概要
JR東日本が2024年春より山形新幹線「つばさ」としての運用を予定している新幹線電車。
所謂『ミニ新幹線』車両で、山形新幹線としては3代目。
2003年~2010年に製造されたE3系1000番台・2000番台を置き換える予定。
編成記号はG。200系以来の採用となったほか、山形新幹線用では初めてL以外のアルファベットとなった。
特徴
東北新幹線(東京駅~福島駅間)ではE5系と連結し最高速度300km/h、山形新幹線(福島駅~新庄駅間)では従来と同じ130km/hで運転される予定。
最高速度はE6系(320km/h)よりも低めに設定されていることもあり、先頭車両のロングノーズの長さはE6系の13mよりもやや短い9mとなっている。前照灯の位置はフロントガラスの両脇のエッジがある部分へ変更。尾灯はフロントガラス上に6つ装備。
編成内容はE3系L編成と同じで、11号車がグリーン車、12~17号車が普通車。ただし、バリアフリー設備やパンタグラフの位置などはE6系と同じである。
塗装はE3系(山形新幹線向けの新塗装)と同様の紫をベースにしたもの。
先頭車のロングノーズと紫塗装が合わさった結果、ネット上ではナス呼ばわりされてしまった。
導入計画
2023年より7両×15本を導入し、山形新幹線『つばさ』向けE3系(L編成)15本を置き換える。
2024年春より運用開始予定。
発表当初の計画では、山形新幹線向けE3系L編成(15本)より2編成多い7両編成17本の投入を予定しており、東北新幹線『やまびこ』『なすの』増結用として使用されていたE3系0番台(R21・R22編成)の2本についても置き換え対象に含まれているという噂があった。しかし、新型コロナウイルス感染拡大による社会情勢の変化を受け、減便・減車のダイヤ見直しが行われ、E3系0番台は当形式の投入を待たずに運用を離脱し廃車された。この影響で当形式の投入計画も縮小され、15本の投入予定に変更された。
また、第1編成となるG1編成は、当初2022年9月の落成を予定していたが、こちらも社会情勢や半導体不足等の要因から製造が遅れ、約半年後の2023年2月の完成となった。
当形式の投入発表と同日に、福島駅に上り線用のアプローチ線を新設する計画を発表。2027年に完成させる予定。これに伴う輸送改善が予想される。
また、構想中である板谷峠の長大トンネル化も考慮されているものと思われる。
来歴
- 3月3日:当形式の投入を発表
2022年
- 5月18日:投入数を17本から15本へ減少すると発表
2023年
- 1月24~29日:G1編成(11号車~14号車)を川崎車両兵庫工場から仙台港まで海上輸送。
- 1月30日~31日:新幹線総合車両センターへ陸送(悪天候のため数日の遅れ)。
- 2月1日~2日:G1編成(15~17号車)を日立製作所下松工場より仙台港に到着。新幹線総合車両センターへ陸送。
- 2月24日:新幹線総合車両センターにて、E8系のお披露目撮影会を実施。実車を一般初公開。
- 2月27日:深夜に東北新幹線仙台駅~白石蔵王駅間にて試運転を開始。当初は26日深夜に行う予定だったが、中止された。
- 3月1日:山形新幹線を試運転。山形駅にてお披露目。山形県知事吉村美栄子氏と山形市長佐藤孝弘氏も視察。
余談
- 『2023年は山形新幹線が熱い!!』として、1月26日にE8系お披露目とE3系のリバイバル塗装が発表され、E3系L65編成が2月11日よりデビュー当時のシルバー塗装(銀つば)に戻され運行している。
- 製造メーカーにより差異があり、G1編成11号車(川崎)と17号車(日立)でフロントガラス/ライト回りの処理が異なる。
関連タグ
JR東日本 新幹線(ミニ新幹線)
山形新幹線(奥羽本線) つばさ(列車)
東北新幹線 やまびこ なすの
400系・E3系・E6系…ミニ新幹線車両の先輩
E5系…連結相手
茄子・ナス・那須塩原駅…当形式のあだ名
外部リンク
- 山形新幹線をより便利に快適にします:JR東日本ニュース(東日本旅客鉄道株式会社)
- 今年は山形新幹線が熱い!!~新型車両E8系&なつかしのシルバーカラー「つばさ」が登場します~:JR東日本ニュース(JR東日本 東北本部)