られた。
その他のゲーム作品
『ひぐらしデイブレイク』
『ひぐらしデイブレイク』 | 『ひぐらしデイブレイク改』 | 『ひぐらしデイブレイク Portable』 | 『ひぐらしデイブレイク Portable MEGA EDITION』 | |
---|---|---|---|---|
発売日 | 2006年8月13日 | 2007年4月22日 | 2008年11月27日 | 2009年11月26日 |
対応媒体 | Windows 2000 / XP | Windows 2000 / XP | PlayStation Portable | PlayStation Portable |
開発元 | 黄昏フロンティア | 黄昏フロンティア | アルケミスト | アルケミスト |
同人サークルである黄昏フロンティアが開発した対戦アクションゲームであり、古手神社の至宝である「フワラズの勾玉」を巡る大騒動が描かれている。また、原作版『礼』に収録されている「昼壊し編」はこのゲームを基に竜騎士07が書き下ろしたシナリオとなっている。
その後、アルケミストにより『ひぐらしデイブレイク Portable』と題された上でPSPに移植されている。また、『ひぐらしデイブレイク改』及び『ひぐらしデイブレイク Portable MEGA EDITION』ではそれぞれ新チームが選べるようになっていたり、登場人物の追加が行われている。
『ひぐらしの哭く頃に雀』
アーケード(AC)版 | PlayStation Portable版 | |
---|---|---|
発売日 | 2009年7月16日 | 2009年11月12日 |
2011年まで存在したゲーム会社であるAQインタラクティブが開発した麻雀ゲームであり、
プレイヤーは圭一として麻雀で対戦しつつ雛見沢を生き残っていくストーリーとなっている。その後、PSPにも移植された。
『ひぐらしのなく頃に命』
紹介PV
2020年9月3日から配信された iOS / Android 用アプリゲームであり、ジャンルはRPGとなっている。また、バトルBGMはテイルズ オブ シリーズやヴァルキリープロファイルなどを手掛けた桜庭統が担当している。
【ストーリー】
昭和58年に発生した火山性の有毒ガスにより、住民約1200名が命を落とした『雛見沢大災害』から10年後の、平成5年6月-
災害によって家族を失った少女、公由一穂(村長である公由喜一郎の孫娘)は廃墟となった雛見沢を訪れるものの、「ツクヤミ」と呼ばれる謎のバケモノに追われる。すんでのところで、自らを神と名乗る不思議な存在である「田村媛命」(『ひぐらしアウトブレイク』にも登場した存在)から戦う力を得る一穂だったが、その導きに従って古手神社の祭具殿へと入った一穂は-懐かしくも切ない-平和な頃の雛見沢に迷い込むことになる。
そして、彼女はそこで出会った赤坂美雪(赤坂衛の娘であり、原作にも登場している)と鳳谷菜央(ネタバレ注意の異父妹)と共に災害の謎を探っていくが・・・
(詳細については、公式サイト、及び公式Twitterアカウントを参照。)
ドラマCD
原作8編(「鬼隠し編」、「綿流し編」、「祟殺し編」、「暇潰し編」、「目明し編」、「罪滅し編」、「皆殺し編」、「祭囃し編」)がドラマCD化されている。
(詳細については、ドラマCD公式サイトを参照。ただし、長らく更新されていない為、注意されたい。)
実写劇場版
2作が製作された。
- 原作の「鬼隠し編」をベースとして『ひぐらしのなく頃に』が製作され、2008年5月10日に公開された。
- 原作の「罪滅し編」をベースとして『ひぐらしのなく頃に誓』が製作され、2009年4月18日に公開された。
連続ドラマ版
以下のものが放送された。
- 2016年5月20日からBSスカパー!にて、『ひぐらしのなく頃に』がオリジナル連ドラとして放送された。ベースとなった原作は「鬼隠し編」「綿流し編」「祟殺し編」で、全6話構成。
- 2016年11月25日からBSスカパー!にて、『ひぐらしのなく頃に解』がオリジナル連ドラとして放送された。ベースとなった原作は「目明し編」「罪滅し編」で、全4話構成。
主演は稲葉友が務めた他、主要キャストはNGT48からオーディションで選出された。
小説
原作8編及び『礼』の「賽殺し編」については星海社より文庫本として刊行されている。イラストは全てpixivユーザーでもあるともひ(ユーザーページ)が手掛けている。
また、その他にも外伝である「猫殺し編」やアンソロジー企画である「語咄し編」なども刊行されている。(なお、原作版『奉』やCS版などに収録された「言祝し編」や「羞晒し編」、「ひぐらしアウトブレイク」なども小説が初出の媒体である。)
本編
- ひぐらしのなく頃に(文庫版)・〈全7巻〉
タイトル | 発売日 | |
---|---|---|
第一話 鬼隠し編(上) | 2011年01月11日 | ISBN 978-4-06-138901-4 |
第一話 鬼隠し編(下) | 2011年02月09日 | ISBN 978-4-06-138902-1 |
第二話 綿流し編(上) | 2011年03月10日 | ISBN 978-4-06-138907-6 |
第二話 綿流し編(下) | 2011年04月07日 | ISBN 978-4-06-138909-0 |
第三話 祟殺し編(上) | 2011年05月10日 | ISBN 978-4-06-138911-3 |
第三話 祟殺し編(下) | 2011年06月09日 | ISBN 978-4-06-138913-7 |
第四話 暇潰し編(※一巻完結) | 2011年07月07日 | ISBN 978-4-06-138914-4 |
- ひぐらしのなく頃に解(文庫版)・〈全9巻〉
タイトル | 発売日 | |
---|---|---|
第一話 目明し編(上) | 2011年09月08日 | ISBN 978-4-06-138918-2 |
第一話 目明し編(下) | 2011年10月06日 | ISBN 978-4-06-138920-5 |
第二話 罪滅し編(上) | 2011年11月10日 | ISBN 978-4-06-138921-2 |
第二話 罪滅し編(下) | 2011年12月08日 | ISBN 978-4-06-138923-6 |
第三話 皆殺し編(上) | 2012年01月10日 | ISBN 978-4-06-138924-3 |
第三話 皆殺し編(下) | 2012年02月09日 | ISBN 978-4-06-138927-4 |
第四話 祭囃し編(上) | 2012年03月08日 | ISBN 978-4-06-138928-1 |
第四話 祭囃し編(中) | 2012年04月10日 | ISBN 978-4-06-138929-8 |
第四話 祭囃し編(下) | 2012年05月10日 | ISBN 978-4-06-138930-4 |
- ひぐらしのなく頃に礼(文庫版)・〈全1巻〉
タイトル | 発売日 | |
---|---|---|
賽殺し編(※一巻完結) | 2012年06月07日 | ISBN 978-4-06-138934-2 |
以上の星海社による文庫本シリーズについては、公式サイト その1・その2も参照。
外伝・アンソロジー企画
- ひぐらしのなく頃に外伝 「猫殺し編」・〈スクウェア・エニックスより刊行〉
綿流し直前の部活の一コマを描いた短編小説であり、単体でアニメ化もされている(ただし、第1期『ひぐらしのなく頃に』のDVD全巻購入特典であった為、あまり存在を知られていない)。コミカライズの初回購入特典であった為、現在は入手困難。
- 『ひぐらしのなく頃に祭』・「羞晒し編」
CS版の『祭』の初回限定版に同梱された竜騎士07による書き下ろし短編。その後、アニメ版『礼』でアニメ化され、CS版でも『粋』及び『奉』に収録された。
元々は上記の『ひぐらしデイブレイク』のオリジナル・サウンドトラックのブックレットに寄贈された竜騎士07による書き下ろし短編であった。その後、現在(同人ゲーム)版・CS版のそれぞれの『奉』にて、続編である「神姦し編」と共に収録された。
- ひぐらしのなく頃に アンソロジーノベル・〈全7巻〉〈Softgarage・ソフトガレノベルズより刊行〉
タイトル | 刊行月 | |
---|---|---|
壱 | 2005年08月初版 | ISBN 4-86133-053-X |
弐 | 2005年11月初版 | ISBN 4-86133-061-0 |
参 | 2006年02月初版 | ISBN 4-86133-067-X |
肆 | 2006年05月初版 | ISBN 4-86133-078-5 |
伍 | 2006年08月初版 | ISBN 4-86133-083-1 |
陸 | 2006年11月初版 | ISBN 4-86133-091-2 |
漆 | 2007年02月初版 | ISBN 978-4-86133-094-0 |
- ひぐらしのなく頃に ノベルアンソロジー・〈全2巻〉〈一迅社・DMC NOVELSより刊行〉
タイトル | 刊行月 | |
---|---|---|
1巻 | 2007年06月初版 | ISBN 978-4-7580-0386-5 |
2巻 | 2010年07月初版 | ISBN 978-4-7580-0568-5 |
- ひぐらしのなく頃に 語咄し編・〈全3巻〉〈スクウェア・エニックスより刊行〉
タイトル | 刊行日 | |
---|---|---|
語咄し編 | 2006年11月21日 | ISBN 978-4-7575-1694-6 |
語咄し編2 | 2007年12月22日 | ISBN 978-4-7575-2171-1 |
語咄し編3 | 2009年01月12日 | ISBN 978-4-7575-2461-3 |
一部の話については、コミカライズもされている。
- ひぐらしのなく頃に 蔵出し編・〈「無印」&「続」-全2巻〉〈スクウェア・エニックスより刊行〉
原作8編の完成版に収録されなかった未公開シナリオを収録した単行本。コミカライズの初回購入特典であった為、現在は入手困難。
アニメ
原作の出題編/「(無印)」出題編、解答編/『解』、ファンディスク/『礼』の全ての内容がアニメ化されている他、原作版『奉』から「ひぐらしアウトブレイク」(元々は『ひぐらしデイブレイク』のオリジナル・サウンドトラックのブックレットに収録された短編)、CS版から「羞晒し編」(元々はCS版『祭』の初回限定版に同梱された短編)もアニメ化されている。
一方で、第2期『解』の一部と第4期『煌』(※「罰恋し編」を除く)はオリジナルエピソードであり、正統続編である第6期『業』・第7期『卒』についてもアニメでの完全新作となっている。
また、第5期『拡』まではスタジオ・ディーン、第6期『業』・第7期『卒』についてはパッショーネが制作を担当している。
アニメ版は基本的に第1期『ひぐらしのなく頃に』と第2期『ひぐらしのなく頃に解』を視聴すれば「祭囃し編」までの内容を押さえられる。併せて全52話ではあるが、必然的に読了に時間が必要となる原作版・CS版より(ストリーミングサービスなどを利用すれば)気軽に鑑賞できるという利点が存在する。一方で、以上の二つと比べると内容を端折っており、その点については賛否が分かれている。
なお、詳細については、以下のそれぞれの公式サイトを参照。
第1期『ひぐらしのなく頃に』(無印)
TVアニメとして、2006年4月から同年9月まで関西テレビ、チバテレビ、テレビ埼玉、テレビ神奈川、AT-X(約2ヶ月遅れ)他にて、連続2クールで放送された。全26話構成。
原作より「鬼隠し編」、「綿流し編」、「祟殺し編」、「暇潰し編」、「目明し編」、「罪滅し編」をアニメ化している。また、DVDの全巻購入特典であった「猫殺し編」もこちらに含まれる。
なお、千葉テレビ以外のネット局では、エンドカードにおいて「この物語はフィクションです」と言う趣旨の説明が表示されたが、局によって、いわゆるブルーバックであったものとオープニングタイトルバック画面を流用したものの二通りに分かれた。
主題歌 | OP「ひぐらしのなく頃に」 | ED「Why, or why not」 |
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リリース | 2006年5月24日 | 2006年6月28日 |
作詞 | 島みやえい子 | 綾菓、interface(英語補) |
作曲 | 中沢伴行、高瀬一矢 | 大嶋啓之(編曲も担当) |
アーティスト | 島みやえい子 | 片霧烈火 |
第2期『ひぐらしのなく頃に解』
TVアニメとして、2007年7月から同年12月まで連続2クールで放送された。第1期(無印)からの放送局の変更としては、兵庫県と京都府における放送局が、それぞれサンテレビ、KBS京都に変わっている。
原作「罪滅し編」のTIPSである「悪魔の脚本」をベースに、第1期(無印)中に放送された「罪滅し編」のエピローグである「サイカイ」、「皆殺し編」への助走としての役割を果たしたアニメオリジナルエピソードである「厄醒し編」に加えて、原作より「皆殺し編」と「祭囃し編」をアニメ化している。
なお、全24話構成であるものの、放送中に作品の内容を想像させる殺人事件が発生したため、一部ネット局では視聴者に対する配慮から番組が打ち切られた。
主題歌 | OP「奈落の花」 | ED「対象a」 |
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リリース | 2007年8月22日 | 2007年8月22日 |
作詞 | 島みやえい子 | interface |
作曲 | 中沢伴行 | bermei.inazawa(編曲も担当) |
アーティスト | 島みやえい子 | anNina |
第3期『ひぐらしのなく頃に礼』
OVAとして、2009年2月から同年9月にかけて発売された。全5巻となっている。
CS版『ひぐらしのなく頃に祭』の初回限定版に同梱された短編より「羞晒し編」を、原作版『ひぐらしのなく頃に礼』より「賽殺し編」と「昼壊し編」をそれぞれアニメ化している。
第4期『ひぐらしのなく頃に煌』
OVAとして、2011年7月から2012年1月にかけて発売された。全4巻となっている。
原作より「罰恋し編」をアニメ化している他、オリジナルエピソードである「妖戦し編」「結縁し編」「夢現し編」が製作された。
第5期『ひぐらしのなく頃に拡~アウトブレイク~』
OVAとして、2013年11月22日から発売された。全1巻となっている。
『ひぐらしデイブレイク』のオリジナル・サウンドトラックのブックレットに収録された短編より、「ひぐらしアウトブレイク」をアニメ化している。ただし、続編である「神姦し編」の内容については触れていない為、不自然な終わり方となっている。
第6期『ひぐらしのなく頃に業』
紹介PV・第1弾
紹介PV・第2弾
紹介PV・第3弾
2020年1月に制作決定が発表された完全新作。第1話の放送までは単に『ひぐらしのなく頃に』としか発表されていなかったが、第2話のオープニングから正式なタイトルが発表され、本作が完全新作であると明かされた。
当初は2020年7月からの放送予定だったが、COVID-19による制作スケジュールの遅れにより放送開始が3ヶ月延期された。
2020年10月1日から2021年3月19日にかけて、TOKYO MX、BS11、サンテレビ、AT-Xにて、連続2クールで放送された。全24話構成。
(詳細については、公式サイト、及びTwitterアカウントを参照。)
上記の通り、本作ではアニメ制作会社が「パッショーネ」へ変更された他、キャラクターデザインは渡辺明夫、音楽は歴代のアニメ劇伴を手掛けてきた川井憲次がそれぞれ担当している。
また、KADOKAWA系列の『ヤングエースUP』でコミカライズが連載されている。
主題歌 | OP「I believe what you said」 | ED(前半)「神様のシンドローム」 | ED(後半)「不規則性エントロピー」 |
---|---|---|---|
リリース | 2020年10月14日 | 2020年11月4日 | 2021年2月15日 |
作詞 | 志倉千代丸 | 志倉千代丸 | 志倉千代丸 |
作曲 | 悠木真一 | Tak Miyazawa | 悠木真一 |
アーティスト | 亜咲花 | 彩音 | 彩音 |
※1話ではOPは流れず、EDに1期OPの『ひぐらしのなく頃に』が流れた。
第7期『ひぐらしのなく頃に卒』
【各PVの内容には『業』のネタバレが含まれるので注意!】
解禁PV
紹介PV・第1弾
紹介PV・第2弾
『業』の続編かつ解答編となる。
2021年7月から、TOKYO MX、BS11、サンテレビ、AT-Xにて放送予定。
(詳細については、公式サイト、及びTwitterアカウントを参照。)(※『業』のものと同様。)
主題歌 | OP「Analogy」 | ED「Missing Promise」 |
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リリース | 2021年7月28日 | 2021年8月25日 |
作詞 | ||
作曲 | 志倉千代丸 | |
アーティスト | 彩音 | 鈴木このみ |
演奏会
本作の楽曲を弦楽四重奏+ピアノで生演奏するコンサートが『ひぐらしのなく頃に奏』と題されて行われた他、同名のCD・DVDも発売された。
公演日は2016年9月23日、会場は三鷹市芸術文化センター 風のホールにて開催された。その後、仙台、大阪、福岡でも公演が行われた。
(詳細については、公式サイトを参照。)
余談
- 原作各編の名前は何れも『〇△し編』(漢字二文字、送り仮名一文字)というフォーマットで 統一されており、派生作品・二次創作でもそれが踏襲されていることが多い。『ひぐらしの哭く頃に雀』特典CDの「虚仮威し編」のような例外やアンソロジー『語咄し編』ではフォーマットと全く違うサブタイトルが多い場合もある。
- 雛見沢村の風景は、世界遺産である岐阜県大野郡白川村(白川郷)を参考にしたものであるため、聖地巡礼として現地に行く者も多い。
- また、原作者がリスペクトする作品へのオマージュが色々見られる。例えば東方Projectからは古手梨花というキャラクター(旧作の里香、語尾の「なのです」が共通点)、Windows版作品の博麗霊夢等に見られる特徴的なデザインの巫女服、TYPE-MOONから月姫に登場したキャラクターと外見や名前が瓜二つ(CVに至っては、アニメ版と同じ)でカレー好きのサブキャラクター等。なお、後者はTYPE-MOON事後承諾済みである。)
- PUBG MOBILEは本作を意識しており、マチェットの説明文に「嘘だッ!」と書かれている。
⚠『ひぐらしのなく頃に』、『ひぐらしのなく頃に解』、『ひぐらしのなく頃に令』及び、『宴殺し編』が主要な本編であるが、これらを除いた物語は本編の設定としての矛盾、特にキャラ変されており、本来のモノとは大きく乖離しているので注意 ⚠️(ネタは含まれない)
関連動画
原作版『ひぐらしのなく頃に奉』OP
CS版『ひぐらしのなく頃に奉』OP
アニメ版『ひぐらしのなく頃に』(無印)-第1話
アニメ版『ひぐらしのなく頃に業』-第1話
関連タグ
個別
部活メンバー エンジェルモート ソウルブラザー 雛見沢 雛見沢症候群 オヤシロさま
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関連作品
- 「野性の証明」…日本国内の辺境を舞台に、人格豹変による惨劇を描いた作品その1。電波キャラ幼女&架空の感染症つながりでもある。
- 「痕」…日本国内の辺境を舞台に、人格豹変による惨劇を描いた作品その2。移住して来た主人公&舞台装置的人外つながりでもある。
- 「紺碧の艦隊」…登場人物のネーミングの元ネタとされる(例えば前原圭一←前原一征)。第二次世界大戦で戦死を遂げた人物が過去の並列世界に転生し歴史を繰り返さぬよう奔走するという筋書きの架空戦記である。なお紺碧の艦隊でのネーミングの元ネタも幕末志士等から得ているので(例:前原一征←前原一誠)ある意味多重ループしてる。
- 「ファイナルファンタジーV」…今更言うまでもないが竜宮レナのモデルはFF5のレナ・シャルロット・タイクーンである。その上FF5の実質主人公であるバッツ役は圭一と同じ保志総一朗氏である。
竜宮レナ、園崎魅音、園崎詩音、古手梨花、北条沙都子が参戦。このうち、魅音&詩音と梨花&沙都子はタッグを組む。
原作ゲーム版においてコラボを行った・・・だけで済めば良かったのだが、何とテレビアニメ版でもコラボをしてしまった。しかも、原作者許可済である。
アニメ3話でコラボしたのみならず、アニメ最終回のEDで3話に登場したキャラの後ろ姿が登場している。ちなみに、ラスピリのちょことひぐらしの古手梨花はCVが田村ゆかり。
更に言うと、ループものとしても作品ジャンルが同じという驚異のシンクロ率。
コラボが決定している。ちなみに、本作のコミカライズはSINoALICEの制作担当のスクエニから出ている「ガンガン」系の雑誌で連載されているのが多くある。
昭和58年つながり。こちらでも時をかけている。
作中の随所に「パリスの審判」を明確に連想させる描写が存在する。またTVアニメ『ひぐらしのなく頃に解』のエンディング曲「対象a」は、作品の世界観をアンティゴネの物語に重ねて、テーマを暗示している。
共通キャストとして、中原麻衣、保志総一朗、雪野五月、小杉十郎太がそれぞれ出演している。
カップリング
詳細については、ひぐらしのなく頃ににのコンビ・グループ・カップリング一覧を参照。
関連リンク
他の言語・表記揺れ
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それは無理です。それが私たちの答えです。