当真勇
とうまいさみ
「外れる弾なんか撃てるかよ」
概要
3巻で遠征から帰ったトップチームの一員として初登場。船酔いでダウンしたらしい冬島隊長に代わって隊を代表していた。
A級2位という全体でも最上位と言うに相応しい部隊で、実質的に1人で戦闘員を務めている。
人物像
個人ランク狙撃手1位にして、総合ランク4位の成績を持つ、感覚派狙撃手筆頭。18歳の高校3年生。
元々はソロの狙撃手としてブラブラしていたのだが、当時中学生だった真木に「働け」と怒られ、愉快になってチームを組んだのが始まり。
今時珍しいリーゼントの髪型が特徴的な、我が道を行く天才型。リーゼントだが別段不良というわけでもなく、ゆるく気さくな性格。特に後輩に対しては面倒見の良い一面を覗かせる。ただし学業成績の方はかなり微妙。毎朝のセットに掛かる時間は「トリガーオン」の戦闘体換装で2秒くらいらしい。
当てて当然の的に興味がないため、狙撃手の合同訓練はしばしばサボっている。参加したとしてもユズルと共に弾痕で絵を描いていたり、隠密狙撃で上位陣の顔見知りだけを一方的に狙撃すると、それで満足して訓練を終えてしまったりと成績を無視した行動を取っているため、合同訓練による個人ポイントの加算が殆どない。しかし、圧倒的な実戦戦績により不動の狙撃手1位の座に君臨している。
無駄弾は撃たない主義を掲げていて、No.2狙撃手奈良坂の「当てなくても行動を制限できれば十分」という発言には「だからお前は2位なんだ」とかなり辛辣に返していた。もっとも、奈良坂の狙撃の腕は評価しているため、その実力を認めている事の裏返しとも取れる。
絵馬ユズルに対しては、鳩原の失踪以降は第二の師匠を名乗ってなにかと可愛がっている。本人は鳩原を深く慕っているため師匠だとは認められていないが、合同訓練に対するスタンスなど同じ「型にはまらない才能」の持ち主として行動を共にする事が多い。
ネコが懐いてきた縁で出穂に対して指導する事になったが、なかなか狙撃の腕が上がらない彼女に対し、かなり適当かつ大雑把な指示で的のど真ん中に当たるように矯正していたりと、指導面でも天才肌の様子。
また能天気なようでいて、チカの「人が撃てない」という弱点に対し、その本質を見抜き「実際には撃てる」という事実を最初に看破しているなど、狙撃手の後輩たちには割と目をかけており、実力相応の洞察力を併せ持っている事が伺える。
国近と今は高校のクラスメートで、学業成績がだいぶ残念な国近と当真は幾度も今に救われているらしい。また失踪した鳩原も、高校在籍時はこの3人と同じクラスであった。
ボーダー隊員はその大半が頭脳派か、肉体派か、両方を兼ね備えた傑物かであるが、当真は成績も微妙な上に体力もないという狙撃の才以外は相当に残念なタイプである。太刀川以下の学力に生身の体力は修以下と言えばそのヤバさが伝わるだろうか。
活躍
黒トリガー奪取作戦では、最初は迅を担当していたが、彼のサイドエフェクトもあり狙撃は相性が良くない事から嵐山隊へ狙いを変更。合流後は空中で隙だらけになった時枝を仕留め、続く第二射で木虎も狙ったが間一髪で瀕死の時枝が引き寄せた事で片足のみに留まった。
その後、嵐山の「テレポーター」での瞬間移動先を完璧に読み切り撃ち抜こうとしたが、機動力を殺したはずの木虎がスコーピオンを足代わりにする事で裏に回ってきており、狙撃体勢に入った隙を突かれベイルアウトした。
大規模侵攻編では本部でアイマスクをつけ昼寝をしていたが、終盤に奈良坂・古寺と共に本部屋上に現れる。奈良坂と共にその驚異的な腕前を披露してハイレインへの狙撃を成功させ、出水を援護した。しかし、ミラがラービットを転送させてきた事により、冬島隊長のショートワープでの退避を余儀なくされた。その後しばらく睨み合いになったが、風間隊・諏訪隊と合流してラービットを撃破している。
ガロプラ襲撃時には、本部屋上から狙撃手チームの半分を率い、人型トリオン兵「アイドラ」を迎え撃った。
B級ランク戦ROUND6「三雲隊vs生駒隊vs王子隊」では解説を担当。
実況の国近からはもう1人の解説ゾエさんも含め「3人合わせてアホの子18歳トリオ」と紹介された上に「反比例」の意味が分からない疑惑も出たが、修や千佳の機転を褒めたり、三雲隊にもう一人のエースが必要な事を指摘したりと、解説自体はかなりちゃんとしたものを行なっている。
遊真、荒船、穂刈、影浦隊のメンバーと共に影浦の実家のお好み焼き屋で食事していて『千佳が人を撃てない』という話題になった際には、撃てないものは仕方ないという認識の中でただ1人千佳はその気になれば人が撃てる人間であると確信しており、「(撃てないと撃ちたくないは)0と1くらい違う」「追い込まれれば撃つ」と断言する程であった。ランク戦の結果如何に関わらず千佳が遠征に同行することを聞き、千佳が自身の身を守れるようにする為にも彼女を追い込んで人が撃てるようにする必要があると遊真にアドバイスを送った。事実、その後のランク戦で千佳は自分の意思で人を撃つことに成功している。
戦闘能力
No.1狙撃手の名に恥じない腕を持っており、650m離れた距離から落下中の相手をヘッドショット、ハイレインが生み出した無数の魚群の隙間を縫って本体に命中させる、ネコを頭に乗せたまま的に絵を描くなどなど、数多くの離れ業を見せている。
また狙撃手の合同訓練では、上位陣の顔見知りのみを的確に撃ち抜き(奈良坂以外は全員ヘッドショット)、自らの被弾はゼロに抑えるなど、狙撃精度のみならず狙撃手としての立ち回りもトップクラス。
変態揃いのボーダー狙撃手陣のトップに君臨するド変態スナイパーである。
トリガースロットはシールド×2、バッグワームという全隊員が装備している基本セットに、汎用狙撃銃イーグレットが1本のみという非常にシンプルなもの。
パラメーター
トリオン | 攻撃 | 防御・援護 | 機動 | 技術 | 射程 | 指揮 | 特殊戦術 | トータル |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6 | 9 | 7 | 4 | 13 | 10 | 2 | 2 | 53 |
トリガーセット
メイントリガー | サブトリガー |
---|---|
イーグレット | バッグワーム |
シールド | シールド |
FREE TRIGGER | FREE TRIGGER |
FREE TRIGGER | FREE TRIGGER |
作者のキャラ評
もともとが特別なナンバーワン 【当真】 |
---|
自慢のリーゼントの揺れ具合で気流を読むという感覚派スナイパーの筆頭。命中して当たり前の的には興味がなくしょっちゅう訓練をサボっているが、圧倒的な実戦での戦績で不動の狙撃手トップの座に君臨している。なお、トリガーの射撃に気流は特に関係ない。 |
(JC4巻 カバー裏)