概要
エルネスティ・エチェバルリア(エル)を団長とするフレメヴィーラ王国の国王直属の騎士団で、目的は新型幻晶騎士(シルエットナイト)の開発と試験運用及び、エルの護衛。
前身は、エルと共にテレスターレを開発したライヒアラ騎操士学園の騎操士学科や鍛冶学科の学生達であり、そのため平均年齢は一般の騎士団に比べてかなり若い。
テレスターレの強奪事件「カザドシュ事変」を重く見た国王アンブロシウス(当時)の命により設立した。当初はライヒアラ騎操士学園を拠点としていたが、諸事情の問題を抱えた為(後述を参照)、現在は騎士団の手で建造されたライヒアラ郊外の「オルヴェシウス砦」に移している。
規模は三個中隊(設立当初は二個中隊、web版では二個中隊のまま)。エドガー・C・ブランシュを隊長とする守りに優れた第一中隊、ディートリヒ・クーニッツが隊長の脳筋の戦闘狂集団‥‥もとい、切り込み役の第二中隊、ヘルヴィ・オーバーリが隊長の新型のテストや人馬型による支援をメインとする第三中隊で構成され(アニメ版での呼び名は「第〇中隊」ではなく「〇番中隊」)、他にも、「親方」ことダーヴィド・ヘプケンを隊長とした開発やメンテナンスを行う騎操鍛冶師(ナイトスミス)隊がある。
新型の試験部隊という性質上、新型機や試作機、更にはイカルガのようなワンオフ機やカスタム機を数多く所有しており、騎操士(ナイトランナー)も上記の通り若者が多いが、それらの運用にたけた腕利き揃いであり、旅団級魔獣(通常の幻晶騎士100体相当)とその子供から成る魔獣の大軍を一方的に蹂躙したり、滅亡しかけた友好国に、商人だと無理やりこじつけて軍事介入して戦局をひっくり返したりと(これはさすがに一年ほどの時間がかかったが)、その戦闘能力は圧倒的であり、フレメヴィーラ王国最強と言われている。
一方で、元が学生の集まりだからか、団長の性格からか、騎士団としての規律は緩いどころか『ない』に等しく、エルの暴走に周囲が呆れ返ったり、有事でなければ各自が好き勝手に動いたりは日常茶飯事であり、巨人戦争の時点で設立から六年程が経っても学生気分が抜けていないところがある。
逆に、いざという時の団結力や、仲間を思う気持ちは非常に強く、ボキューズ大森海でエルネスティとアデルトルート・オルターが行方不明になったときは、ディートリヒ達中隊長が中心となり、造反行為になる危険を覚悟で独断で救出に向かおうとした程である(これについては、先王アンブロシウス達が後ろ盾についたため、処罰はなかったが、後に別の形で落とし前をつけられることになる。後述を参照)。
これらのことから、騎士たちの憧れの的であると同時に、現国王リオタムス他、王国の首脳陣の悩みの種でもある。
例えば、web版ではライヒアラ騎操士学園を拠点として活動していた時期に「騎操士学園への入学=騎士団の見習い」という点を突いた貴族達が大勢の学生に騎操士学園への進学のための支援を惜しみなく投入、入学志望者数が前年度の30倍という脅威的に数値に跳ね上がり、学園が人員超過による機能不全の危機になってしまう。これには流石にエルも絶句、エルの祖父のラウリ・エチェバルリア学園長もついに立ち退きを要求する事態になった。打開策として、エル達は幻晶甲冑(シルエットギア)の訓練という名目で新入生にオルヴェシウス砦を建設させ(完成には二年程がかかった)、そこに拠点を移す事になる。
(書籍版以降では立ち退きまでには至っておらず、エル達の中等部卒業に合わせて移転という、web版に比べたら一応は円満な形に落ち着いている。)
巨人戦争後、増員の後、各中隊を銀鳳騎士団配下の騎士団として独立させるようリオタムスから命が下り、組織を再編することになった。
‥‥ただし、これについてはリオタムスの様子や話を聞いたエルネスティやディートリヒが気まずそうにしていたことから、上述の独断行為に対する罰と、ある「厄介事(こちらを参照)」を持ち込んだエルネスティ達への「お前ら(特に中隊長)も責任ある立場に就け」というささやかな意趣返しとも取れる。
再編の結果、第一中隊は「白鷺(はくろ)騎士団」、第二中隊は「紅隼(こうじゅん)騎士団」として独立、銀鳳騎士団本体は幻晶騎士の開発、試験に特化することになった。また、第三中隊はヘルヴィや隊員の希望もあり、白鷺・紅準に移る者、銀鳳に残留する者に分かれ、解体している。
これにより、騎操鍛冶師隊は増員されたものの、銀鳳本体の戦闘能力は大幅に低下している(戦えるのがエルとアディ、元第三中隊の残留組のみ)。
銀鳳商会
大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)に軍事介入する際にこの名を用いた建前。
国王リオタムス曰く、「言ったもの勝ち」だそうだ。また、クシェペルカ王国における新型の開発の際に、軍事機密の塊であるカルディトーレの設計を流用することに関して、「エルネスティの判断に任せた」と一任している。(この判断のためか新型のレーヴァンティアの開発における障害はほぼ無く、恐ろしい早さで開発・製造されている。)
友好国のクシェペルカ王国に対して、武装した商人だと無理やりこじつけて協力を売り込み、一年ほどかけて戦局をひっくり返した末にクシェペルカ王国を再建、大西域戦争を終結させている。
銀鳳騎士団物語
彼らの活躍(主に大西域戦争)は本や演劇になっており、フレメヴィーラ王国では大人気となっている。
ただし、(当初からバレバレではあったものの)表向きは伏せられているはずのクシェペルカ王国への遠征のことも堂々と書かれているのだが、大丈夫なんだろうか‥‥?
主な構成員
※大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)時点
- エルネスティ・エチェバルリア/騎士団長
- アーキッド・オルター/騎士団長補佐
- アデルトルート・オルター/騎士団長補佐
- エドガー・C・ブランシュ/第一中隊・隊長
- ディートリヒ・クーニッツ/第二中隊・隊長
- ヘルヴィ・オーバーリ/第三中隊・隊長
- ダーヴィド・ヘプケン/騎操鍛冶師隊・隊長
- バトソン・テルモネン/騎操鍛冶師隊・隊員
- ノーラ・フリュクバリ/諜報担当(諜報部隊「藍鷹騎士団」からの出向)
※部隊再編後(☆印は新加入者)
銀鳳騎士団本隊
- エルネスティ・エチェバルリア/騎士団長(通称「大団長」)
- アデルトルート・オルター/騎士団長補佐(エルと結婚しており姓が変わっていると思われるが、原作で明記されていないためここでは旧姓で表記する)
- ダーヴィド・ヘプケン/騎操鍛冶師隊・隊長
- バトソン・テルモネン/騎操鍛冶師隊・隊員
- ☆デシレア・ヨーハンソン/騎操鍛冶師隊・隊員
- ノーラ・フリュクバリ/諜報担当(「藍鷹騎士団」からの出向)
- 小魔導師(パールヴァ・マーガ)、ナブ他巨人族(アストラガリ)/客人扱い
- アーキッド・オルター/出向中
白鷺騎士団
- エドガー・C・ブランシュ/騎士団長
- ヘルヴィ・オーバーリ/副団長
紅隼騎士団
※レコとサムエルはSide Story02に登場。
主な保有戦力
※大西域戦争(ウエスタン・グランドストーム)時点
試験機など
※部隊再編後
共通
- カルディトーレ
- ツェンドリンブル
- トゥエディアーネ
銀鳳騎士団本隊
白鷺騎士団
- アルディラッドカンバー
紅準騎士団
- グゥエラリンデ
関連タグ
エルネスティ・エチェバルリア アデルトルート・オルター アーキッド・オルター