概要
橙色の瞳を持つフレメヴィーラ王国の十代目国王、獅子王の異名を持つ名君として謳われている。
家族構成は、息子にして皇太子のリオタムス、娘にクシェペルカ王国に嫁いだマルティナ、リオタムスの次男エムリス等がいる(他にもエムリスの兄など、本編未登場の親族もいるが、ここでは割愛する)。
「齢12の少年が幻晶騎士を駆り師団級魔獣を撃退した」という報告、しかもそれが旧友のラウリ・エチェバルリアの孫のエルネスティと聞くと、彼に出会い褒美を授けたいと家臣のクヌート・ディクスゴード公爵らに伝える。ただし、褒美というのは建前であり、本音は常識外れな才能を見せたエルに疑念を抱き、彼の真意を確かめようとした。
実際に出会い、「お前さん、何が欲しい?」と褒美の希望を聞いたところ、エルの願いは「自分の専用機を作りたいから、幻晶騎士の心臓部である魔力転換炉(エーテルリアクタ)の製法を教えてほしい」という予想の斜め上を行くものであった。「最初から【自分専用の幻晶騎士をくれ】と言えば、それは叶ったかもしれないぞ?」と問うが「自分専用のものは、自分の手で生み出したい」と答えたため そこまで求める理由を尋ねたところ、返答は
「それは・・・【趣味】にございます」
あまりにも意外すぎるこの一言でエルを気に入ってしまい、彼の願いを聞き届ける。とは言え、いきなり国家の最大機密事項である魔力転換炉の製法を教えることはせず、「確かにソレを叶えてあげられるのは私以外にいないな。だが、さすがに【師団級魔獣を撃退した】だけでは足りない。それに見合うだけの成果を多く上げていけば、叶えてやれるだろう」と言うと、最初の課題として彼に【次世代幻晶騎士の雛型を製作すること】を命じた。
彼は約束通り、次世代幻晶騎士の製造、新型幻晶騎士と新装備の製造、後述の女王殻獣(クイーンシェルケース)の撃退などの多くの成果を生み出したエルの功績から約束していた【魔力転換炉の製造方法】を授けるべく彼と共に森都(アルフヘイム)へ赴いた。
若き獅子「アンブロシウス」
若き頃から仕えているディクスゴード曰く『若き頃から、無茶をするお方でなぁ・・・兵に混じって自身も槍を手に訓練に参加したりしていたんだ』と語る。
戦にも積極的に参加し、上述の魔獣の群れに囲まれても『何を言う、ディクスゴード。こんなに熱いもの、そうそうないぞ! 騎操士の血が騒ぐというものだ!!』と盛り上がっていたそうな。
幻晶騎士を駆る騎操士として活躍し魔獣の群れを突破し、自軍の兵力を誰一人も戦死させることなく生還させることを始めとした多くの武勲を立てた。
それ以外にも幻晶騎士に限界以上の分銅を持たせ、耐久テストをするといったことも行い始め、『見たか、ディクスゴード。 分銅を11個持たせても、現行の幻晶騎士は耐え切ったぞ! うむ・・・(新型機開発への)光明が見えてきた!』と言い放ちながら無茶をする度にディクスゴードに『殿下、あまり無茶をせんでください!』と怒られても『何を言う、ディクスゴード。 最高を目指さずして、何とするか!』と返し、常に高見を目指していく精神を見せた。
齢24を迎えた頃には、国王に就任。その後は、そういった破天荒な部分はあまり見せないようにしていたのだが、エルとの出会いを機に少しずつ表に出すようになっていき・・・。
国王から老兵へ
新型幻晶騎士「カルディトーレ」の誕生と共に息子と孫を召集、王位を息子に継承させて自ら王としての役目を退いた。(曰く「王位就任から36年間・・・そろそろ頃合いだろう」とのこと)
‥‥が、そのままおとなしくしていることもなく(むしろ、王というタガが外れた分、よけい破天荒になった)エルに「私のために幻晶騎士を一つ作ってくれないか?」と頼む。最初は「先王陛下は、確かレーデス・オル・ヴィーラという素晴らしい幻晶騎士をお持ちなのでは?」と確認を取られたが「あれは、あくまでも【国王騎】。 王位と一緒にリオタムスのものになったんだ」とのことで、自分が搭乗する幻晶騎士は所持していないことを打ち明けた。
(その際に、エムリスも「ついでに、俺の分も作ってくれよ!」と入ってきたため、「・・・二つ、用意できるか?」と申し訳なさそうに頼み込んだ。)
依頼通り、エルはゴルドリーオ(金獅子)とジルバティーガ(銀虎)を開発するのだが、どっちに乗るかでエムリスと揉め、金獅子の搭乗権&所有権を賭けてカルディトーレによる試合を行う。気合いが入りすぎたのか「わしが直々に引導を渡してくれよう!」とまで言っている。(アニメ版では「今生の別れに、我が槍裁きを味わっていくがよい!」と言っており、エルは思わず「そ・・・それでは、殿下が戦死してしまう流れになりますが・・・?」とツッコミを入れてしまった)。
齢60を迎えているが戦闘技術に衰えはなく、むしろ更に磨きがかかっていてエムリスを圧倒していた。(アニメ版では、これに加えて幻晶騎士の長い歴史の中で初の幻晶騎士による投げ技を披露しており、この咄嗟の操作技術にエルとアデルトルートが驚愕した)
試合はなんとかエムリスが勝利し、「じいちゃん、手加減したな?」と問われるも「いいや、わしも歳を取ったってことさ・・・エムリス、金獅子はお前のものだ!」と返し、エムリスが金獅子に、自身は銀虎に搭乗することになった。
その後は、森都(アルフヘイム)防衛線に参加。エルに「此処は我らが引き受けた。思う存分、暴れてこい!」と女王殻獣撃退へ送り出し、自身は銀鳳騎士団と共に殻獣(シェルケース)の群れを撃退した。
数年後、巨人戦争後にエルが連れてきた巨人族(アストラガリ)と交流するようになる。‥‥というより、同じ脳筋同士意気投合してしまい、壮絶な模擬戦を始めてエルに怒られたりしている。
その一方で、巨人族の小魔導師(パールヴァ・マーガ)の相談に乗ってあげたりという一面も見せている。
外部出演
「スーパーロボット大戦30」においてNPCのポジションで戦線系ミッションに登場。
本作では原典で行われたエレオノーラ救出作戦がジャロウデクと結託した想定外の敵の介入によって結成された「異世界軍」により救出失敗を起こしている。その後想定外の敵の手で異世界(前世のエル=倉田翼が生きていた世界とは別)に転移してしまう。
しかし、エル達の手回しもあり保護された連邦軍と協力して異世界軍へ対抗すべく立ち向かい、オセアニアにて戦線を維持している。
残念ながらジルバティーガ共々NPC扱いのため自軍での運用はできず。さらに言えば、上記の経緯のため、随伴しているのがジェガンだったりする。
ユニットアイコンだけでもいいからそこはカルディトーレが出るべきでは……?
搭乗騎
- カルダトア:即位前の騎操士として活躍していた頃に搭乗。魔獣の群れから自軍の兵力を誰一人戦死させず生還させた。
- カルディトーレ:【金獅子争奪戦】にて搭乗。 初の投げ技を披露した。
- ジルバティーガ(銀虎):専用機。森都(アルフヘイム)防衛線にて搭乗。銀鳳騎士団と共に殻獣(シェルケース)の群れを撃退した。
余談
フレメヴィーラ家の血筋の中で確認されている中で、現状唯一【橙色の髪】と【橙色の瞳】を持っている。(息子や娘、孫は毛髪の色は自身のものを継承しているが、瞳の色は妻のものを継承していると思われる。)