「イブ、貴方のためなの…」
プロフィール
概要
キラッとプリ☆チャンシーズン3から登場する黒い猫の姿をしたマスコット。いつも輝イブの傍にいる。首元に月をあしらった飾りの付いたリボンを付けているのが特徴。ソルルとはお互いに色や尻尾、アクセサリーなどの点で対照的な見た目をしている上に、誕生日も彼(彼女?)と同じ日である。イブとは長い付き合いで、社長業を務めるイブを彼女が幼い頃からずっとサポートし続けている。
プリ☆チャンランド内外を問わず自力でプチマスコット形態とアイドルマスコット形態の両方を自由に切り替える事が可能。作中では人間の姿で自身をルルナと直接明言した事はほとんど無く「マスコットの偉い人」と名乗っているのだが、公式サイトやEDのクレジットには名前が明記されている。
またルルナのアイドルマスコット形態を桃山みらい達が知ったのも136話と意外と遅めである。
ちなみに一部の視聴者からはこの「マスコットの偉い人」を略した「マ偉人」という愛称で呼ばれている。
人物
落ち着いた性格で女性語で喋る。アイドル形態での目つきがそこそこ悪いためか初対面の際には怪しまれる事もあるのだが、ご主人の見つからないラビリィに脅しをかけた裏ではラビリィの引き取り先を探してあげていたり、バグッチュをマスコットにすると決意したおしゃまトリックスの二人にプリチャンランドのバグ取りを課した上でバグッチュをマスコットとして認めてプリたまGOを渡し、その日頃のバグ取り業務のご褒美としてムーンライトエリアの観覧車におしゃま達を特別に乗せてあげたりと根は優しい様子。
「マスコットの結構そこそこ偉い人」と呼ばれた際には自らそう名乗っており、ちょっとお茶目な点も見られる。
(左:プチマスコット形態/右:アイドルマスコット形態)
黒猫の姿では常にイブの傍に座って助言をしたりイブと共に会議に参加している様子が描かれており、社長業のため忙しいイブのために家庭教師として、また保護者として彼女を優しく見守っている。
しかしめが兄ぃのミスによって激川ゆいを刺客に送ってしまうアクシデントを起こしてしまったり、ランド内のバグの原因だと考えられていたバグッチュを捕まえるために奔走したり、またライブに興味を持つイブを必死に引き留めたりとそこそこ苦労人でもある。
偉い人として
アイドル形態の時は基本的に単独で行動しており、物陰や高い場所からプリ☆チャンランドの様子を観察していることが多い。アイドル形態のままプリたまGOの中に入れる上に、マスコットを自由に成長させる事やライブを強制的に終了させる事も可能だったりとランド内での様々な権限を持っている。
またプリたまGO内でくつろぐマスコット達の元に直々に現れ第二回マスコット認定試験の開催を宣言していたりと、本作から登場するマスコット達の元締め的立場も担っている。
空を飛ぶことが出来たり瞬間移動ができるのはもってのほかランド外で水や墨を掛けられても動じず、しまいにはタライを頭に落とされても全く効く素振りを見せなかった。
怒りを露わにした際には紫のオーラを出し威圧だけでキラッCHUたちマスコットを吹き飛ばした上、足元の稲をなぎ倒しミステリーサークルを作ったほどの力を見せておりその能力は未知数。
バーチャルな存在であるため夕日に照らされる事のないキラッCHU達とは対照的に環境光の影響を受ける場面が強調されるかのように数多く存在していたり、普通のマスコットはランド外で人間が触ろうとしてもすり抜けてしまう特徴があるのにも関わらずルルナは水に濡れたりタライに当たったりしている。
さらに虹色に透き通っている羽を持つ他のマスコットたちに対し金色の厚みのある羽を持っている上に猫型と人型の中間であるプリティーマスコット形態が存在しないこともあって、権限だけでなく性質も違うような一面も描写されている。この特徴はソルルにも共通しており、二人が少し特別な存在であろう事が示唆されている。
バグッチュ捕獲作戦の際にはドリーミーライスエリアに足を踏み入れてしまい、激川ゆいによって山盛りの白米を振る舞われてしまった。しかしルルナは彼女のライブを見ながら「もっ、もっ」と白米を平気な顔で食べていた。その回では虫取り少年のような恰好をしており、髪型のシニヨン部分を麦わら帽子で隠したり、カーディガンを腰に巻き付けたファッションであった。
また、ムーンライトマジックエリアの開設イベントの際にはスーツ姿で行動していたりと衣装のバリエーションにそこそこ富んでいる。
実はアイドル形態の際に生えている尻尾はあくまでマスコットルルナコーデのみに付属しているものであり、ルルナ自身に生えているものではない。
イブとの確執
幼い頃から面倒をみてきた上にカガヤキ・コーポレーションの現社長を務めている輝イブに対しては、「社長業があるから」という理由で彼女がプリ☆チャンに興味を持ちアイドルとしてデビューすることを防ごうとしており、その態度はイブがデビューした後も変わらずプリンセスカップが開催されると、「自分が優勝を認めなければアイドルを諦めるだろう」と不敵に構えていた。
しかしいくら偉い人といえどもマスコットがご主人様を応援し、祝福するという本能に抗うのは難しかったようで、ソルルに背中を押されたことをきっかけに「すくすくすくすく~!」とイブと共にイルミナージュライブを披露したのだった。
とはいえルルナ自身はまだイブがアイドルとして活動する事に納得をしておらず、プリンセスカップが終わった後も社長業をきっちり務めていたイブからライブをしたいという願いを再び申し出されてもなお、彼女はイブがアイドルとしてデビューすることを未だに認めずに一方的にプリ☆チャン禁止を言い渡してしまう。
それに対してイブがルルナと共に思い描いた夢の一つであるミルキーウェイを作り上げ、その景色の中で彼女はずっと側にいてくれたことへの感謝とプリ☆チャンアイドルへの憧れをルルナに対して改めて伝えたにも関わらず、その想いとは裏腹にブラックホールを発生させるとミルキーウェイを粉々に破壊してしまう。
そこから塔を作り上げ「貴方のせいよ、イブ。貴方がプリ☆チャンさえしなければ、こんな事にはならなかった……」と物憂げな表情を浮かべながらイブに対して告げると、塔の上へとイブを連れ去ってしまったのだった。
それを受けたみらい達に塔を攻略されイブを取り戻されてしまったものの、次の策としてプリ☆チャンランドの全面封鎖を敢行。イブを返す事と引き換えにプリ☆チャンランドの解放を行う事をみらい達に通告し、イブを自身の元へと連れ戻す事に成功する。
しかしイブの「私の話も聞いて!」という言葉には耳を貸そうとせずにイブが自身の話を聞いてくれないのだという態度を貫き続け、「私の話さえ聞いてくれれば心配ないわ」と優しくイブを諭すのだった。
ただ、ルルナ自身はイブが幼い頃からルルナと共に会社の発展のために取り組んでいた事やイブと共にプリ☆チャンランドの構想や夢を共に語り合った事を振り返っており、最後にイルミナージュライブをもう一度贈った事もあって決してイブが嫌いになった訳ではなく、あくまでもこの騒動はイブへの愛情が引き起こしたものであり、その結果として再びイブを殻に閉じ込める結果となったと言えるだろう。
過去と計画?
アリス・ペペロンチーノがプリ☆チャンランドに訪れアイドルデビューした際には不穏な表情を見せており、さらにソルルに対しては鬼気迫る表情でアイドル形態になった彼を見るほどに敵対視している。アリスにライブをさせるとソルルに記憶が戻り、その事がルルナの「計画」を妨げよくない結果をもたらすことを知っているため、それを防ぐべく苦労を積み重ねてきたようだ。
アリスのカメラから幼いアリスとイブ、ソルルとルルナの映っている写真が見つかっており、昔から関わりがあったことが窺える。ルルナがふと口にした「太陽は月を騙す」という言葉の真相やいかに……
楽曲
曲名 | 作詞 | 作曲 | 編曲 |
---|---|---|---|
Lustro della LUNA | 松井洋平 | 矢鴇つかさ | 矢鴇つかさ |
「Lustro」はイタリア語で「輝き・鏡・光沢」という意味。「月の輝き」といった意味か。
曲調や歌詞、振付はソルルのものと対になり、時には重なり合うようなものだった。互いの歌詞に共通する「護りましょう/守り抜こう」の指す人物とその意味とは……
余談
プリたま4弾の直前より、ソルルとルルナがプリたまGOで育てる事が可能になった。ルルナも他のマスコット同様アイドル形態まで育成する事が可能なのだが成長した際のセリフが「アイドルになったニャ?しんじられない!」と、本編中からは想像もつかない程の語尾や口調である。没設定になったのだろうか……
プリたま5弾ではついにゲーム内でプレイアブル化。ルルナを使用した際に彼女のフォロチケが入手できるのだがそのランクはまさかのプリンセスクラスのランク10。これはプリたま5弾時点での最高ランクである。アニメにて世界最高のフォロワー数を持っているとされる白鳥アンジュですら彼女よりランクは低く設定されており、ルルナの異質さがより一層際立っている。
ちなみにアニメにおいてルルナのCGが初披露された際には髪飾りの位置が逆になっていたのだが、次回では本来の位置に修正されている。
関連タグ
アリス・ペペロンチーノ、ソルル…何か関連があるようだが・・・?
おしゃまトリックス、バグッチュの一件以降、そこそこ関わりを持つチーム
真実と目的(141話の内容につき閲覧注意)
「全てをマスコットが支配して管理してくれる世の中を作れば、未来はきっと明るいわ!」
ルルナの目的とは全てをマスコットが支配する幸せな未来を作り上げるというもの。
ソルルが記憶を失ったことや双子のアリスがイブと離れ離れになった原因の発端は、彼がルルナの意見に賛同せず立ち向かった末に攻撃を受けたショックによるものであり、この3rdシーズンにおける騒動と現状の元凶といえる存在である。状況から見て、アリスは完全にそのとばっちりを受けてしまって以降15年も行方をくらました上で、2人の両親に至ってはアリスが帰国しても一向に姿を見せなかった原因はルルナがカガヤキ・コーポレーションを事実上乗っ取り、アリスの正体に気付いた上で真実を捻じ曲げて(情報操作をして)帰ってこれない様に仕向けたことだと思われるが真相は今のところ不明(少なくとも昔からイブと面識のあるメルティックスターの赤城あんなは彼女が双子だった事をプリ☆チャンランドが入園出来なくなる騒動が解決するまで知らなかったようである)。
プリ☆チャンランドを世界中に広げる事で思い描いた未来を作り上げる目的のため、マスコット達が何よりも優秀であることを証明してランドを拡大しようと、ルルナはマスコット達を支援し続けていたのだった。
つまりゴーゴー!マスコッツの結成を手助けしてくれた事も、ラビリィのご主人を裏で探してくれていたことも、そしてバグッチュをおしゃまトリックスのマスコットとして認めてくれた事も、大元はというとその目的のためにやってきた事に過ぎなかったのである。
だがそれはイブが思い描いていたプリ☆チャンランドの構想とはかけ離れているものであり、「今のプリ☆チャンランドも、ルルナも嫌い」と言い放たれてしまう。イブに感情を大きく揺さぶられ半狂乱になったルルナは、一時はアリスとイブを拘束するという暴挙に及ぶまでに至る。
しかし輝きを増したアリスとイブのイヤリングから流れ始めた旋律と、その旋律に乗せて二人が共に歌い始めた歌の力により突如苦しみ始める。
その歌は、ソルルとルルナがアリスとイブを守り抜くため「二人に迫る危険を打ち消してくれる、強力なバスタープログラム」と称して授けた子守歌であった。そして皮肉にも、その歌を授けた自分自身が双子の姉妹に迫る危険へと変貌を遂げた事によって滅ぼされる結末となってしまったのである。
ルルナは歌の放つ光に包まれながら、幼い頃から保護者として見守り、愛情を注ぎ、そしてプリ☆チャンランドの夢を共に描いた者の名を最期まで呼びながら光に押し流された末に消滅した。
「イブが幸せになれる世界を作ろうと…」そう口にしたルルナの目には涙が浮かんていたのだった。
ルルナがアリスやイブにライブをさせないように仕向けていた理由については、それぞれアリスに関しては直接的なライブによる力、イブに関してはライブを通してアリスが双子の妹の存在を知り互いに接触する事(二人が出会った際にイヤリングが反応した描写が見られる)によるソルルの記憶の復活と子守歌の発動を阻止する事が目的だったと考えるのが妥当だろう。
ルルナ自身はあくまでも大切なイブが何も考えず、楽に過ごすためにマスコットが支配する未来を作ろうとしていたのであり、イブへと注ぐ愛情そのものは例えそれが歪んでしまっていても、揺るぎない事実に違いないのは確かであろう。
しかしアリスとイブを引き裂いたのも他ならぬルルナ自身である事もまた同じく、揺るぎない事実なのである。
この事から彼女は、『プリティーリズム』シリーズにおける阿世知欽太郎や法月仁、『プリパラ』シリーズにおける紫京院ひびきの様なプリティーシリーズ恒例の悪役ポジションの存在と言えよう。
しかしながら実は消滅しておらず、その後プリティーマスコット形態に退化した姿で涙を浮かべながら影でひょっこり登場。マスコットのけっこうそこそこたいへんかわいい人になってしまった。すべてを失った彼女の動向は果たして・・・?