ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

新ソニ

しんそに

2006年12月21日に発売されたセガゲームスのゲーム作品『SONIC THE HEDGEHOG』のファンからの呼称。キャラクター名や過去のゲーム名と区別するために便宜上用いられる。
目次 [非表示]

概要編集

ソニック生誕15周年を記念した作品で、PS3Xbox360でリリースされた。

日本では上述のように『新ソニ』が用いられるが、海外では『SONIC '06』と呼ばれている。



ソニックアドベンチャー』シリーズの3作目として作られた3Dアクションゲーム。

ティザーサイト公開時、某RPG作品に出て来そうなリアルな人間キャラクターや、リアル志向にデザインされたエッグマンの容姿にはファンから衝撃が走った。


Elise新ソニ版エッグマン様


ストーリーも『アドベンチャー』シリーズどころか、ゲーム本編におけるソニックシリーズ史上、最も暗い鬱展開や重いシリアスなシーンが繰り広げられる。

死んでもらう」や「殺す」という単語や、結果的に人類・人間の愚行とも言える思惑が原因となった悲劇の数々、更にラストストーリーではあるキャラクターとあるキャラクターによって殺害され、その直接的シーンも描かれているといったような、非常にハードな内容になっている。


これでCERO:A(全年齢対象)なのだから驚きである。


問題点編集

しかしながら、このゲームはとにかくロードがあまりにも長く、20-30秒以上のロードを挟むのは当たり前で、しかもステージ中に何回もロード地獄が繰り返され、ボスを倒した瞬間には不自然に一時停止してロードが挟まれる。

極めつけは街でクイズに挑戦する「アリストの挑戦」というミニイベントでは内容よりもロードの方が長いなど、非常にテンポが悪い事で有名。


さらに挙げれば、ソニックの基本スピードも極めて遅く、挙動がおかしかったり(特定のジャンプアクションで最後まで頭を下にするなど)、ジャンプして敵に乗っても攻撃できないなど、純粋にアクションゲームとしてあまりに練り込み不足な点が数えきれないほど見受けられる。

これらの操作性の難点に加え、普通にプレイしていても遭遇しかねないほどの嵐のようなバグの多さが尾を引く。

他にもあまりにシビアすぎるステージ構成、車のタイヤ1つにまで細かい当たり判定や物理演算が組み込まれているなど、ゲーム的にも理不尽な目に遭う事が非常に多い。


そのあまりの酷さにより、後年(2018年)には有志の海外ファンによってロード時間の大幅短縮、挙動等の不具合を修正した「改良版新ソニ(SEGA SAGE 2018: Sonic '06)」が(ゲームの一部分だけではあるが)PCゲームとして作られるほど。

さらに2019年から、改良版新ソニのエンジニアチームのうち一人、ChaosXごとイアン・モリス氏が、前述の不具合修正の上に、様々な未使用コンテンツを導入し、一から「Sonic P-06(ソニック・ザ・ヘッジホッグ:プロジェクト06)」という非公式リメイク版を製作。現在ソニック・シャドウ・シルバーの全アクションステージはリメイク済である。


ロードがここまで長い理由としては、毎回ステージを丸ごと読み込んでいるからだと思われ、細かい調整ができていないのも、当時は最先端であったPS3や360のハードに、HDゲーム作品のノウハウがないまま15周年に向けて急ごしらえで作った事が考えられる。

また、試遊イベントで「このオブジェクトはこのぐらいの重さに設定している」「物理演算によりここまで表現できた」などといった発言が多々あったように、実際のゲームの遊び感覚よりも進化した技術表現を優先してしまったのかもしれない。


なお新ソニと同時期にトレーラーやティザーサイトが発表され、新ソニ発売の翌年の2007年に発売されたWiiの『ソニックと秘密のリング』については、やればやるほど楽しめる「スルメゲー」として高評価を博しており、対照的な関係にある。


評判編集

以上の点から、ファンからは(ラストストーリーの衝撃の展開や評価とかけて)黒歴史クソゲーとされることも少なくないが、

  • 暗いシリアスな雰囲気で群像劇が繰り広げられるストーリー(それを色濃く表したシャドウ編・シルバー編の評価は高い)
  • 「HIS WORLD」などの完成度の高いボーカル曲の数々やラスボス曲
  • メフィレスシルバーといった、魅力的なキャラクター達

これらについては今でも非常に人気があり、白組が手がけたプリレンダムービーは美麗の一言。

また上記の評価点もある事から「現代の技術で新ソニをリメイクしてほしい」と願うファンも決して少なくなく(上記の改良版も、その願いから海外ファンが自主的に動いたもの)、『ソニックジェネレーションズ』、『シャドウジェネレーションズ』で一部の形ではあるが、実現することになった。


ソニックチーム側も急ごしらえで出してしまった事には反省したようで、次作HD作品の『ソニックワールドアドベンチャー』は、

・王道ながらも熱いストーリー

・『ソニックラッシュ』で登場したブーストソニックを3Dゲームとして登場させた爽快感あふれる操作性

・セガVE研が手がけた映画のようなムービー

・GI処理を施した美麗なグラフィック

これらを実現し、ロードも短めに抑えられていた事から、一部不満は出ているものの、概ね名作と称されている。


そのため、よほどのソニックファンや(前評判を知った上で)気になるキャラクターが登場した作品として興味がある人でもない限り、『新ソニ』をプレイする事は正直お勧めしない。


実に残念なああああああ絵です

「実に残念ダァ!」


音楽編集

HIS WORLD編集

ソニック及び本作のメインテーマソング。

アメリカのロックバンド「ゼブラヘッド」のアリとマッティがボーカルとして起用されており、『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズで収録されているものは、冒頭のE32006のトレーラー映像で使われたショートインストアレンジ版である。

ゼブラヘッドの特徴である高速ラップと、バイオリンとギターが奏でるストリングスを効かせた曲調は今でもファンから人気が高く、歌詞もソニックらしくてかっこいい。

他にもゼブラヘッドメンバーで歌ったバージョンや、Crush40のカバー版など、メインテーマだけあってバリエーションが多彩。


そしてラスボス戦でもオーケストラアレンジ版が使用され、あまりの神々しさと壮大さに鳥肌が立った人は数知れず。

これに影響されてか、『ワールドアドベンチャー』や『ソニックカラーズ』は、今回のようにメインテーマのオーケストラアレンジを汲むようになった。


因みにこのラスボス曲はセガ大国とも言われるブラジルジャイール・ボルソナーロ大統領が、2019年にtwitterでブラジルへの投資を呼びかけるPR動画の曲として採用している。


ALL HAIL SHADOW編集

シャドウのイメージソングで、『シャドゲ』のヒーローエンディングで使われた「Magna-Fi」の楽曲を、ソニックファンにはおなじみの「Crush40」がカバーしたもの。

原曲は「巨悪を倒し、ヒーローとなったシャドウの帰還を称える」ような落ち着いた雰囲気だったが、こちらのカバー版は曲名通り、「シャドウはヒーローだ! みんなが彼を呼んでいる!」と強調するような力強い曲調になっている。

劇中でも盛り上がるシーンでアレンジが度々使われており、今となっては「Throw It All Away」と並ぶシャドウの代表的な曲になった。


DREAMS OF AN ABSOLUTION編集

「LB(Remix Factory)」が歌うシルバーのイメージソング。

訳すと「贖罪の夢」になり、シルバー編の後のブレイズに対する彼の心情を歌ったような内容のため、切なく悲壮感のある曲になっている。シルバー専用のメインテーマという事もあってか、後のシリーズでも彼の専用キャラクター曲として使われることが多い。

ある意味、崩壊した悲惨な世界に生まれた彼にマッチした曲でもあり、瀬上純とタッグを組んだリミックス曲も人気である。


余談だが、LB本人はオリジナルのアレンジがあんまり好きではない(が、ファンはこのアレンジが好きのため、後ほどLBは自分が間違っていたと認めた)のため、2011年版としてこの曲をリメイクした。LB曰く、「もし自分は編曲担当なら、イメージはこんな感じだ」。


MY DESTINY編集

エリスのイメージソング。

「Donna De Lory」による優しい雰囲気のバラード曲で、人間でありながらソニックに恋心を抱いた彼女の切ない心情が歌われている。歌詞とラストストーリー後の展開を見ると、その切なさが際立つ。


SWEET SWEET SWEET(06 AKON Mix)編集

シリーズ2作目『ソニック・ザ・ヘッジホッグ2』のエンディング曲を、本作ではそれをアレンジした日本語の曲で、ソニックつながりでDREAMS COME TRUEドリカム)が歌っている。

初期トレーラーやソニック編のエンディングにのみ流れ、英語で歌われたものは「SWEET DREAM」という曲名で、こちらは海外版で使われた。


ストーリー編集

水の都ソレアナ公国を舞台に、王女エリスと彼女が持つ「災厄の炎」の秘密を巡り、ソニックシャドウ、そしてシルバーの3人の視点で物語が展開されていく。


そしてその裏には、過去現在未来の時間軸やその中の出来事をも巻き込む、壮大な計画が動いていた……


登場キャラクター編集

各キャラクターの詳細はリンク先を参照のこと。


メインキャラクター編集


サブ・アミーゴキャラクター編集


敵キャラクター編集


余談編集

  • 当時発売前の『ポケットモンスターXY』のリーク動画(という名のいたずらGIF動画)にて、フィールドから戦闘シーンの暗転中の場面でローディングアイコンが表示されたが、本作のアイコンがそのまま加工されて使われていた。
  • Youtubeの海外公式チャンネルでは、ライブストリーム配信の待ち時間中に新ソニのローディングアイコンを使用している。今となってはロードの長さは公式からもネタにされているレベル。
  • 現在のPCでならそうでもないが、当時のPCで公式ホームページを見ると、ブラウザにキャッシュが無い場合はローディングが長く、ピークの時はトップページを開くのに約1分掛かるどころか、メニュー項目を開く度に長いローディングが入るという、もはやゲームそのままの様相を見せていた。実に残念ダァ!
  • 本作のサブクエストにのみ登場するソニックマンというNPCは、とある事情からカルト的な人気を誇る。
    • というのも、前述したシリアス一辺倒な本編ストーリーの中で、この人物だけは初代ソニックのロゴが描かれたTシャツにソニックを模したゴーグル付きのヘルメットを着用した成人男性という場違い極まりないシュールなビジュアルをしている故。
    • そして実はこの男、ソニックに憧れているだけの一般人である。

関連項目編集

ソニック(ゲーム) ソニック・ザ・ヘッジホッグ

鬱展開 シリアス


ソニックアドベンチャー2 - 10周年記念作品

ソニックジェネレーションズ - 20周年記念作品

ソニックX - 2期は新ソニに負けず劣らず暗い設定やストーリーが多くなった。

関連記事

親記事

ソニック(ゲーム) そにっくしりーず

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 113933

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました