概要
ソニックシリーズ生誕10周年を記念して作られたドリームキャスト用ソフト。海外の初代『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の発売日に合わせて発売された。
前作『ソニックアドベンチャー』の続編にあたるが、今作ではプロジェクトシャドウに関する謎を主軸とした物語のため、ストーリーにつながりはなく、前作をプレイしてなくてもゲームの趣旨を理解することが可能 (前作での出来事がセリフで少々出てくる程度) 。
シャドウ・ザ・ヘッジホッグが本作で初登場し、当初は本作限りのキャラクターとされていたものの、海外を中心に予想以上の人気を得たことで、後の作品にも登場することになった(詳しくはシャドウ・ザ・ヘッジホッグを参照)。
またルージュのデビュー作である他、新アクションとしてグラインドレールの上を滑って行く「グラインド」が登場。そのため、ソニックは従来の靴ではなくグラインドシューズ (メイン画像でソニックが履いている靴のこと) を履いているのも今作の特徴。
前作『ソニックアドベンチャー』のような探索フィールドやプリレンダオープニングムービーはないものの、システムを更に発展させ、バラエティに富んだゲーム性や膨大なやりこみ要素、作り込みの細かさや、登場人物達の思惑や過去と現在を上手くつないだシナリオは完成度が高い。
そのため、セガ(ソニックチーム)もシリーズファンも、本作を「ソニックシリーズにおける最高傑作の一つ」と非常に高く評価し、現代の人間世界とSFミリタリー要素を含めたこの世界観は、『SONIC THE HEDGEHOG (新ソニ)』まで続くことになる。
本作の続編として『ソニック ヒーローズ』『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』が発売されており、特に後者は本作の内容を補足する作品にもなっている。
ストーリー
前作で国を救ったヒーローであるはずのソニックが突然、GUN(作中における連邦政府直属の軍隊組織)から追われる身になってしまう。街を逃亡する最中、ソニックは「シャドウ」と名乗る自分と瓜二つの黒いハリネズミと出会い、彼はそのまま姿を消してしまう。シャドウがDr.エッグマンと共謀していることを察知したソニックは、仲間たちと共に彼らを追うことになる。
登場キャラクター
プレイヤーキャラクター
- ソニック・ザ・ヘッジホッグ(CV:金丸淳一)
- マイルス"テイルス"パウアー(CV:村田あつき)
- ナックルズ・ザ・エキドゥナ(CV:神奈延年)
- シャドウ・ザ・ヘッジホッグ(CV:遊佐浩二)
- ルージュ・ザ・バット(CV:落合るみ)
- Dr.エッグマン(CV:大塚周夫)
その他のキャラクター
- エミー・ローズ(CV:川田妙子)
- マリア・ロボトニック(CV:白鳥由里)
- プロフェッサー・ジェラルド・ロボトニック(CV:大塚周夫)
- 大統領(CV:有本欽隆)
- 大統領の秘書(CV:堀越真己)
- GUNの兵士(CV:大川透、落合弘治)
- オモチャオ(CV:小桜エツ子)
移植版
当初はドリームキャスト用ソフトとして発売したと記載したが、当時2001年は既にセガがハード事業から撤退することが発表されていたため、同年にニンテンドー ゲームキューブ向けに『ソニックアドベンチャー2 バトル』が一部仕様を変更した上で同年12月20日に移植発売されている。任天堂ハードでは初めてのソニックシリーズなのも相まって、こちらの方が知名度が高いかもしれない。
2012年10月4日には移植の際に16:9のワイド画面に対応し、トロフィー要素を追加したPS3版 (翌日にXbox 360版も発売) 、2015年にはPlayStation Now向けにPS4・PC版が発売されている(ただしゲーム内容はドリームキャスト版準拠であるため、『バトル』版にするには別途追加パックを購入する必要あり)。
インターネット・SNS上における本作の扱い
重ねるように、開発者側からもファンからも非常に評価が高い作品だが、それだけにネット・SNS上のファンの一部には、本作を引き合いにし他のソニックシリーズ作品を辛辣に非難や低評価を下していることも少なくない。
シリーズでも人気が高いこと、本作以降の国内売上が右肩下がりであるのは事実だが、かといって露骨に比較して他作品を扱き下ろす行為はファン全体のモラルを下げかねない行為でもあるので、本作も他シリーズ作品にもそれぞれ比べられない良さがあることを留意しよう。
関連タグ
ソニック(ゲーム) ソニック・ザ・ヘッジホッグ ソニック ヒーローズ シャドウ・ザ・ヘッジホッグ
ソニックアドベンチャー - 前作
新ソニ - ソニックシリーズ15周年作品
ソニック ジェネレーションズ - ソニックシリーズ20周年作品
ソニック フォース - ストーリー展開は当作を意識したとされている。